『悪魔城ドラキュラ』シリーズ6作目(ファミコン版では3作目)『悪魔城伝説』の登場人物。
ゲーム中のドット絵ではローブを深く被っているため性別が分からないようになっている。
会話イベントや取扱説明書でも性別を特定出来るような情報は載せられていない。
容姿や設定を多少変更しながらも、以降のシリーズ作品にも登場している。
概要
「助けてくれて ありがとう。私は ヴァンパイアハンターのサイファ。危うく 封じ込められるところだった…。」
「大地の精霊が私に力を貸してくれるでしょう。最後までよろしく。」
全身を覆うローブを身に纏った僧侶のヴァンパイアハンター。
杖を使い、大気の力を借りて強力な炎・冷気・光弾の魔法を使える。
幼少で両親を亡くし東方正教会の東ヨーロッパ各地の修道院を渡り歩いて、修道僧として修行を積んで技を鍛えてきた。
その途中でドラキュラ伯爵によって焦土に変えられる前の美しかったワラキアにも訪れている。
美しかった思い出の地・ワラキアが魔物達に穢され殺戮の焦土と化したことに心を痛め、東方正教会からのドラキュラ討伐依頼を引き受けた。しかし、ドラキュラの軍勢の前に敗北し石像に変えられてしまっていた。
そこをラルフ・C・ベルモンドに救出され、仲間となる(ゲーム中では断ることもできる)。
グラント・ダナスティとアルカードと共に(ゲーム中ではラルフの連れは一人だけ)死神ら魔物達を打ち破り悪魔城内を進んでいき、ついにはドラキュラを倒し、魔の手から解放した。
正体
サイファを仲間にした状態でゲームをクリアするとエンディングでローブが外れ、金髪ロングヘアーの女性であることが判明する。ラルフとは戦いの中で両想いになったようで、主人公ラルフに寄り添うサイファとそれを優しく受け止めるラルフというエンディングとなる。
その後の作品で両者は結婚したと改めて設定され、「キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲」の主人公ジュスト・ベルモンドはヴェルナンデス家の血が色濃く出ており、サブウェポンと魔法とを組み合わせたスペルフュージョンを行使している他、装備品として「サイファのすいしょう」が存在している。（ただし、ラルフとサイファの結婚からジュスト誕生までおよそ250年、単純計算で10代離れているため、そこまで血の薄くなった末裔に特徴が出るのかと言われると微妙な為、ラルフとサイファ以降もベルモンド家とヴェルナンデス家は婚姻を行っていた可能性もある）
また、ヴェルナンデス家は魔術の一族でもあるようで、『キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲』などで登場するヨーコ・ヴェルナンデスや『悪魔城ドラキュラ黙示録』のキャリー・ヴェルナンデスがヴェルナンデス一族にいる。
ゲームでの性能
メインウェポンは聖なる杖。1キャラ分とリーチは短いが、出が速いので使い勝手は良い。
サブウェポンは得意の魔法攻撃。リーチ・威力に優れる火炎、攻撃力は無いが敵を止められる冷気、敵を自動追尾する3発の光弾ライトニングボルトの3種類の魔法が使える。
この3種類の魔法による制圧力は絶大で、低めな防御力を補って余りあり、次々と敵を葬り去れる。機動力と壁や天井を移動出来るグラントや、攻撃力は低めだが蝙蝠と化して空を飛べる能力があるアルカードと比べて、サイファは攻撃重視なキャラと言えるだろう。
他の出演作
月下の夜想曲
悪魔城伝説から300年後の時代であり彼女自身は既に伝説の人となっているが、半吸血鬼であるアルカードがこの作品の主役を務めており、アルカードを騙すために生前の彼女を模したモンスター「サイファフェイク」が「ラルフフェイク」「グラントフェイク」と共に登場。
悪魔城伝説のエンディング時を元にした一目で女性とわかる姿をしている。
偽者とはいえ悪魔城伝説のプレイヤーキャラがゲーム中に出揃うのはこれが初であり、ファンサービス的、あるいは過去作品との繋がりを強調するための演出とも言える。
3体のフェイクの中では最も強く、常に空中に浮かんだ状態から様々な属性魔法を撃ち込んでくる。先に他のフェイク2体を倒すとラルフフェイクを腐ったゾンビにして復活させるという悪趣味な攻撃をしてくる。
