いつも言われてきた。
「どんな時も笑顔で」と。
俺には使命があるらしい。
人々を楽しませることだ。
だが、世の中はー
概要
『バットマン』シリーズで、最大最凶の宿敵として有名なヴィランであるジョーカーを主役に据えた映画。
DCEUとは繋がらないジョーカーのスピンオフであり、ホアキン・フェニックスがジョーカー役を演じている。
2019年10月4日に日米同時公開された。日本ではR15+の為15歳未満の鑑賞は不可。
世界三大映画祭の一つヴェネツィア映画祭で最優秀作品賞にあたる金獅子賞を受賞。
また、本作での演技を高く評価されたホアキンは、第44回トロント国際映画祭において今年から新設された映画で傑出した演技を行った俳優に対する功労賞であるTIFFトリビュート・アクター・アワードをメリル・ストリープと共に受賞した。
物語
バットマンが現れる10数年前。財政難から貧困と格差、犯罪と公衆衛生の悪化の嵐が吹き荒れ、人心の荒廃が著しい時代のゴッサム・シティ。
貧しい大道芸人のアーサー・フレックは、献身的に母ペニーの介護をしながら、自身もまた発作的に笑い出してしまうという病気を患っており、福祉センターでカウンセリングを受けながら暮らしていた。
アーサーは「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸にコメディアンを目指していたが、なかなか機会に恵まれず、孤独で報われない人生を送っていた。
そんなある日、アーサーは護身用にと仕事仲間から持たされた拳銃を、小児病棟での慰問の仕事中に子供たちの目の前で落としてしまい、それが原因で大道芸人の派遣会社をクビにされ、さらにその帰り道で偶発的にある事件を引き起こしてしまう。
慌ててなんとかその場を逃げ延びるも、不思議な高揚感に満たされるアーサー。さらにその事件は思わぬ反響を社会に及ぼしていく…。
登場人物
- アーサー・フレック/ジョーカー
本作の主人公。
貧困や精神的な問題に苦しみながらも、ピエロや大道芸人の派遣会社で働きつつ、コメディアンになることを目指している男。
緊張したり神経が高ぶると、感情に関係なく突然笑いが止まらなくなるという症状を抱えており、仕事仲間からも不気味がられている。
必死に現状を変えようと足掻いているが報われることなく、度重なる不幸と絶望に次第に精神を摩耗させていき…。
- マーレイ・フランクリン
アーサーが大ファンである人気トーク番組「マレー・フランクリン・ショー」の司会者。
アマチュアスタンダップコメディアン達のショーが行われるバーでの、アーサーの初ステージの映像を番組内で流し、彼を「ジョーカー」として紹介したことが思わぬ事態を引き起こす。
- ソフィー・デュモンド
演:ザジー・ビーツ
アーサーが住むアパートに引っ越してきた若いシングルマザーの女性。
ふとしたきっかけでアーサーと次第に仲良くなり、夜毎デートをするようになるが…。
- ペニー・フレック
演:フランセス・コンロイ
アーサーの母。アーサーのことを「ハッピー」と呼び、彼から介護されながら二人で暮らしている。
かつてトーマス・ウェインの屋敷で家政婦として働いていたことがあり、自分たちの窮状を訴える手紙を彼に出し続けているが…。
- トーマス・ウェイン
演:ブレット・カレン
ウェイン産業のトップである実業家であり、ゴッサム・シティ随一の大富豪。
ゴッサムの現状を憂いて市長選に打って出るが、その言動は持たざる者である下層の人々の目には傲慢なものにしか映らず、さらにある一言が事態の混迷に拍車をかけてしまう。
- ギャリティ刑事
演:ビル・キャンプ
ゴッサム市警の刑事。アーサーの起こした事件をバーク刑事と共に捜査する。
- バーク刑事
演:シェー・ウィガム
ゴッサム市警の刑事。
- ランドル
演:グレン・フレシュラー
大道芸人派遣会社でのアーサーの仕事仲間。仕事中に不良少年たちに襲われたアーサーに、護身用にと一丁の拳銃を貸し渡したことが事件のきっかけの一つとなる。
演:ダグラス・ホッジ
ウェイン家の執事。
演:ダンテ・ペレイラ=オルソン
トーマス・ウェインの息子である少年。後にバットマンとなり、ジョーカーとは宿敵同士として戦い続けていく運命にある。
- テッド・マルコ
演:マーク・マロン