「オレはロータリーエンジンの血脈に脈々と流れ続けている、マイナーさゆえの孤高のスピリッツが好きなんだ」
プロフィール
年齢 | 23→24 |
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身長/体重 | 183cm/64kg |
搭乗車種 | FC3S サバンナRX-7 ∞(アンフィニ)III(1989年式 後期型) |
ナンバー | 群馬58 よ 13-137 |
車体色 | クリスタルホワイト |
CV | 子安武人(アニメ)/小野大輔(新劇場版) |
赤城レッドサンズ」のナンバー1。
後に県外遠征用チームプロジェクトDを結成し、リーダーとしてチームをまとめ上げる。
高橋啓介の兄。緒美(つぐみ)といういとこがいる。
概要
群馬周辺では抜群の知名度を持つ常勝不敗の一匹狼の走り屋であり、この頃は「赤城の白い彗星」と呼ばれた。どんな相手に対しても本気を出さず、涼介の本気は誰も見たことがない(=負けたことがない)と言われるほどの公道のカリスマとして畏れられた。
レッドサンズ結成後は、弟の高橋啓介と共に『ロータリーの高橋兄弟』として定着している。作中にはほとんど描写はないが、チームを率いてサーキットやジムカーナにも参加し、圧倒的な速さを見せていた。
高崎市にある高橋病院院長の長男で、群馬県立高崎高等学校から推薦で群馬大学医学部に入り、そこでもトップの成績を誇る秀才である。臨床心理学を専攻している。医学生と走り屋業を両立し、そのどちらでも頂点に近い位置にいるというまさにエリートそのものである。
将来は両親の後を継いで医師になることを決めており、誘いがあるにも関らずプロレーサーにはならなかった。
これは地元の走り屋が何年掛かっても更新できないコースレコードを関東全域に作り、最速の名を残す「伝説の走り屋」になってからの引退を決めていたためである。プロジェクトDの活動期限を1年間としたのもそれが関係している。
性格
普段は冷静沈着であり感情の変化が少なく、喜怒哀楽の激しい弟の高橋啓介とは対照的である。
しかし物語当初はかなり性格が異なっており、秋名スピードスターズを「カス揃いだ!」と一言で吐き捨てるなど言葉遣いが少々荒かったり、中里毅を「下りならどうあがいても、あのハチロクにはかないっこないぜ」と頭から否定したり、新劇場版では実力差が歴然としている秋名スピードスターズが交流戦を引き受けた際に鼻で笑うという挑発的な態度をとったりなど、キャラには多少のブレがある。
またこれも序盤だが、藤原拓海vs中里毅戦で2人の後ろを追跡する際に「シンデレラ城のミステリーツアー出発‼︎」と啓介に言っていたり、拓海へバトルを申し込むためにバイト先のガソリンスタンドに薔薇の花束を贈るなどのお茶目な一面があった。
恋愛には興味がないそぶりだが、かつて香織という女性に「自分でもコントロールできないほど」の燃えるような熱い恋をしていたことがある。Dという頭文字は、この女性との触れ合いの中で生まれたものということが最終回で明かされている。
ドライバーの技量で勝つという美学を持っており、「技術には技術で、ドリフトにはドリフトで勝負する。理屈じゃないんだ」と語っている。またレッドサンズでは存分にエンペラーに練習走行をさせてやったり、プロジェクトDでも「(相手の要請が無い限りは)常に敵地で戦う」、「申し込まれた勝負は断らない」など可能な限りフェアなポリシーで挑んでいる。一方でルールの範囲内であらゆる手を用いて勝利を貪欲に追求しており、美学と結果の両立こそが涼介のポリシーだとも言える。
実力・評価
「人間シャーシダイナモ」と呼ばれるほど、車のスペックをエンジンやマフラーから出る音などで正確に言い当てることができ、相手ドライバーの癖や欠点まで見破れる。
さらに情報収集並びに処理能力にも長けており、啓介には「パソコンいじくって速くなる走り屋なんて群馬中探してもアニキだけだろな」と言われている。
高橋啓介にとっては暴走族をやめさせ、走り屋の世界に飛び込むキッカケを作った人物である。
そのため啓介は涼介に崇拝に近い絶対の信頼を置いており、涼介の組んだトレーニングを愚直に啓介が信じぬいたことが、最後に花を咲かせた。
「高橋涼介という天才がいる限り、プロジェクトDに不可能は無い。俺はそう思ってるけどな!(啓介)」
原作ではFCの仕様がよく変更されており、ステッカーの位置やマフラー、ホイールは登場する度に変わっているためかなりの改造マニアの気質があることが伺える。
