概要
砲塔を持たず、主砲は機関銃である。
装甲も『多少ある』程度で、せいぜいちょっと硬いトラクター程度。
乗員は一人ないし二人。
『豆』の心意気
「本当に活躍したんだろうか？」と思っている方々の心配はその通り。
戦車の最小クラスとして戦間期（1920'～1930'）に登場した『豆戦車』だったが、
見た目はもちろん、活躍も『豆』だった。
この時代は大軍縮時代であり、安価で簡便な装備として「植民地の警備向け」に生み出された。
警備用、つまり暴徒鎮圧用の車両なので火炎瓶や投石攻撃に耐える程度でよく、
別に強くなくてもいいからビジュアル的に強そうならOKとされた結果である。
もちろん本格的な戦闘に耐えるには力不足であり、第二次世界大戦でも後方での治安維持任務に回された。そもそもが大砲牽引車を装甲版で囲み、機関銃を搭載した程度なので弱いのだ。
前線で活躍したとするなら牽引車としてであり、
装甲も紙同然なので、別に対戦車ライフルでなくてもスコスコ貫通する。
（ガーデンロイド（イギリス）も6mm～9mmしかない）
このような車両なので、第二次世界大戦の後はただちに衰退の一途をたどっている。
ドイツのヴィーゼルなどは豆戦車だと言えない事もないが、これも装甲車の一種とみなされる事が多い。
現代の戦車とは、戦車の砲撃に耐えてはじめて戦車と認められるのである。
