注意:本記事の「フェイク」とは筆者が付けた総称であり、公式の名称ではありません。
特に決まった呼称が定まっていなかったため、記事作製に併せて便宜上、設定致しました。
概要
『悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲』で初登場した敵キャラクター達。
物語後半の舞台である逆さ城の中央やや右下のエリア『裏闘技場』のボスを務める。
普段は3体の骸骨達が棺桶に収まった状態で安置されているが、いざ戦闘が始まると・・・
棺桶の蓋が閉まって、その場でクルクル回って、開いたその中身はなんとビックリ!?
『悪魔城伝説』に登場した3人の英雄達が姿を現すのである!! 通称『悪魔城伝説偽物トリオ』
勿論、彼らが生きた時代から既に300年近く経っている本作において本物な訳がない。
名前の「フェイク(Fake)」が意味する通り、コイツらはかつての仲間の姿に化けて、
主人公のアルカードを騙そうとしているゾンビ達なのだ。なんて卑劣な相手なんだ!
かつての戦友達を冒涜するかの如き所業だが、特に専用イベント等は無い模様(あれ?)。
アルカードの独白なんかも無いし、仲間由来の専用アイテムが手に入ったりもしない。
そもそもこのエリア、ゲームをクリアするだけなら来る必要は全くなかったりする(え?)。
過去作との繋がりを強調するためか、またはファンサービス的なものでしかないのだ。
しかし次世代機の高品質なドット絵で打ち直された伝説の英雄達が偽物とは言え、
アルカードと再び共演するのは、古参のファンにはたまらない演出ではないだろうか。
後は協力技やら連携行動なんかがあればもっと最高だったのだが・・・それは贅沢だって?えー・・・
尚、アルカードとの関係上、本作限定のボス敵だと当時は思われていたのだが・・・?
ラルフ・フェイク
伝説のヴァンパイアハンター【ラルフ・C・ベルモンド】に化けているゾンビ。
見た目は『悪魔城伝説』基準のため、現在のお耽美な小島文美ラルフではなく、
筋骨隆々の生足むき出しスタイルを踏襲しており、軽装な所もしっかり再現されている。
しかし装備している鞭はヴァンパイアキラーとは似ても似つかない鈍い光を放つ闇の鞭であり、
他のサブウェポンも闇属性仕様。後は当時のもっさりなアクションも完全再現されている(?)。
グラント・フェイク
ワラキアきっての身軽な正義漢【グラント・ダナスティ】に化けているゾンビ。
ラルフと同様、当時の姿で完全に再現されており、ナイフもしっかり装備している。
(そもそも小島グラントが存在した事はないけど・・・小畑健グラント?あれは別物ですよ?)
天井に勢いよく跳躍し、張り付いたまま移動する固有能力は健在。流石は軽業師である。
当時はサイファと並んで優秀な仲間と評価されていたが、本作で生まれ変わった彼の性能は・・・
サイファ・フェイク
東方正教会に所属する心優しき僧侶【サイファ・ヴェルナンデス】に化けているゾンビ。
青いローブを纏ったその姿は正しくサイファそのものだが、フードは深く被っておらず、
エンディング時に見せた長い金髪を靡かせており、一目で女性だと分かるようになった。
しかし常に空中を生気なく漂う姿から、他の2人とは異なり少々不気味な印象を抱かせる。
(もし本物が自由に空中浮遊できたらアルカードが益々要らない子になってしまう・・・)
