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ベルモンド家

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べるもんどけ

コナミより発売されているゴシックホラーアクション『悪魔城ドラキュラ』シリーズに登場する一族。 「ベルモンド一族」と書かれることもある。

概要

悪魔城ドラキュラ』シリーズに登場する、古来よりヴァンパイアハンターを生業とする一族

レオン・ベルモンドを祖としており、退魔の鞭・ヴァンパイアキラーを使い、長きに渡ってドラキュラやその手下の魔物達と激戦を繰り広げてきた。

1797年のとある出来事によってベルモンド家はヴァンパイアキラーに拒絶されるようになり、ヴァンパイアキラーを分家モリス家に託し、1999年まで表舞台から姿を消すこととなる。

その血縁関係は現在は多岐に渡っており、小説やゲームブックなどマイナーな作品や、果てにはシリーズとは直接的な関係がない外部作品にも一族が登場している。

中にはロードオブシャドウシリーズに登場したベルモンド一族のように、既存のシリーズに登場したベルモンドとは独立した、またはifの歴史として本来の時系列には登場しない可能性があるキャラクターも存在する。

また、ラルフ・C・ベルモンドサイファ・ヴェルナンデスと結ばれたことによりヴェルナンデス一族とも縁が深く、中にはベルモンド姓でありながらヴェルナンデスの血を色濃く受け継ぐ者も存在する。

その血の宿縁は凄まじいもので、例えヴァンパイアハンターでない遠縁の一般人でもあってもドラキュラが眠る地に無意識に集まってくる。

一族一覧

発売・発表された順

※ ネタバレ注意

本家

初登場作品:悪魔城ドラキュラ

初代主人公。

ベルモンド一族の中で最も高名と謳われる人物。

初登場作品:悪魔城ドラキュラ(AC)

