概要
学名:Kerygmachela kierkegaardi
体の両側には幅広い11対の鰭と柔軟な脚(葉足)、背中には一連の瘤が並んでいる。頭には太い触手と小さな口を持つ。同じくシリウスパセット動物群の仲間である近縁種パンブデルリオンと同様、アノマロカリス類および節足動物の初期系統に近い動物とされている。
従来の復元図は上記のイラストの様に、目がなく、尻の部分は2本の長い尾を備えた。
しかし2018年3月の新たな研究発表により、触手の付け根から複眼の存在が確認され、尾は1本だけだった(それ以前は完璧な化石が足りなかったため、「元は2本で、反対側の尾は欠損している」と予想された)。同時に脳神経節は一つだけであると解明され、これはクマムシやアノマロカリス類などに共通する原始的な特徴である(真の節足動物の脳神経節は三つ)。
鰭を使って水中に泳ぎ、触手で獲物を捕まえる肉食動物と思われる。口が小さい特徴から、小型の獲物を好むではないかと推測された。