チューニングの腕も相当なもので、あの藤原文太をして「短期間でこれだけ足を仕上げるセンスはオレにはないね・・」と感嘆せしめるレベルである。
女性はもちろん男性をも魅了する力を持っているようで、拓海や池田竜次などが涼介にドキッとするシーンもあった。
劇中での活躍
以下ネタバレ注意
レッドサンズでの活躍
地元では不敗伝説を持つ高名な走り屋であり、「公道最速理論」を作り上げることをライフワークとしていた。
弟の啓介をはじめ、県内の走り屋を次々と打ち破る『秋名のハチロク』に興味を持ち、自身のFC3Sを、ヒルクライム・ダウンヒル両立のセッティングから、敢えて馬力を下げて(340ps→260ps)トータルバランス重視で、ダウンヒル向けの仕様にした。これは涼介自身が、秋名のハチロクを強敵と認めたからこそのチューニングとも言える。ただし拓海のドリフトスタイルに、自分もドリフトで挑むという同等の条件を望んだからという意味もあり、勝利だけを欲したゆえのチューニングではなかったとしている。
ただしこのダウンヒル仕様はヒルクライムでも相当速く、バトル当日秋名山についていった啓介ですら追いつくのがやっとであった。
「軽量コンパクトなロータリーエンジンがもたらす最大の恩恵は馬力なんかじゃなく・・理想的な前後重量配分によって実現する運動性能こそ生命線!!」
涼介は序盤から拓海の走りをコピーしてプレッシャーを与え続け、心理的に屈した拓海を一度はあっさり抜き去るも、走りのコピーが仇となりタイヤを著しく摩耗、最後は僅差で敗れた。
エンペラー戦
涼介は拓海とのバトル前に宣言した通り一線から身を引くつもりであったが、栃木県から群馬県制覇を目指して遠征を繰り返すランエボ軍団『エンペラー』の侵略により、赤城エリア随一の実力者として一時的に復帰する。一年前に涼介に敗北して雪辱に燃えるエンペラーのリーダー・須藤京一とのダウンヒルに臨んだ。なお直前には拓海が京一に敗北していたため、
涼介はミスファイアリングシステムを採用して圧倒的な戦闘力を誇るランエボⅢと、ジムカーナ仕込みのテクニックを磨き上げた京一に苦戦を強いられ、ガードレールに擦るまで攻めることを強いられた。しかし拓海戦でも京一が見せたカウンターアタックの組み立て方や、京一のホームコース(いろは坂)から右コーナーが弱点だと見抜き、右コーナーでアウトから被せるカウンターアタックをそのまま返してオーバーテイク。赤城での不敗神話を守った。
「京一・・お前の欠点は右サイドの恐怖心を克服出来ていないことだ。はっきりいえば!右コーナーが下手くそだってことさ!!」
ちなみに京一は「モータースポーツ仕込みのテクニックが、ストリートの幼稚なテクニックに敵うはずがないんだ!」と噛み付いているが、一応涼介自身もモータースポーツに参加して腕を磨いている。だが京一は突き詰めればモータースポーツのテクニックこそ絶対と信じているのに対し、涼介はモータースポーツの有用性を認めつつも峠には峠のテクニックがあるとしている点が異なる。
プロジェクトD結成
「プロジェクトD」を立ち上げ、拓海をメンバーにスカウト。純度100%の公道アタッカーのダウンヒル担当・藤原拓海と、モータースポーツ仕込みの正統派理論を公道に応用するヒルクライム担当・高橋涼介というダブルエース体制で、各地の強豪へ挑み、勝利していくこととなる。
自身はプロジェクトの監督ポジションに退き、拓海と啓介に自らの持つドライビング理論の全てを伝えようと、ときには具体的に、ときには禅問答のような不思議な言い方で様々なアドバイスを行った。
「プロジェクトD」のサイト製作も涼介が行っており、自ら走ることはほとんどせず、拓海と啓介の走りの育成・向上・助言に専念している。
拓海と啓介はプロジェクトDに入ってからも、「涼介の実力にはまだまだ遠く及ばない」と発言している。
死神GT-R戦
涼介の先輩であり、かつての恋人故・香織の婚約者でもある、死神GT-Rこと北条凛とのバトル。涼介はこれを「公道最後のバトル」と位置付けて挑んだ。
北条の行為やアクシデントもあり、明確な勝敗がついたとは言い難いバトルであったが、本人はこのバトルを「先輩の前でいい走りができただけでいい」とし、その勝敗にはこだわっていない。
MFゴースト
続編となる「MFゴースト」でもセリフ(史浩との電話)のみ登場している。
群大医学部を卒業後は前橋の病院で医師として勤務しており、作中で行われているレース「MFG」を「公道最速理論」の解答編であると語っている。
またこのレースの重要な役割を行っている謎の存在「リョウ・タカハシ」と同一人物であることを示唆しているが、今のところ不明である。