戦術指南
ラルフが地上から、グラントが天井から、サイファが空中から、と布陣を組んで戦う強敵。
それぞれ仲間の数が減る毎に攻撃パターンが追加されるため、倒す順番が鍵となるだろう。
なるべく攻撃力が高い両手剣や、遠距離攻撃可能なサブウェポンなどを用意しておきたい。
また全員ある程度ダメージを与えると、仰け反って隙が生まれる事も覚えておくと良い。
ラルフ・フェイク
【HP:1200 弱点:無 耐性:無】
姿が『悪魔城伝説』準拠のためか、動きはかなり緩慢だが、その分攻撃力は非常に高く、
同作のボス敵『リヒター・ベルモンド』と同様、鞭とサブウェポンを駆使して戦う。
大体性能は同じだが、ラルフ・フェイクの身体が光る度にサブウェポンも変化するため、
どの攻撃を行うのかリヒターよりはまだ分かり易い。また何故か斧による攻撃は行わない。
行動範囲が他の2人と比べても、圧倒的に広いためなるべく最初に撃破しておきたい相手。
- 鞭攻撃
通常攻撃。リヒターの鞭攻撃と同様、立ち・しゃがみ・ジャンプの3種類の攻撃が存在する。
立ち攻撃はしゃがんで回避、しゃがみ続けていると相手も高さを合わせて攻撃するため、
しゃがみ攻撃の場合はジャンプで回避しよう。ジャンプ攻撃は仲間が2人以下になると解禁。
コチラは大きく距離を取ると良い。基本技だが射程が長く技の発動も早いため避け辛い。
- ナイフ投げ
横直線上にナイフを投げる。盾を装備してガードするか、普通にしゃがむ事で回避可能。
基本的に離れすぎた場合に多用するため、相手と一定の距離を保つ事で発動を抑制したい。
またラルフ・フェイクが最後の1人になった場合、ナイフの数が3本に増加する他、
リヒターの「サウザンドエッジ」に酷似したナイフ連射攻撃を解禁してくるようになる。
- 聖水
地面に聖水入りの瓶を投げつけ、そこから不浄な黒い炎が地面に沿って迸るように流れる。
射程が長いため、大きく距離を取るかジャンプで飛び越えよう。見た目通り、暗黒(闇)属性。
- 十字架
横直線上に骨を組み合わせたような禍々しい十字架を投げる。コチラも暗黒(闇)属性。
かなり射程が長く、一定距離まで来るとブーメランのように戻ってくる性質を持つため、
大きく距離を取るかジャンプで回避した方が安全。しゃがんで回避する事もできるが、
十字架が通り過ぎるまでの時間ずっとしゃがみ続ける事になるので、かえって隙が生まれる。
- 巨大十字架
ラルフ・フェイクが最後の1人になった場合、上記の十字架攻撃とは別に解禁する大技。
性質は巨大化した十字架攻撃だが、デカくなった分だけしゃがんで回避する事は不可能。
尚、十字架と巨大十字架は別のサブウェポン扱いらしく、同時に使用してはこない模様。
グラント・フェイク
【HP:800 弱点:無 耐性:無】
かつて怪物だった頃、『時計塔』で見せた天井に張り付くあの動きは偽物でも健在。
・・・言い換えれば、攻撃する時または攻撃されるまでは天井にずっと張り付いているので、
攻撃頻度が少なく避け易いコイツは後回しにして、先に他の2人を撃破した方が安全だろう。
倒す場合はある程度ダメージを受けると地上に落ちてくるので、そこを集中攻撃しよう。
ちなみに必ず天井で攻撃の軸合わせを行うためグラントが地上を歩いて移動する事はない(!?)
