対応機種はニンテンドーDS。2010年7月29日発売。
販売元であったデータイーストの倒産、その後版権の問題など紆余曲折を経ているため、正式なナンバリングタイトルとしては1993年に発売された『メタルマックス2』以来、実に17年ぶりとなる。
概要
シリーズの名物マッドサイエンティスト「Dr.ミンチ」の研究室で主人公の死体が蘇らされるところから話が始まる。
蘇った主人公ドラムカンは一切の記憶を失っており、自らの記憶を求めさ迷い歩く。
記憶喪失の主人公はレベル1でありながら凄まじい能力を持ち、発売前の宣伝にはゲーム史上最強のレベル1という煽り文句がつけられていた。実際耐久力の高さは「HP1000」という信じがたい値に設定されており、序盤は苦戦することがまったくない。ただしソルジャーなどの白兵戦クラスの互換性があるわけではなく、レベルアップが進むに従って徐々に平凡なハンターとしての能力値に納まる。
システム的には同じくニンテンドーDSで発売された『メタルサーガ ~鋼の季節~』の影響が大きく見られる。
大多数のゲーム好きからは「あの隠れた名作の正式続編がついに!」と歓迎された一方で、前作の移植作(メタルマックス2改)を知るユーザーからは「本当に大丈夫なのか?」心配された作品だが、現代向けに仕様変更したおかげか中々の売上を叩き出した。
従来同様に尖ったゲームデザインが見られる。
- エンカウント調整が甘いうえに、一部のザコ敵が異常に強すぎる。
- 終盤ダンジョンは構造がやたら難解で、移動に難儀する。
- 軽車両系および重量級武器の異様な冷遇。従来では重量級が押しなべて不遇だったのでやや事情が違っている。
かなりシステムに変更点があるほか、シリーズ作品としては久々の新作であったことから、荒削りな部分も。
- 主人公の習得スキルが微妙なせいで、パーティ構成が制限される。(特にハンターは敬遠されがち)
- 強制イベントが多め。中盤以降のマップの密度が従来の作品と比べて密度が薄いこと、拠点にできる場所が少ない事。
- シャシー改造は不可逆かつ、アタリハズレの差が大きい。またデチューン(軽量化・過去の仕様に取り消すこと)は一切できない。
従来から仕様変更された部分がかなり多い。
- 今回の乗船は生身限定。
- 迎撃についてはリアルタイムのエフェクトが成否にかかわりやすい。リアルタイムで弾速が速ければ迎撃されにくいと考えていい。
- 新実装した通信機能は、制限が厳しいので根本的なゲームバランスの変化には至っていない。基本的に取引は市販品のみ。
- ポチに「ポチタンク」が追加されたことで、ポチが生き残ることの難しかった終盤の戦況が大きく変わった。
ストーリーについてはやや毛色が違うとも言える。
- 従来に比べてご都合展開が多い。登場人物が逞しくなったとも言えるか。
- ラスボスの自己主張。設定などの過去を考えるとこれはさもありなん。
- 自分本位すぎて見殺したくなるヒロイン。ただし序盤を過ぎればそうでもない。
以下はプレイ時間に関わる要素。
- 周回プレイ前提だが、1周目クリアには60時間ほどかかるため、かなり腰をすえる必要がある。通信機能使用で2周目以降のRTAでも4時間を切るのは難しい。
- 仕様上ドロップマラソンが苦行すぎる。特にアイテムのレアリティについてはファンからも苦情が出た。
後に発売されたメタルマックス2リローデッドが、ゲームバランスやシステム周りをさらに調整した結果高い評価を得たことを考えると、ゲームバランスに詰めの甘さは見られるが、システムとしての完成度が高いことは挙げられる。言い換えれば光るところはあるものの全体的に荒削りとも。
これからプレイするのであれば、前もって攻略wikiなどでバグ・不具合・ハマり箇所については事前に確認しておくのが無難である。
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