「こうなったら一気に叩き潰してやる!(元栓の方を投げつけて)巨大化爆弾!!…………こっちだァアー!!」
演;田村円
概説
ゴーマ族強硬派三幹部の一人で、階級こそ他の二人より下ではあるが、腕っぷしに関しては三幹部の中でも擢んでたものがあり、ダイレンジャーの最強の技である「重甲気殿・大圧殺」を受けても一度は生還するなどタフな肉体の持ち主でもある。体術のほか、落雷を誘い敵を攻撃する「落雷地獄」や、他の二人と同様に爪を伸ばして敵を絡め取るといった技も駆使する。最終決戦ではマスクの下に隠されていた火山のような異形の素顔から強力な溶岩攻撃も繰り出した。
全身レザーファッションに身を包んだマッチョなその見た目に違わず粗野で知性に欠ける荒くれ者な面が目立つが、時折妙に愛嬌のある素振りを見せる事もある。また基本的に力に物を言わせた作戦行動が目立つ一方、自らの手足とすべく黒水晶の力で魔拳士ジンを誕生させ、さらに彼が負傷した際には餓狼鬼の細胞を植え付け完全に支配下に置こうとした他、三バカ怪人に対しても落ちこぼれと罵倒しながらも、自身の出世の為とはいえ終始それなりのフォローに回るなど、結果こそ伴わなかったものの単に力押しというだけでない面も時には見られた。
その正体は既に死んでいる「本物のザイドス少佐」を模してシャダムが作り出した操り人形であり、本人は全くそのことに気付かなかった。
終盤ではシャダム中佐の皇位継承(=自分の出世)のために参謀長カクの妨害工作に働き、彼の立てた二本の塔のうち「妖力の塔」の破壊にこそ成功するも、巨大戦で二度目の重甲気殿大圧殺を受けて倒され、元の泥人形に戻り崩れ去った。
折に触れて自身の立身出世に対する執着を窺わせており、その執着ぶりは最後のセリフにも表れる程であった。
「俺の顔ー! 俺の体ー! 助けてくれェェェー!!」
「俺の出世はどうなるんだァァァ―――ッ!!?」
余談
ザイドス少佐を演じた田村円氏は子役時代仮面ライダーV3第32話で少年仮面ライダー隊隊員の品川地区・野間少年を演じていた(当時の芸名は田村まろし)。また、田村氏は昨年の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』にてドーラフランケ/ゾンビフランケ/サタンフランケ役を演じており、5年後の『星獣戦隊ギンガマン』では砂爆盗の声を担当した。