- 天井ナイフ投げ
アルカードが自身の真下にいると使用。天井から下縦方向にナイフを投げてくる。
・・・つまり真下にいない限りは使用してこない上に、そもそも居なければ当たらない。
- 天井強襲
アルカードが自身の真下にいると使用。頭上から落下しながらナイフで斬り付けてくる。
仲間が2人以下になると解禁。攻撃開始前に身体が光るため、上記の攻撃とは判別が容易。
・・・やっぱり真下にいない限りは使用してこない上に、だから居なければそもそも(略)
- 地上ナイフ投げ
グラント・フェイクが最後の1人になった場合に解禁。横直線上にナイフを2本投げる。
盾でガード可能だが、投げるまで若干猶予があるため背後に回り込んでしまっても良い。
グラント・フェイク唯一の地上技だが、使用頻度は低い(そんなに地上が嫌なのかグラントよ)。
サイファ・フェイク
【HP:1000 弱点:無 耐性:無】
本物が使用した杖による攻撃は行わず、火炎・冷気・ライトニングボルトの魔法を使用。
常に空中を浮遊しており時折ゆっくりと近づいてくる。魔法使いらしく砲台要因なのだろう。
全ての攻撃が属性魔法であるため、耐性持ちの防具があればダメージを軽減する事ができる。
特に一定時間動けなくなる『凍結』や通常攻撃が封じられる『呪い』は必ず対策しておきたい。
後、何気にグラント・フェイクよりHPが高い。やっぱり悪魔城には強い女性が多いなぁ・・・
- 冷気魔法
下方向に拡散する冷気を放射する。冷気に接触すると状態異常『凍結』になるため注意。
サイファの真下に発動するため、潜って避けようとすると危険。2段ジャンプで回避しよう。
ただし発動時間が長いためタイミングを誤ると、地面に着地した瞬間に凍らされてしまう。
ジャンプして遠くに移動するように逃げると良い。天井にいるグラントには当たらない様に。
- 火炎魔法
仲間が2人以下になると解禁。本家の火炎魔法と同様、横直線上に炎を噴射する。
空中で発動するため真下に居れば安全。そのまま背後に回り込んでしまえば攻撃チャンスだ。
ただし威力は高めかつ射程は長いので下手にジャンプして回避しようとしないように注意。
- ライトニングボルト
サイファ・フェイクが最後の1人になった場合に解禁。誘導する光弾を3つ同時に放つ。
ただし本家の魔法とは少し異なっており、誘導するのは中央から発射される1つだけ。
流石に全部の光弾が誘導してきたら避け難くて敵わないだろう。ちなみに聖(光)属性。
3方向に放たれるため攻撃範囲はかなり広い。真下から背後に回り込んで回避しよう。
離れていた場合は中央の光弾を引き付けつつ、2段ジャンプで飛び越えてしまおう。
- ラルフ・ゾンビ召喚
サイファ・フェイクが最後の1人になった場合に解禁される、もう一つの悪趣味な大技。
ラルフの姿をしたボロボロのゾンビを1体召喚する(サイファはネクロマンサーだったのか・・・?)。
設定上は敗れたラルフ・フェイクを無理やりソンビとして復活させているのだと思われるが、
復活したコイツはただまっすぐ歩いてくるだけ。一定のダメージで与えると倒す事ができる。
ただし接触すると『呪い』状態になるので、接近系の武器は使用しない方が良いだろう。
またゾンビが召喚されていない場合、どうも他の魔法攻撃よりも優先順位が高いらしく、
サイファ・フェイクを倒すまでは何体でも再召喚される。一応、同時出現は1体までだが。
ギャラリーオブラビリンス
なんと『月下の夜想曲』からおよそ9年越しに、本作でまさかの隠しボスとして復活したのだ!!
他のゲストボス達が全て『蒼月の十字架』出身だったため、完全なサプライズゲストである。
本作の主人公であるジョナサンやシャーロットとは殆ど関わりがない相手ではあるが、
本作の2人1組のパートナーシステムを考えれば、相手は3人1組のフェイク達であるため、
なかなかどうして良い采配ではないだろうか?開発スタッフのファンサービスに感謝である。
(逆に過去作を全然知らないプレイヤー達からすれば、一体誰なのか全く分からないわけだが)
上記の通り、隠しエリア『悪魔の巣窟』のゲストボス最後の刺客として大抜擢されており、
攻撃力もそれ相応に強化されている。出現方法も月下時代とは変更され、まず棺桶が存在せず、
地面から落雷と共に骸骨が出現したと思ったら、謎の魔法陣によって姿が変わるようになった。
ちなみに、ラルフは緑色、グラントは黄色、サイファは青色の魔法陣とキャラ付けされている。
その他の変更点は以下の通り。久しぶりの登場でその強化には大いに期待がかかる・・・
- ラルフ・フェイク
【HP:3800 弱点:剣(斬)属性 耐性:鞭属性 聖(光)属性】
CV:梁田清之(リヒター・ベルモンド役と兼任)
ドロップアイテムにHP回復アイテム『カレー(HP+500)』が追加された。
専門店のインドカレーらしいが・・・何時からラルフはカレー大好き枠になったんだ?
