喋ってる方が数字がいい~歌なしじゃうたばんにならないのか~♪
概要
1996年10月からスタートしたTBS系列の音楽番組。
とんねるずの石橋貴明とSMAPの中居正広が司会を務めていた。
「うたばん」というタイトル通り、番組内容は基本歌番組ではあるものの、内容はむしろバラエティ番組に近い。
(「ゲストが持ってくるみやげ物が(たとえハワイ帰りであろうと)ダサいちょうちん一択」「当時とてつもなく値が張ったCGを、歌のパフォーマンス中ではなく、トークを面白くするために使う」「秀逸なテロップ」など)
他の歌番組では見られない、独自の演出やお約束と濃さを持ったカオス番組だった。
アーティストを弄るのを得意とし、なんだかんだで歌番組でしか為し得ない面白さを持っていた。
また当時売り込み中だったモーニング娘。を大きく盛り上げた番組でもあった。
EveryLittleThingの伊藤一朗こといっくんもこの番組で一気に知名度が上がった他、現在のバラエティでのキャラを確立させた。
番組を見ていた人間なら、伊藤一朗と飯田圭織は、それぞれいっくんとジョンソンと言ったほうがしっくり来るに違いない。独特なキャラのこの二人は、キャラいじり大好きなMC二人の餌食となることが多く、番組にもかなり貢献をした準レギュラーといっても過言ではないだろう。
とんねるずと縁があるためか、松田聖子もかなり頻繁に出ていた。
末期
終盤は視聴率低下に伴い放送時間・曜日がコロコロ変わり、「ザ・ミュージックアワー」というタイトルに変更したが、視聴率は上がらず2010年9月14日をもってついに打ち切りが決まり14年の歴史にピリオドを打つ事となった。
「ザ・ミュージックアワー」の打ち切り直前に、中居が「ゲスト俺!」歌手中居正広として、新アルバムから自らのソロ曲「Memory~June~」をネタ一切なしのガチで歌った。
ひょっとしたら、14年間付き合ってきた、うたばんという、なんとも歌番組らしからぬヒネた歌番組を、歌手として、せめて最期は歌で看取ってやりたいという中居の意思だったのかもしれない。
うたまるくん
番組開始から数年経った頃に作られたマスコットキャラクター。狂人。
アイキャッチ用のアニメに登場するほか、スタジオのセットにも紛れている。
登場人物含めてどことなく他局の国民的アニメに似ているが言動はとてつもなくブラックでエグい。
CVは西原久美子。キャラクターデザインは薮内省吾、アニメーション制作はタツノコプロが担当。
その他
お笑い芸人が歌手ゲストとして起用される時もあるが、石橋・中居の進行により、なかなか素直に歌わせてもらえないというのがお約束だった。
また収録が午前0時を越えると、労働組合との取り決めにより強制的にスタジオの照明が落ちるというパターンも度々あった。
「(石橋の)強烈なノックを取ることができたら、俺に「ギャランドゥ」を歌わせてほしい」という賭けに勝った木梨憲武が実際にフルで歌ったことがある。
L'Arc~en~cielのhydeが(当時の)理想の嫁と結婚できたのはこの番組がきっかけだったりする。
人気だった番組での嵐との下剋上コントのフォーマットは他番組のミュージックステーションでもアドリブで展開されたことがある。
ufotableは設立当初、番組のオープニングアニメーションの制作を請け負っていた。