「雨さえ降れば俺のQ'sはターボ車だってちぎれるんだ!」
声優 | 岡野浩介/成家義哉(新劇場版) |
---|---|
搭乗車種 | 日産・シルビア Q's Aero(S14前期) |
ボディカラー | オレンジ(TVアニメ版・新劇場版)、スーパークリアレッド(ゲーム『頭文字D_ARCADE_STAGE』シリーズ) |
主な外装パーツ | 日産純正エアロフォルムバンパー・サイドシルプロテクター・リアサイドプロテクター、navan製リアスポイラー・リアウインドウスクリーン※、レイズ製ホイール、社外マフラー |
ナンバー | 群馬72 し 35-918/赤城34 み 5-288(新劇場版) |
※TVアニメ版ではこのパーツのみ非装着。
概要
「赤城レッドサンズ」のメンバーで、高橋啓介がマンツーマンでしごいている直弟子。色黒でやや小柄な青年。
原作ではカタカナで『ケンタ』と表記される事が多く、TVアニメ版でも基本的にエンディングでの表記は『ケンタ』あるいは『中村ケンタ』である(映画『頭文字D Third Stage』及びTVアニメ『MFゴースト』では漢字でそれぞれ『中村賢太』『賢太』と表記されていた)。
また、PS3用ゲームソフトの「頭文字D Extreme Stage」の説明書におけるキャラクター紹介では中村健太と誤植されていた。
高橋兄弟、特に啓介に猛烈な憧れを抱いて事あるごとに絶賛している。啓介と距離の近い藤原拓海には嫉妬し、「俺は啓介さんの弟分だ」とその関係を拓海に自慢して張り合ったりとその想いは作中随一である。また高橋涼介に啓介が理不尽に厳しく言われたときは啓介以上に大泣きして悔しがっていた。
啓介の方も賢太には頼りなさを感じつつも一定の信頼を置いており、胸中を賢太にだけ明かすこともしばしある。
レッドサンズ入団前はタイヤの消耗を抑えることができるという理由から、レインコンディションの峠を攻めていたという経緯があり、レインバトルを得意としている。愛車のシルビアQ'sはノンターボのため下り専門ではあるものの、啓介から「赤城以外でもその走りができればプロジェクトDのドライバーになれた」と評価されている事から相当の実力はあるようだ。
第二部の「プロジェクトD」では遠征先の下見や、サポートカーの運転など裏方として登場する。
原作では喫煙者であるが、喫煙のシーンは少なく、またアニメでは喫煙シーンが全てカットされている。
劇中の活躍
以下ネタバレ注意
高橋兄弟が藤原拓海とのバトルに負けたことを認めることができずにいた(※TVアニメ版ではシリーズ構成の変更で涼介とはまだバトルしていない)賢太は、秋名山以外の峠で、かつ雨のバトルならば自分でも勝てると画策。しかしレッドサンズの「地元では勝負しない」という掟から地元赤城山に呼ぶことはできず、それならば拓海にも自分にも地元ではない場所でやればいいと思いついた。
その直後妙義山での妙義ナイトキッズとの交流戦で、ダウンヒルが降雨により中止となった時、賢太は高橋涼介に観戦客として来ていた拓海とのバトルを直談判。拓海への借りを返すのは自分だと思いこんでいる啓介は強硬に反対するが、涼介は了承して拓海に話を持ちかける。
拓海は乗り気ではなかったが、賢太の「お前負けるのが怖いんだろ」という挑発にあっさり乗って勝負となった。
なおこの時スタートのコールは、豪華にも啓介が行った。
原作ではバトル前に涼介の指示でビデオカメラを載せたが、これは涼介が後で雨でのハチロクの動きを観察する為である。
バトル開始直後の賢太は上り区間ではマシンの差で突き放すが、毎日の豆腐配達によって雨天走行の経験も豊富な拓海には全く相手にされず、下りに入ってたった3コーナーでブチ抜かれて完敗した。加えてこの直後、密かに追走していた岩城清次のランエボにも抜かれている。
ヒルクライムで中里毅に勝利していた啓介からすれば、『秋名のハチロク』がまたしても見せ場を掻っ攫ってしまった形になったため、後でちょっと根に持たれた。