- グラント・フェイク
【HP:3500 弱点:剣(斬)属性 耐性:無】
CV:徳山晴彦(ヴィンセント・ドリン役と兼任)
ドロップアイテムにHP回復アイテム『ラーメン(HP+300)』が追加された。
正直な所、豚骨ラーメンを啜るグラントの絵面が想像できないのだが・・・偽物だから良いか(おい)
- サイファ・フェイク
【HP:3200 弱点:剣(斬)属性 耐性:炎属性 氷属性 雷属性】
状態異常『凍結』が削除されたため、冷気魔法が石化魔法に変更(あれ、原作再現は?)。
ドロップアイテムにMP回復アイテム『クリームソーダ(MP+100)』が追加された。
バニラアイスとメロンソーダが織り成す完全調和!・・・どうやらサイファは甘党枠らしい。
・・・うん、そうなんだ。特に変更点はないんだなこれが(サイファの魔法が変更されたぐらい?)
ジョナサン達に協力技が実装されたんだからフェイク達にも・・・あ、無理ですか、すみません。
基本的な動きは従来と全く同じ。寧ろかつてよりも横に広い部屋で戦う事ができる本作では、
以前よりも戦い易く感じるだろう。全員、剣(斬)属性に弱点が統一されたので対処も容易である。
ちなみにゲストボス達の一部はアイテムドロップが存在するため、図鑑完成の鬼門となる。
フェイク達も3人それぞれに追加されているため、何度も何度も通う必要があるだろう。
最も厄介なのはやはりサイファだろう。常に後ろに回り込むようにして逃げる事を心掛けよう。
ラルフを先に撃破して、後はグラントとサイファを1体ずつ相手すれば比較的安全に戦える。
簡単に倒したいなら開幕早々、デュアルクラッシュ『サウザンドエッジ』を発動して、
地上にいるラルフを瞬殺、出来なくとも瀕死になっているはずなので速攻で撃破する。
次に大剣系や斧系の武器を装備したジョナサンでサイファを集中攻撃して仕留めた後、
残ったグラントは・・・まぁ、煮るなり焼くなり好きに料理すればいいんじゃないかな?(おい)
余談
ゲーム内では生前の姿形やその能力までかなり正確に再現しているフェイクなゾンビ達だが、
彼らが相手の記憶や精神まで再現できるかどうかは不明である。ただあくまで模倣なので、
できない可能性は高いが、もしできるなら陰湿かつ悪趣味な展開になりそうな予感ではある。
ただサキュバスの精神攻撃をも跳ね除けた本作のアルカードを相手にしたら翻弄する所か、
かえって彼の逆鱗に触れそうなものだが。実際、ゲーム内でも一切の容赦がなかった訳だし。
彼らの専用イベントがないのも、サキュバス戦の焼き直しにしかならないからやる必要がない、
と考えると、この待遇はある意味当然なのかもしれない。でも専用アイテムは欲しかったなぁ・・・
しかし・・・もし記憶があった場合、新たにこんな問題が起こりそうな気がしなくもない。
(左:『悪魔城伝説』時代 右:『月下の夜想曲』時代)
アルカード「我が友を愚弄するとは許さん!貴様らには死すら生ぬるい。」
グラント・フェイク「いや、誰だよアンタ!?」
ラルフ・フェイク「そうだ!俺の知っているアルカードはもっと父親似だったぞ!!」
サイファ・フェイク「階段の上で攻撃できる偽物なんかに用はありません。」
当時、仲間の中で唯一姿や設定が変更されたのはアルカードただ1人であったため、
(その証拠に、作中でアルカードが思い出すラルフの姿はFC版のドット絵そのままである。)
現在のカレー大好き脳筋な野蛮人ハンターやら、闇の眷属絶対許さないキツイ性格な鬼嫁やら、
包帯グルグル巻きなガリガリ白肌死神もどきとは異なり、他は全て『悪魔城伝説』基準なため、
偽物とはいえかつての仲間達の記憶からすれば、現在のアルカードの姿は変貌し過ぎていて、
完全に場違いな世界観の人物であり、説明しなければ同一人物だとは絶対に分からないだろう。