俗語的な意味
機動戦士ガンダム第15話『ククルス・ドアンの島』の作画がいまいち安定していなかったためそう呼ばれている。
TVシリーズの『ガンダム』は日本アニメ史に残る歴史的な一作ながら、製作された時代が時代なだけにいわゆる作画崩壊やデザインの間違いが多かったことでも有名だが、『ククルス・ドアンの島』は殊更それが際立っていたエピソードである。
特に本エピソードに出てくるククルス・ドアンが乗っていたザクには顕著に現れており、トップイラストを見てもらえばわかるのだが、ザクとしてはなんか妙にスレンダーというか、ヌルッとしたスリムな体型をしているのが特徴である。
顔立ちも作画担当者がマズル部分のデザインの解釈を盛大に間違えたのか、やたら面長になっており、これまたこちらの心をざわつかせてくる(なお、本エピソードのガンダムの方はというと、こちらもどエライ面長&寸胴で大雑把な作画に仕上げられている)。
これが一部の視聴者の心の琴線にヒットして当時からネタにされ続け、さらにザクが人気MSでもあったことから時代が下ると共に、ザクのガンプラを無理やり改造してククルス・ドアン仕様のザクを作り上げるマニアックな強者も現れるようになった。
因みに冒頭で連邦軍の兵士が2人死亡しているのだが、この件についてはそれ以後まったく触れられなくなる。
まさか近くにいた子供が殺したんじゃないだろうな。
コミック版
2016年6月から、ガンダムエースで同タイトルの漫画が開始。機動戦士ガンダムTHEORIGINのスピンオフという世界観で描かれた一年戦争時の物語となっている。
作者はおおのじゅんじ氏。
コミック版あらすじ
かつてククルス・ドアンが率いていたジオン公国軍開発訓練Y-02小隊。ヴァシリー伍長、キッツ少尉をはじめとした部下達は、それぞれの転属先で隊長の事を回想しながら一年戦争を戦い続けていく……
コミック版登場人物
ヴァシリー・ボッシュ伍長
元Y-02小隊のパイロットで、同隊の中では最年少。ドアンが脱走兵となる直前まで彼と行動を共にしており、脱走と共に隊長機を引き継いだ。
小隊解散後は北米地上軍に配属され、ジャブロー攻略に赴く。
サッシャ・キッツ少尉
元Y-02小隊のサブリーダーを務めていたパイロット。眼鏡をかけた大柄の男性で、過去にモビルワーカーの技能大会で三冠を得た実力を買われて軍属でないにもかかわらず招聘されて同隊の一員となった古参メンバーである。
小隊解散後は北米の小基地に配属されたが、そこでヴァシリーと合流。共にジャブロー攻略に赴く。
カルカ・ギッタ・マドファ軍曹
元Y-02小隊のテストパイロットで射撃と狙撃に長けた女性軍人。絵画を趣味にしているが、人間嫌い故に風景画や静物画しか描かない。
ヤル・マル伍長
元Y-02小隊のテストパイロット。長髪で仏頂面の青年。トラブルからテストパイロットへと組み込まれた。人懐っこいが場の空気を察さない軽薄な言動の主だがテストパイロットとしては優秀。
ベリンダ曹長
Y-02小隊で整備や通信を担当していた眼鏡をかけた女性兵士。ヴァシリーとは連絡を取り合っている。
マルク・カルデン少尉
元Y-02小隊のテストパイロット。故人。粗暴で横柄な上に勤務態度も最悪な人物。おまけににアナハイム社の産業スパイだったが、実際はジオンと連邦の国力差からジオンの敗戦を予測した上で開戦阻止をするためにMS開発を妨害していた。
ヤッ・デルマ
ジオン軍人。長髪で左眼に眼帯をしている隻眼の男性。ドアンの上司で実兄でもある。カルデンの一件など様々な暗躍をしている。作中では大尉から少佐へと昇進している。
ガンダムビルドダイバーズ
ep8(第8話)において、クエスト内のクイズとしてこの島に関する問題が出された。
ビルドシリーズは様々なガンダムシリーズから小ネタ等を拾ってくる作品だが、まさかこの島に関しての話題が出るとは予想外だったに違いない。