アーケード版(とそのリメイク「悪魔城ドラキュラ Revisited」)にのみ登場。

シモンの結婚相手。

初登場作品:ドラキュラ伝説

シモンの先祖にあたるヴァンパイアハンター。

ドラキュラとの戦いを一生涯で二度経験し、いずれも勝利を収めている。

初登場作品:ドラキュラ伝説Ⅱ

クリストファーの息子。

復活を目論むドラキュラ伯爵に連れ去られ、身体を操られてしまう。

初登場作品:悪魔城伝説

クリストファーよりもさらに過去の世代に位置する古のヴァンパイアハンター。

歴史上、初めてドラキュラを滅ぼした人物。共に戦ったサイファ・ヴェルナンデスと結ばれる。

海外版では名前がトレバー・ベルモンドとなっており、後作の日本語タイトルでもこの名前で登場する事がある。

初登場作品:血の輪廻

一族最強のヴァンパイアハンターと謳われる程の実力を持つ熱血漢。

しかし、後の時代では……

初登場作品:漆黒たる前奏曲

シリーズ初の女主人公としてのベルモンド。

同作発売当初は、最古のヴァンパイアハンターという扱いだった。

初登場作品:白夜の協奏曲

シモンの孫にあたるヴァンパイアハンターであると同時に、ヴェルナンデスの血も色濃く受け継いでいる青年。

初登場作品:暁月の円舞曲

かつてアルカード達と共にドラキュラを滅ぼしたベルモンド一族の末裔。

1999年に起きたとある事故により記憶を失っている。

初登場作品:キャッスルヴァニア

最古のヴァンパイアハンターにして、ベルモンド一族の始祖でもある。

錬金術師リナルド・ガンドルフィーより託されたヴァンパイアキラーは、後に吸血鬼殺しの鞭として未来のヴァンパイアハンター達へと代々受け継がれる事になる。

初登場作品:Order_of_Shadows

北米限定で配信されたガラケーアプリの主人公。

17世紀後半に活躍したとされる。

初登場作品:Order of Shadows

デズモンドの妹。

末妹のドロレスと共に兄に助力する。

初登場作品:Order of Shadows

デズモンドとゾーイの妹。

ゾーイと共に兄の手助けをする。

初登場作品:真正バンパイアハンター

かつてドラキュラと戦ったヴァンパイアハンターの子孫の一人で、ラルフ・C・ベルモンドの血を受け継ぐ戦士(サイファの血を引くズークとの関係は不明)。

初登場作品:悪魔の血_血の悪夢

シモンより先代の守護者。彼を「我が息子」と呼ぶ。

初登場作品:悪魔の血 血の悪夢

レイより先代の守護者で、彼の師匠でもある。

初登場作品:悪魔の血 血の悪夢

ライアスより先代の守護者。

分家・派生

初登場作品:血の輪廻

リヒターの恋人アネットの妹。

ベルモンドとは遠縁の家系だが、ヴァンパイアハンターとしては恐ろしく高い実力を秘めている。

モリス家

初登場作品:バンパイアキラー

ブラム・ストーカー原作の恐怖小説『ドラキュラ』の登場人物。

悪魔城ドラキュラシリーズでは、モリス家はベルモンド一族の分家となっている。

軽いVK軽いVKbyurashimashi(画像左)

