「男なら~~~ドンとやれ!!」
「造った船に!!! 男はドンと胸を張れ!!!!」
CV:村松康雄
人物
かつてウォーターセブンに存在した造船会社「トムズワーカーズ」の社長。現在は故人。
「伝説の船大工」と呼ばれたコンゴウフグの魚人。フランキーとアイスバーグの師匠で、海列車「パッフィング・トム」の生みの親でもある。
豪快かつ懐が深い人物で、船大工が造った船については一切否定はしないが、「作った船に男はドンと胸を張れ」という信条から、決して生みの親がその船の存在を否定してはならないという考えを持つ。
口癖は「ドンと-」で、「たっはっは」と笑う。魚人島に「デン」という弟がいる。
主な活躍
明確な時期は不明だが、ゴール・D・ロジャー率いるロジャー海賊団に宝樹アダムを使って建造した海賊船「オーロ・ジャクソン号」を提供した。ロジャーには好印象を抱いており、彼に助力できたことを誇りとするようになる。
それから数年後、海賊だった親に捨てられストリートチルドレンとして生きていたフランキーと出会い、彼の境遇を笑い飛ばすとともに「行くところがないならウチに来い」と誘い、以降は弟子 兼 社員として扱う。この頃には美人秘書のココロと一番弟子のアイスバーグ、角界ガエルのヨコヅナと共に、石橋の下に建てた小さな小屋にて共同生活をしていた。
24年前、上述のロジャー海賊団に船を提供したことが罪に問われ、ロジャーの処刑から間もなく裁判にかけられる(本来、船大工が海賊に船を提供しても罪には問われないが、海賊王は例外とされた)。その裁判で死罪を求刑されたトムは刑は受け入れるものの、当時退廃し滅びゆこうとしていたウォーターセブンの未来を憂い、以前より考えていた海列車の開発プランを公表。その開発プランに対する興味と、都市を復興させる真実味をみた裁判長は、開発に必要な期間としてトムが掲示した10年を執行猶予として与え、トムはその日の内に家族のもとに戻った。
以降はトムズワーカーズ総出で海列車の開発を続けていた。この期間中、世界政府の諜報機関「CPサイファーポール5」がトムのもとを訪れ、彼が持つ古代兵器「プルトン」の設計図を渡すように詰め寄られるも、トムは身に覚えがないとはぐらかした。しかし、彼が設計図を持っていると確信している主管のスパンダムは、そんな彼を貶めんと策謀を巡らせるようになる。
そんなトラブルもはらみつつ、無事に執行猶予期間内に海列車「パッフィング・トム」は完成。近隣の島々を結ぶ海列車はウォーターセブンに大きな収益を与え、見違えるほど発展することになる。また、この頃トムは古代兵器の設計図をスパンダムが未だに狙っていることを危惧し、二人の弟子に設計図を託す。フランキーは目を輝かせて作ってみようと意気込んだが、アイスバーグはその恐ろしい兵器の仕組みに戦慄するとともに本当に作りかねないフランキーに呆れ果て、自らが保管すると宣言した。ちなみに彼らが古代兵器の設計図を処分しなかったのはオハラやニコ・ロビンの様なポーネグリフから古代兵器を復活させる可能性を持った相手に対する警戒心を抱いていたからである。古代兵器が悪意を持った相手を渡った時の対抗手段として製作するつもりだった。
海列車完成から4年後、トムの再審が行われることが決まり、この功績によってトムの罪は帳消しになると思われたが、裁判当日、スパンダムの策略によりフランキーがこれまで趣味で製造していた小型戦艦「バトルフランキー」が乗っ取られ、司法船を襲撃する事件が発生。トム・フランキー・アイスバーグの三人は必死で止めようとするも戦艦の砲撃で大傷を負い、さらには襲撃犯に仕立て上げられてその場で裁判が行われることになる。
自分の作った船がとんでもない騒ぎを起こしてしまったことを悔やむフランキーは「あんなの俺の船じゃねぇ」と吐き捨てるが、これを聞いたトムははじめてフランキーに怒りを顕にし、渾身のゲンコツで殴り飛ばした。船大工として、自身の作った船を否定することは決してあってはならないことだと薫陶を与えた。一方で大きな実害を生み、尚且つ無罪を主張する証拠もなく、自分達がどんな主張をしても有罪は覆らないことを悟ったトムは、裁判長に交渉して海列車を造った功績で司法船襲撃の罪を帳消しにしてもらいたいと懇願する。裁判長からは「それでは以前の判決と同じになる」と諭されるが、トムは「そのほうがいい」「ワシはロジャーという男に力を貸したことをドンと誇りを持っている」と高らかに宣言。
この言葉を聞いた傍聴人たちはトムに向けて非難の声を浴びせるが、トムはその光景から当初の目的だったウォーターセブンの復興が為されたことを確信し、安堵の言葉を漏らす。裁判長もトムの意志を踏まえて、改めてトムに「オーロ・ジャクソン号製造の罪による死刑」を言い渡し、アイスバーグとフランキーを罪に問わなかった。判決を受けたトムは、裁判長に感謝の言葉を述べると、先程の砲撃による傷もありそのまま意識を失って倒れ込んだ。
そのままトムは意識を取り戻すことはないまま、奇しくも自身が設計製造した海列車に運ばれてエニエス・ロビーへと連行された。その後は些細は不明であるものの、エニエス・ロビーにて裁判にかけられた後に処刑された事がフランキー達の言葉から示唆されている。