当記事では小田急電鉄の5000形電車について解説。国鉄御殿場線直通に向けて製造された特別準急用のキハ5000形気動車については「5000形」の記事を参照。
小田急電鉄5000形(初代)
1969年に急行用として登場した車両で、2600形を基本に改良が加えられた。小田急電鉄において「5000形」を名乗る形式はキハ5000形に続いて2代目。1972年には9000形が製造されたため投入は一時中断されたが、1976年から増備を再開、1982年までに180両が出揃った。小田急で初めてアイボリーに青帯の塗装を採用した車両でもある。また、最後の「小田急顔」となった。
1970年までに製造された車両は非冷房車としてデビューし、後に冷房化改造された。1971年から製造された車両は当初から冷房車としてデビューしている。
4両編成と6両編成があり、とくに6両編成では一段下降窓を採用するなどの設計変更があった。このため、とくに後者を5200形と呼ぶことがあるが、正式にはどちらも5000形である。
内装は当初は椅子は青系、内装は緑と寒色系を採用されていたが、リニューアルの際に内装は白に変更され、6両編成は赤色に変更。また、窓枠にHゴムを採用した編成は金属に変更、金属の抑え金を採用された車両はドア側に凹ませる構造に変化した。
6両編成の一部車両ではドアチャイムやスタンションポール、車椅子スペースなどが設置されていた。
3000形や4000形(ともに2代目)による代替が進み、6両編成は2011年1月30日に、4両編成は2012年3月16日に運行を終了した。引退後は全ての車両が解体され現存しない。なお、当初は4000形の次に代替される予定にされていたが、9000形の部品問題と老朽化の影響で9000形の置き換えが優先され、初代5000形は2012年まで残された。
小田急電鉄5000形(2代目)
2019年度より投入する通勤形電車。小田急電鉄において「5000形」を名乗る形式は3代目。小田急では初めて、車内防犯カメラを各車両に4台設置。また各車両に、空気清浄機8台、車いすスペース1か所が設けられる。
2000形以来の拡幅車体も採用している。今回製造予定の10両編成6本の製造元は川崎重工業と総合車両製作所であるが、車体工法は3000形(2代目)で採用した日本車輌の「日車ブロック工法」を踏襲している。
車両構成は5M5Tの10両編成で残念ながら1号車はクハ5450になる為、5555号車は登場とならない様だ。