概要
「ハリ―・パーマー」シリーズなどで知られるイギリスを代表する名優の一人である。
1933年ロンドン出身。南ロンドンのロザーハイドで生まれ、キャンバーウェルで育つ。父親は魚市場の荷役労働者で、母は掃除婦という、典型的な労働者階級の出身である。ロンドンの下町で生まれ育ったことをケイン自身大変誇りにしており、現在でもコックニーというロンドンの下町訛りの英語を話すことで知られる。
1956年に映画デビューを果たすが、売れない時期が長く名前が売れ出したのは1965年頃からだった。007をパロディにした、サラリーマンスパイのハリー・パーマーを飄々と演じ、人気を博した。クールかつシニカル、ときに飄々とした演技は、ケインの真骨頂とされる。
シリアスな演技の評価が非常に高いケインだが、コメディ等にも出演しており演技の幅は非常に広い。
また作品を選ばないことにも定評があるため出演作は非常に多く、よく彼のジョークのネタになっている。
アカデミー賞にはこれまで3度ノミネートされ、助演男優賞を2度受賞している。
70代を超え、老齢と呼べる年齢になってからも多くの映画に活躍。
特に2000年代以降はクリストファー・ノーラン監督作品に多数出演。常連出演者となり、英Total Film誌が発表した、「映画史に残る監督と俳優のコラボレーション50組」では26位に選ばれている(なんとバットマンビギンズ以降のすべてのノーラン作品に出演、2017年のダンケルクでついにキャストから外れた…と思いきや声の出演を果たしており、現在まで出演を重ねている)。
またマイケル・ケインは元々芸名だったが、名前が売れた結果空港などでパスポートが本名だと訝しがられてしまい面倒であるため、改名してマイケル・ケインを本名にしている。