『ギャラリーオブラビリンス』の隠しボスとしても登場し、新たに石化魔法を使ってくる。
ジャッジメント
「精霊よ 私に力をお貸しください」
「人々が恐れる正統ヴァンパイアハンターの力 試してやる」
CV:小清水亜美
小畑健によるデザイン。
設定、外見共に大きく変更され、茶髪のグラマラスな女騎士風の装いになった。
原作の乖離が激しすぎてほとんど別人。
ラルフ達と出会う前、尚且つドラキュラが現れる数年前のサイファであり、ベルモンド一族のことは知っているが、集められた人物の中で唯一ドラキュラを知らない。
教会のハンターとして戦う一方で、魔女として虐げられる同胞達に胸を痛めている。
そのため人々を惑わす闇の勢力に対して人一倍憎んでおり、ストーリーモードでは人間の味方であるが闇の力を持つコーネルやシャノアに対して彼らの言葉に一切耳を傾けず、対峙する。
EDでドラキュラ討伐の際、現地は数か月前に魔女狩り(恐らくリサの件)をしており、魔女を恐れる土地のため、男装して戦いに加わったと明かされる。
ラルフのほうはサイファとは既に結婚式も挙げた後で、台詞から察するに尻に敷かれている様子。
グラントはサイファに惚れていたため、ラルフとサイファの結婚式に出席しなかった模様。
マリアからはその豊満さを羨ましがられているが、サイファ自身は邪魔なだけだと断じ、マリアに怒られた。
パチスロ悪魔城ドラキュラⅢ
闇の呪印準拠のラルフと月下の夜想曲準拠のアルカードに合わせて新デザインで出演。
青いフードつきローブこそ羽織っているが、二つ分けのおさげに赤いヘアバンド、ピンクのミニスカートにルーズソックスみたいな折り返しのついた白いブーツ、さらには胸元が緩めで谷間が丸見えの衣装。
お色気を強調した演出も多く、ヒロイン的な美少女キャラになっている。
宿命の魔鏡
リブート作品である「ロードオブシャドウ」シリーズでは、大幅な設定改変によりシモン・ベルモンドの母親となる。
しかもこの作品に登場するアルカードの正体は夫のトレバー（ラルフの海外版の名前）である。
息子・シモンを逃がすために魔物の犠牲となってしまう。
アニメ「悪魔城ドラキュラ―キャッスルヴァニア―」
CV:下山田綾華
トレバーやアルカードと並ぶ主要キャラの一人。
歴史と知識を口伝し、過去のみならず未来の知識の一部をも有する部族「語り部」の魔術師であり、物語の全貌（＝将来の結婚相手）も把握している。
悪魔城伝説をベースにした設定と外見。
フードは被っておらずカールのかかったショートヘアーになっている。
戦闘では炎や氷の魔術を巧みに扱う戦い方を基本とし、雷の魔術も切り札として用いる。
これらの魔術は攻撃だけでなく防御や移動に用いるなど様々な応用が可能であり、工夫次第でほぼあらゆる局面を優位に戦える器用万能な強さを持つ。
外部出演
Dead Cells
「悪魔城ドラキュラ」シリーズのコラボDLCでサイファのスキンが登場。隠し部屋にある。
Dead by Daylight
「悪魔城ドラキュラ」シリーズのコラボDLCで生存者ミカエラ・リード用にサイファを模したスキンが実装された。
Vampire Survivors
コラボDLC「悪魔城ドラキュラの頌歌」で登場。グラントでベリガンとギャイボンを倒すとアンロックされる。
ゲーム内のドット絵では悪魔城伝説のように全身ローブだが本DLCのイメージイラストでは上半身のみ確認でき、パチスロ版がそのままフードをかぶったような外見になっている。
初期装備は氷の呪文「アイスファング（ホワイトファングではない）」。自機の横方向に鋭利な氷柱を獣の牙の如く下向きと上向きの2列並べて発生させる。
進化後の「コキュートス」は2列の氷柱の間から吹雪と雪の結晶を発射する攻撃が追加される。
またアルカナⅩⅣ「石英の牢」を最初から所持しており、特定の武器で攻撃した相手の行動を停止させる効果が付与されている。アイスファングも対象に含まれているため、相手をガンガン凍らせながら戦う事ができる。
テーマ曲は悪魔城伝説からではなく何故か月下の夜想曲のLost Painting（失われた彩画）。
フェイクの方が登場した関係なのだろうか？
関連タグ
ヴェルナンデス家 ジュスト・ベルモンド キャリー・ヴェルナンデス ヨーコ・ヴェルナンデス
表記ゆれ……サイファ サイファ=ヴェルナンデス