初登場作品:バンパイアキラー

キンシーの息子で、同作における主人公の一人。

妖鞭ヴァンパイアキラーの使い手だが、本家のベルモンドではない者がこれを使った事による代償として短命の生涯を終えている。

初登場作品:ギャラリーオブラビリンス

ジョニーの息子。同作における主人公の一人。

とある事情から聖鞭ヴァンパイアキラーの真の力を引き出せずにいる。

リカード家

初登場作品:バンパイアキラー

同作における主人公の一人。親友のジョニー・モリス同様にベルモンドの分家出身。

妖槍アルカードスピアを武器とする。

初登場作品:ギャラリーオブラビリンス

エリックの娘たち。双子。

初登場作品:Grimoire of Souls

ジョナサンシャーロットが救ったリカード姉妹の子孫。

シュナイダー家

初登場作品:悪魔城ドラキュラ黙示録

ベルモンドの流れを汲む一族の末裔。同作における主人公の一人。

信心深く真面目な一方、例え闇の存在だろうと戦う意思を持たない者には刃を向けない高潔な精神の持ち主。

初登場作品:悪魔城ドラキュラ黙示録

ラインハルトの父。彼に「無抵抗の者を攻撃してはならない」という教えを説いた。

パラレル

ロードオブシャドウ シリーズ

初登場作品:ロードオブシャドウ

かつて燈光教団の戦士だった男。同作における主人公の一人。

何者かに殺された妻を蘇らせるため、ロード・オブ・シャドウを求める旅に出るが……

初登場作品:ロードオブシャドウ

ガブリエルの妻。

劇中では既に故人で、何者かによって殺されている。

初登場作品:宿命の魔鏡

同作における主人公の一人。ガブリエルが人間である内にその存在を知る事がなかった息子。

ドラキュラと化す未来を予言によって決定付けられた父への対抗手段として、生後間もなくして燈光教団の下へ引き取られたが……

初登場作品:宿命の魔鏡

同作における主人公の一人。前作主人公・ガブリエルの孫にしてトレバーの息子。旧作のシモンとは同名の別人。

ドラキュラの手下によって両親を失い、山賊に育てられた猛々しい戦士。

初登場作品:ロードオブシャドウ2

シモンの遠い子孫で、同シリーズ最後のベルモンド一族。

燈光教団の戦士としてサタンの勢力と戦い続けている。

アニメ

初登場作品:アニメ 悪魔城ドラキュラ-キャッスルヴァニア-月夜のノクターン

同作のジュストの娘、主人公リヒターの母。

ジュストから鞭を引き継いだヴァンパイアハンターだったが、リヒターが10歳の時に彼の目の前で吸血鬼オルロックに殺される。

初登場作品:アニメ 悪魔城ドラキュラ-キャッスルヴァニア-月夜のノクターン

同作のマリアの母親でベルモンド家の遠縁の親戚。魔術師。

母を失ったリヒターを引き取り、娘と共に育てる。

外部作品

初登場作品:コナミワイワイワールド

攻略本「コナミワイワイワールド必勝法マニュアル」に表記されていたシモンのフルネームで「ベルモン」は原文ママ。

シモン本人のフルネームなのか、シモンの子孫なのかは不明。

初登場作品:オトメディウスX

聖グラディウス学園中等部一年生。

ユリウスの娘または妹とされているが、真偽は不明。

初登場作品:ボンバーガール

「愛」に異常な執着を見せる危ないお姉さん。

教会のシスターを務める傍ら、ヴァンパイアハンターとしても活躍する。

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  • ベルモンド家と黒い魔物

    こがれ、こうもの

    時間でいうと『こうものたち』の前です。二度寝して通話には現れず、シェリーの危機にだけ反応して起きたようです。  魔界での戦いでよくもまあブラゴを倒したもんだと思ってましたが、ゴーレンが対パムーン戦でやったように、偽者を出してくるとかありえるよなあ、と思いまして。なんだかんだ言ってシェリーの姿をしたものへの攻撃は一瞬の躊躇があるような気がします。  なんとなく、魔界の学齢期の子達は人間界でのものにプラス3〜5歳の精神年齢なのかな?と思っています。魔物の成長は種族によってそれぞれだそうですが、バトルエリートなブラゴの種族はいっそう成熟が早いのではないかと。  そうしますとシェリーといた頃のブラゴはほぼ同い年、少年から青年にさしかかるくらいの時期をずっと共に過ごしてきたイメージで、想い定めたら一直線、をずっと貫いていくことが可能なメンタリティがあるのかなー、と。   で、そこに生来の性格が加わってですよ、そういう男が十数年間煮えっ煮えに片恋しながら狙い定めて己を鍛え上げてきたわけですよ。   シェリーはもう逃げられません。
  • ベルモンド家と黒い魔物

    決意 2/2

     後半です。  目覚めてもらうために、さてどんな手があるのか。そんな話を。  小さい子は突拍子もないことを言うてくれます。時に、それが突破口になったりもするので侮れないところでもありますが。
    10,975文字pixiv小説作品
  • ベルモンド家と黒い魔物

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  • ベルモンド家と黒い魔物

    抗する

     シェリー、勧誘されております。  あの堅物お嬢様を説得するのは骨が折れそうです……ブラゴですら信頼を得るまでに随分と時間がかかっているんですからね?  ぼうっとした中での選択。自分の芯に据えていることでなければ揺らいでしまうのでは、と思うのです。よっぽど強い心を持っていなければ難しくはありませんかね。  逆に、現(うつつ)ではないとわかっているからこそ選びたくなるものも、あるかもしれませんなあ。
    12,017文字pixiv小説作品
  • ベルモンド家と黒い魔物

    相対す(2/2)

     叔母上様の続きにもう少し加えました。家族という形の再構成を試みる感じで。  家族にはさまざまな形がありえると考えます。その時代、場所、ひとそのもの、他にもたくさんの要素が重なりあって創られていくものだからです。できることならば、誰もが笑顔で過ごせる関係がいい、みんなそう思っているのではないでしょうか。  こんがらがってしまった時は距離をとるのもひとつの手段で、それは逃げとか無責任ではないと思います。距離と時間がやさしくくるんで変えてくれるものは確かにあるのです。
    15,714文字pixiv小説作品
  • ベルモンド家と黒い魔物

    たなごころの(1/2)

     たなごころ、が好きです。その音の響き、指先とはまた違った感覚と近しさを得ることができる、そういうところが。それに「こころ」も含まれているじゃないですか。なんかこう、好きなのです。
  • ベルモンド家と黒い魔物

    母 娘

     話をする、というのは簡単そうで難しい。だから果敢に挑む気持ちを忘れたくはないなあと。  話なぞしたくない、声や顔はもちろん文字を見るのもお断りだ! とか  話をしてもいいけど今はちょっと無理! という場合は時間薬を一服。   時間が解決に一役かってくれることって、あるのです。確実に。
    11,388文字pixiv小説作品

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