「エンハンス・アーマメント!」
「リリース・リコレクション!」
概要
アンダーワールド内に存在する破壊不能オブジェクトやアンダーワールド創世の時代から長い時間をかけて存在し続けたオブジェクト等が武器の形に変化したもの。
ゲームで例えるのならば、終盤で手に入る最強クラスの武器もしくは伝説の武器に相当する。オブジェクトコントロール権限の優先度も高く、攻撃力や武器の天命(耐久値)も並の武器を遙かに凌駕するが、あくまで非常に壊れにくいだけであり破壊不可というわけではない。天命を回復させることは可能だが、尽きれば他のオブジェクト同様破損して二度と再生できなくなる。
人界の整合騎士の中でも上位の騎士が持つ武器であり、アドミニストレータの手によってアンダーワールド創世時に存在したものを作り替えたものが大半。人界に伝わる三女神の武器も後述される明確な武装完全支配術と記憶解放術は存在しないが、これに相当する。また、暗黒界側にも神器に匹敵する武具は存在している。
後述する武装完全支配術と記憶解放術が最大の特徴だが、使用すれば天命を大幅に消耗する。また、もう一つの特徴としては元になった武器の素材などの属性がそのまま受け継がれるということ。元の素材が金属ではない武器は金属武器の攻撃を無効にするシステムコマンドを受け付けずに貫通することが出来る。
武装完全支配術
「エンハンス・アーマメント」のシステムコマンドで神器の記憶を部分解放し、攻撃力を大幅に上げる技。分類としては神聖術だが、その攻撃力は並の神聖術の比ではない。
記憶解放術
「リリース・リコレクション」のシステムコマンドで神器の記憶を完全解放する。攻撃力が武装完全支配術を遙かに凌駕し、その分扱いも極めて難しく、一歩間違えれば自滅しかねない技。また、武装完全支配術と記憶解放術のどれもが直接的な攻撃を行わない所謂妨害ステータスの魔法に相当する技もあるが、それでも非常に強力。
作中に登場した神器
キリトが所有する黒い剣。央都セントリアの細工師サードレに頼んでルーリッドの森にあった悪魔の木ギガスシダーの先端の枝を剣に加工してもらい、完成して暫くした後にユージオによって名付けられた。
元々がソルスとテラリアの恵みを長い間吸収し続けた上に、先端の枝はソルスの恵み(太陽の光)を最も浴びた部分であるために、三年使える黒蓮岩の砥石をたった一年で六つも消耗するほどの強度で、剣として完成した途端に途方もない重さになった。
最大の特徴は、木剣でありながら一般的な金属を遙かに凌ぐ強度であり、それゆえにアドミニストレータを討つことができた。
ユージオが所有する青白い剣。北の果ての山脈に存在した永久氷塊とその側に咲いた唯一の友である小さな青い薔薇が剣の形に変化したもの。北の果ての山脈の洞窟にあったものを内部時間でキリトが再びUWにダイブする二年前にユージオが回収していた。
剣の柄に葵薔薇の装飾が施されている竜騎士の剣。一度だけ赤薔薇の剣に変化してキリトが使用している。
アリス・シンセシス・サーティが所有する黄金の剣。央都セントリアが小さな村だった頃、かつてセントラル・カセドラルがあった場所に生えていた金木犀の樹を剣に作り替えたもの。長らく存在していたが、アリス以外の誰もこの剣を使いこなすことが出来なかった。
アンダーワールドに一番最初に存在した破壊不能オブジェクトであり、優先度、攻撃力、天命のいずれも神器の中では最高峰。
ラディアント・ライト
スーパーアカウント01創世神ステイシア専用の剣。形状はやや細身の両刃片手剣だが、ステイシアとしてダイブしたアスナは自身が得意とする細剣ソードスキルを使用している。
ステイシアの地形操作能力がある代わりに、この剣自体には特殊能力が確認されていない。
アニヒレート・レイ
スーパーアカウント02太陽神ソルス専用の弓。周囲のリソースを吸収して絶大な広範囲攻撃を行う。広範囲攻撃は連射が出来ない代わりにソルスの光を得て神聖力を蓄えられる。
サトライザー戦ではシノンの心意で一時的にヘカートに姿を変えた状態で武器の能力も使用している。
ヴァーデュラス・アニマ
スーパーアカウント03地母神テラリア専用の剣。形状は片手剣に近いが、現実で剣道部員だったリーファは何度か両手で使用している。
遠距離攻撃能力を持つと共に、キリトと同じくリーファも心意で強化されたソードスキルによる遠距離攻撃も行っている。
シルヴァリー・エタニティ
アドミニストレータの武器。システムにアクセスした彼女が作り上げた細剣で、アドミニストレータの禍々しい心意と合わせて強力な力を発揮する。
時穿剣
ベルクーリ・シンセシス・ワンの剣。UWが出来た時代に唯一存在し、セントラル・カセドラルの壁に備え付けられた時計から作り出された剣。名前の通り、空間や過去を斬る能力を持つ。
暗黒神ベクタとの戦いで全ての天命を使い切り、ベルクーリと共に消滅した。
天穿剣
ファナティオ・シンセシス・ツーの剣。かつてアドミニストレータがソルスの光を跳ね返す兵器として実験を行った千枚の大鏡を武器に作り替えたもの。所謂レーザー攻撃を行う剣。
記憶解放術は攻撃範囲が広いが、無差別攻撃で味方どころか自分にも被害が及ぶ。
熾焔弓
デュソルバート・シンセシス・セブンの弓。かつては南帝国に生息した不死鳥から作り出された弓。文字通り炎を纏う弓で、弦が切れようが矢がなくなろうが解放すれば関係なく炎の矢を撃てる。
武装完全支配術で矢を強化することも可能だが、当然ながら矢がなくなればそれは出来ない。
黒百合の剣
シェータ・シンセシス・トゥエルブの剣。かつてダークテリトリーで発生した最大の内乱が発生した地で唯一残った黒い百合の花から作られた剣。刀身は非常に細く紙のように薄いが、あらゆる物体をやすやすと切断することができる。
アメリカ人プレイヤーの部隊との戦いの中、シェータが自分の答えを見出すと共に天命を失い消滅した。
雙翼刃
レンリ・シンセシス・トゥエニセブンの投擲武器。かつては互いに片翼を失い、支え合って飛んだ番の鳥から作り出された武器。
解放により合体・大型化して4枚刃の手裏剣のような形になり、高速回転しながら宙を舞い敵を切り裂く。
霜麟鞭
エルドリエ・シンセシス・サーティワンの鞭。かつては東帝国最大の湖の主として生息した双頭の白蛇から作り出された鞭。分裂能力や蛇そのものに変化する生きた鞭。
エルドリエの死後もアリスが所持し続けている。
月影の剣
ロニエ・アラベルの剣。整合騎士見習いになった際に保管されていた武器の中からロニエが選んだ。元の素材は不明だが、剣自体の天命を周囲に分け与える能力を持つ。
また、アドミニストレータによって作り出されたソードゴーレムの部品となっている剣も厳密には神器ではないものの能力自体は神器に相当する。
200年後のUW
異界戦争が終結し星界暦に移行した時代においては、かつての整合騎士団同様に封印された。
ただし、天命を保持したままログアウトしたキリト、アスナ、アリスのアカウントに紐付けられている5つの神器(夜空の剣、青薔薇の剣、ラディアント・ライト、金木犀の剣、霜麟鞭)はここに含まれていない。また、管理者権限によるアカウントの復活が可能なシノンのアニヒレート・レイとリーファのヴァーデュラス・アニマは復活していると思われる。