怪鳥人間バットマン
かいちょうにんげんばっとまん
1966年から1968年まで放送された。
シーズン2までは前後編が基本だが、米国では水曜日と木曜日の週二回の連続放送であり、水曜日にバットマン達が危機に陥ったまま引きとなり、翌日木曜日に危機脱出そして事件解決というクリフハンガー方式となっている。
1960年代にコミックコードによる倫理規制の強化で原作コミックが明るい作風に変化していた時の影響を大きく受けたコメディ的側面の強い作品で、OPでバットマンやロビンが悪人をパンチすると原作コミックのような擬音が画面に合成されるのが特徴的。
1950年代のコミック版の乱痴気騒ぎを再現しているため、たまにゲストキャラやモブが死亡する展開があっても、直接描写されることは無い。
007のヒットによるスパイ映画の影響も強く受けており、バット洞窟(バットケイブ)の大がかりなセットや、バットマンカー(バットモービル)などのマシンの数々、ヴィランが駆使するハイテク兵器もかなりの予算をかけられた凝ったものになっており、過去の映画と比べてもメカの魅力を前面に押し出した作風になっている。
『バットマン』のコミックを読まない層にまで浸透させて一躍メジャーに引き上げた作品だが、現在のダークでハードボイルドなテイストのバットマンに慣れているとかなりギョッとすること請け合い。 シーズン2まではバットマンとロビンがビルの壁を上っていると、窓から当時の著名人が顔を出して二人と会話するという(物語とは直接関係のない)お遊びも恒例だった。
日本では66年~67年にフジテレビでシーズン1から2が放映された。なお、1992年7月から1993年1月にかけてWOWOWで日本未放映だったシーズン3が放映され、バットガールが登場、 当初は過去のTVシリーズを意識した真面目な吹き替えだったが、話が進むごとに後の某CGアニメさながらのイカれたアドリブのオンパレードとなっていった。
バットマンの声優は、フジテレビ版では広川太一郎、WOWOW版では田口トモロヲ。
ロビンの声優は、フジテレビ版では太田博之、WOWOW版では加藤賢崇、アニメ版およびTBS放送時の劇場版では森功至、ソフト発売時の劇場版では井上和彦。
ヴィランを演じる俳優達にはハリウッドの実力派俳優達を起用、その中にはペンギン役のバージェス・メレディスの様に後にアカデミー賞を受賞した者もいる。
WOWOW版では声優の犬山イヌコのほかに芸能人(俳優、歌手など)が参加されているが、フジテレビ版では納谷六朗、肝付兼太、石井敏郎、増山江威子、武藤礼子などといった超豪華声優陣が参加されている。
本放送時はジャニーズが歌うバットマン(1分半ぐらいのTVサイズ、歌詞テロップ付き)が使われたが、再放送時では「バットマン・・・♪バットマン・・・♪」のエンディングバージョン(日本語版キャスト付き)を流している。テレビ放送時に「バットマン 配給トランスグローバル」と表記された映像が存在したが、これが本放送の時のものかは不明。トランスグローバルについては、この作品の広告カードを作ったことがある。