「勝ちたいと思う心は人間の弱さにつながっていくんだ」
CV:中井和哉
搭乗車種:日産・フェアレディZ(Z33前期型・2002年式)
車体色:バーニングレッド
ナンバー:湘南301 み 69-556
補足:
概要
神奈川県箱根町の走り屋チーム「チーム・スパイラル」のリーダー。
第二部プロジェクトD編において、ヒルクライムで高橋啓介と対戦する。
代々続く寺の跡取り息子。
走り屋こそしてはいるが行き過ぎた危険走行を監視するため、チームを「峠の自警団」としても率いている。
また富士スピードウェイでのレース経験もあり実力は充分高い。
登場当初はやや粗野な言動もあったが、神奈川勢のチームリーダーでは最も落ち着いた性格であり、プロジェクトDとの初対面でも唯一友好的に接していた。
『ゼロ理論』という独自のドライビング理論を提唱しており、要約すると「よくチューニングされたクルマに身を任せ、ドライバーの感情を限りなく無に近づけて、クルマから伝わる情報や感覚を読み取ってそれに応える」という考え方である。
チームでもトップの池田を「ゼロ」、副将の奥山広也を「ゼロワン」とゼロ理論になぞえたナンバリングをしており、ホームページにも公開して広めようとしている。
プロジェクトDとのバトル前にも、参考意見として啓介と藤原拓海に各自の走り屋としての哲学を聞いていた。
その理論の確かさに高橋涼介は「公道最速理論とも多くの共通点がある」とし、その走り屋の師でもある北条凛も「(坊主なだけに線香臭いが)よく出来ている」と大筋を認めるほどである。
その一方で涼介は「(地元の)安心して走れる環境が整ったクローズドサーキットの影響が強く、公道特有の不測の事態を想定していない」、「人間である以上感情を無にするのは不可能」であると指摘している。
啓介との七曲りルートでの対戦前でも自分のZの中で瞑想しており、ゼロ理論をもってバトルに臨む。
しかしながら途中で天候は視界不良の濃霧となり、恐怖心でスピードを緩めたい感情とそれを良しとしない感情の矛盾が発生。
さらに事前に中村賢太からの携帯電話への着信で対向車の有無を把握するという公道ならではの策を練っていた啓介が策を成功させて追い抜きを決め、葛藤に陥っていた池田は戦意を喪失して敗北した。
試合後は素晴らしい勝負であったとし、自分とゼロ理論のより一層の成長を心に決める。
意図的に接触行為を続ける「死神GT-R」として箱根エリアにもたびたび出没していた凛とはサーキット時代に面識があり、作中では啓介戦の直前に遭遇した際にわざとぶつけられてスピンやクラッシュをさせられそうになっている。
啓介戦後に起きた箱根ターンパイクでの涼介と凛の因縁のバトルでは峠の自警団としての責務から彼らを追走。
ブレーキとタイヤが麻痺して暴走する凛のR32の前方に飛び出し、涼介と二人がかりでブレーキングして停止させた。
事実上のパラレルワールドとしての15年後が描かれたMFゴーストにも登場。
実家の寺の住職だけでなく、小田原市の市議、モータースポーツによる青少年育成を目的とする『ゼロ・アカデミー』の主宰者、さらにはMFGの解説者と、八面六臂の活動をしている。