「貴方ももう若死とは言われない」
「年寄りの冷や水と言われますよ」
概要
初登場は1943年の「Batman#16」。
ブルース・ウェインの父親の代からウェイン家に仕える忠実な執事であり、ブルースのもう一つの顔、バットマンの留守を守る。
代々ペニーワース家はウェイン家の執事として仕えてきており、父親のジャーヴィスは先代執事で、彼が亡くなったために跡を継ぎ、ブルースの両親であるトーマスとマーサに仕えてきた。
しかし、若き日には母親と同じ演劇の道を志していた他、戦争中に軍医として従軍するなど多彩な経歴を持つ。
さらに派生作品などでは元・英国特殊空挺部隊(SAS)だったり、英国王室直属のシークレット・エージェントだったりと、とんでもない肩書きまで加わっているものもある。
それらの経験を活かし、ウェイン家の壮大な屋敷の運営、バットケイブの管理やバットマンが使うバットモービルや機器を常に最高の状態に保つ仕事を任されている。
更にブルースの身の回りの世話からバットファミリーの心身のケアも一手に引き受けるスーパー執事。
「バットマン」と言う物語には欠かせない名バイプレーヤーである。
両親を亡くしたブルースの父親代わりであり、彼の身を誰よりも案じている。
少々皮肉屋で、ブルースが犯罪と戦う道を歩ませてしまった事を少し後悔している。
トリビア
ビジュアルチェンジ
作品群によってそれぞれ描写が異なる物の、細身で整えられた口髭がトレードマーク、生真面目で少し抜けたところのある英国紳士のアルフレッド。
しかし、初登場時はアルフレッド・ビーグルという名前のずんぐり体系の髭を剃ったお調子者であった。
今日のアルフレッドが確立された切っ掛けは1943年の連続活劇バットマンである。
ウィリアム・オースティン演じるアルフレッドを編集担当者が気に入り、翌年のコミック版から映画版と同じようなキャラクターに変更された。
ちなみに、この連続活劇バットマンは第二次世界大戦中ということもありアメリカのエージェントとなったバットマンが日本のエージェントと戦うという内容で、日本人差別がふんだんに散りばめられていた。
しかし、こういう部分もあったにもかかわらず、戦後に『バットマン』という作品は日本人の多くからも魅力的なストーリーとして愛される事になっており、日本人の漫画家によって描かれるバットマン作品も増えている。
死とアウトサイダー
シルバーエイジにアルフレッドはグラスホッパーギャングの攻撃からバットマンとロビンを救うために命を落としている。
その後、バットマンとロビンの前に謎のヴィラン、アウトサイダーが登場するがその正体はアルフレッドだった。
ブランドン・クロフォード博士が製作した細胞再生装置により蘇生させられたアルフレッドだが、装置に狂いがあったためにその姿は変異してしまった上に、彼のバットマンたちへの忠誠心が反転してしまったのだった。
アウトサイダーにはテレパシーやテレキネシスなどの超能力があったが、バットマンの活躍で元の姿に戻った際は能力は失われた。
また善悪が逆転した世界、アース3では姿こそアルフレッドのままだがヴィランのオウルマンに忠実な執事のアウトサイダーとして登場する。
実は子持ち
プレクライシスの世界観において、アルフレッドはフランス人レジスタントのマドモワゼル・マリーと恋愛関係にあった。
彼女との間に娘のジュリア・レマルクを儲けるがこの設定はオミットされていた。
現在の設定では英国のエージェントであった頃に結婚し、ジュリア・ペニーワースを儲けるも結婚は上手くいかず離婚したということになっている。
娘のジュリアは、父・アルフレッドがプレイボーイとして良くない噂の多いブルースに仕えている事に納得出来ず、ブルースの事をかなり毛嫌いしていた。
しかし、『バットマン・エターナル』のストーリーにて、アルフレッドがハッシュによって負傷させられた際、彼からウェイン邸の仕掛けについて教えられ、それに従う形でバットケイプに辿りついた結果、ゴッサム・シティの守護者バットマンとしてのブルースの真の姿を知る事になる。
最初こそジュリアは戸惑っていたものの、バットマンとして活動するブルースの説得を受けて協力する事を決意。「ペニー2」のコードネームでバットマン達のサポートを行った。
なお、「ペニー1」は、アルフレッドのコードネームである。
映像作品
実写映画
俳優 | 登場作品 |
---|---|
ウィリアム・オースティン |
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エリック・ウィルトン |
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アラン・ネイピア |
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マイケル・ガフ | ティム・バートン&ジョエル・シュマッカー版 |
マイケル・ケイン | ダークナイト・トリロジー |
ジェレミー・アイアンズ | DCエクステンディッド・ユニバース |
ダグラス・ホッジ | |
アンディ・サーキス |
ティム・バートン&ジョエル・シュマッカー版ではマイケル・ガフ、クリストファー・ノーラン版(ダークナイト・トリロジー)では「ハリー・パーマー」シリーズでお馴染みのマイケル・ケイン。DCエクステンディッド・ユニバースにおいては『ダイ・ハード3』の悪役が映画ファンに印象深いジェレミー・アイアンズが演じるなど、いずれも劣らぬ名優揃いである。
いずれも父の側面を持つ忠実な執事を演じている。そして、皆一堂にイギリス人である。
ドラマ
俳優 | 登場作品 |
---|---|
アラン・ネイピア | |
ショーン・パートウィー | |
ジャック・バノン |
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アニメ映画
余談
コメディ作品ではバットマンに対してやや親馬鹿気味であり、ブルースが居なくなった際にバットマンのマスクを被って泣いていたりと立派にゴッサム市民の属性持ち。
逆にゲームでは身を危険に晒しながらバットマンを続けるブルースを激怒したりと叱れる大人。
映画「バットマン&ロビン」では、バットガールことバーバラの父親と設定変更。同作では治療困難な難病に犯されたため、自身の思考パターンをバットケイブ内のコンピューターにプログラミングし、人工知能として死後もサポートするように準備していた(劇中では治療を受けて回復するが)。
コミック「バットマン:ダークナイト・リターンズ」では、ブルース以上に老齢となりつつも、ブルースを最後まで支え続けた。最後にはウェイン邸を(物理的に)崩壊させ、その様子を見届けた直後に、心臓発作で死亡する。
続編「ダークナイト・ストライクアゲイン」では、上記「~&ロビン」のような事を行ったらしく、バットケイブ内のコンピューターとして名前を呼ばれていた。