拓海vs清次ではギャラリーとして登場し、「オレはあんな奴に挑んでいたのか…」と拓海を甘く見ていた自分を省みた様子であった。
秋山渉が啓介にバトルを挑んだときは後ろからついて行こうとするものの、2人の技術に圧倒され、全く追いつけなかった。
第二部のプロジェクトD編ではブラインドアタックのモノマネをして自損事故を起こしたり、岩瀬恭子と啓介が二人で話しているのを影で「出にくい…」と堪えていたり、神奈川遠征の際に滞在したバンガローから富士山が見えた際は大はしゃぎしたり、日焼けローションを塗って日光浴したり(これ以上黒くなってどーすんだとつっこまれていた)、拓海に啓介の弟分であることを自慢するなど、コミカルでどこか憎めないキャラとして描かれている(拓海からも「イツキと被る」と思われているシーンがあった)。
しかし神奈川エリアの池田竜次戦では、濃霧に見舞われたステージの中で、携帯電話の着信で対向車の有無を啓介に知らせるという大役も果たしている。
MFゴースト
高橋啓介が経営する「TKマッハコーポレーション」の不動産部門チーフとなっている。レッドサンズ・プロジェクトD時代から容姿があまり変わっていない啓介と比べると、色黒はそのままだが当時よりガタイ良く描かれていた(TVアニメ版では走り屋時代と同様比較的スマートに描かれていた)。
かつては自動車のアフターパーツ部門に所属していたが、「地上げのセンスがある」という啓介の一存により異動になったらしい。
本人はパーツ部門に戻りたがっているものの、啓介は「自分で考える力が足りない」として退けている。
ただ不動産事業自体が会社の収益の柱として重宝されている様なので、それだけ信頼されている証ともいえる。
余談
愛車シルビアのボディカラー
彼の乗るシルビアはゲーム『頭文字D_ARCADE_STAGE』以外ではオレンジ色で実車には無いボディカラーだが、オレンジにリペイントしたS14に乗っていた著名人にチューニング雑誌『Option』を立ち上げ『ビデオオプション』にも出演していた稲田大二郎がおり、彼が乗っていた『だいだい号』に影響を受けた可能性がある。
TVアニメ版での扱い
TVアニメ版では第一期(First Stage)の時点ではエンペラーが登場しないので妙義山でランエボに遭遇しておらず、車内にビデオカメラも載せていない。
続く『頭文字D Second Stage』ではやたら情報通な面があり、AE101のエンジンを載せ復活したハチロクを目撃したり渉と拓海の直接のやりとりでバトルの情報など広まる筈が無いのに二人が正丸峠でバトルする事を知っていたり何故か舞台裏で変な活躍をしていた(一応、後者については渉から賢太に伝えた可能性も無くはないが…)。
恐らく、高橋兄弟は原作漫画の正丸峠編ではほぼ出番が無いため、物語の解説役として出した可能性がある(同じ理由で本来出なかった池谷先輩と健二先輩もギャラリーとして登場している)。
声優関連
CATVであるアニマックスではTVアニメ版は勿論新劇場版や時には実写版まで頭文字Dの映像化作品全作を高頻度で再放送しているが、賢太役のオリジナルキャストの岡野浩介がアニマックス開局直後から番宣ナレーションの一人として(もう一人は田村ゆかり)レギュラー出演しており、頭文字Dシリーズは岡野が番宣担当しているのである意味では賢太が頭文字Dの番宣をしている格好になっている。
また、岡野はTVアニメ版ではシリーズ第5作『頭文字D Fifth Stage』でチーム・スパイラルの「02」である坂本順一役を賢太役との兼任で演じている。
「ゼロ」の池田竜次を慕う後輩という坂本の設定が啓介を慕う賢太と共通しているが、賢太に比べるとやや冷静なキャラクターとなっている。
『MFゴースト』では放送開始前の事前発表キャストの中に賢太の名前が無く登場が危ぶまれていたが、無事に登場しオリジナルキャストの岡野も賢太役で再登板した。