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概要
吊り掛け駆動の旧型電車であるAL車に属する形式。6500系・6800系の導入で廃車されたAL車の中にはゲルリッツ台車を装備する3850系と3900系が含まれており、これらの2形式に装備されていた機器はまだ使用に耐えうる状態だったため、支線区の輸送改善を目的に機器を流用して車体を新造した本形式が登場した。
名鉄のAL車は慣例的にMT比が1対1となる偶数編成を組むが、本形式については支線区での輸送力増強のために3両編成でMT比が2対1となっている。また1600系デビューまで1500V線区の鉄輪車で唯一の3両固定編成でもあった。(1500V線区ではモノレール線のMRM100形も3両固定編成)
構造
車体は6000系9-10次車・6500系1-4次車に準じているが、正面が貫通式となっているのが大きな違い。
車内は落成当初からオールロングシートで、冷暖房を完備する。
足回りは3850系・3900系からの流用品だが、3850系の制御装置だけは流用されず、ES-568-A電動カム軸式自動加速制御装置に統一され、台車はゲルリッツ式のFS107。
連結器は両先頭部を密着自連、編成中間を棒連結器としている。
運用
落成した3両編成4本は犬山地区の小牧線、広見線、各務原線を中心に築港線でも運用された。
晩年は小牧線が主な活躍の舞台となったが、地下鉄上飯田線との相互直通運転開始を機に300系へ置き換えられることが決定。2003年に全廃された。
廃車後、車体は解体処分されたが、FS107台車と主電動機7両分がえちぜん鉄道へ譲渡され、LED式の標識灯が6500系に転用され、静止型インバータはパノラマSuper1030系と1380系へ転用されている。