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ザイドス少佐

ざいどすしょうさ

ザイドス少佐(メイン画像右側の人物)とは、特撮テレビドラマ『五星戦隊ダイレンジャー』の登場人物の一人。
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「こうなったら一気に叩き潰してやる!(元栓の方を投げつけて)巨大化爆弾!! ・・・こっちだァアー!!」(第48話)


演:田村円


概要編集

ゴーマ族の中でも強硬派に属する三幹部の一人。階級こそ他の二人より下ではあるが、腕っぷしに関しては三幹部の中でも擢んでたものがあり、ダイレンジャーの最強の技である「重甲気殿・大圧殺」を受けても一度は生還する等、尋常でないレベルでタフな肉体の持ち主でもある。

体術の他、落雷を誘って敵を攻撃する「落雷地獄」や、他の二人と同様に爪を伸ばして敵を絡め取るといった技も駆使する。最終決戦では「妖力爆雷破」と呼ばれる技のほか、マスクの下に隠されていた火山のような異形の素顔から、強力な溶岩攻撃も繰り出した。


他の二人と同様に、レザーファッションに身を包んだマッチョなその見た目に違わず、粗野で知性に欠ける荒くれ者な面が目立つが、時折妙に愛嬌のある素振りを見せることもあり、彼が作戦を指揮する回も一部を除けば、概ねコメディ寄りなエピソードであることが多い。

また、基本的には力に物を言わせた作戦行動が目立つ一方、自らの手足とすべく黒水晶の力で魔拳士ジンを誕生させ、さらに彼が負傷した際には餓狼鬼の細胞を植え付けて完全に支配下に置こうとした他、ゴーマ3ちゃんズに対しても落ちこぼれと罵倒しながらも、自身の出世のためとはいえ終始それなりのフォローに回る等、結果こそ伴わなかったものの単に力押しというだけでない面も時には見られた。


出世志向の果て編集

物語の最終盤では、三幹部のリーダー格であるシャダム中佐参謀長嘉挧との間で皇位継承を賭けた決闘が行われることとなり、ザイドスも自らの立身出世のためシャダムに従い、嘉挧が決闘に臨むに当たって立てた気力と妖力の二本の塔の破壊工作を担当。その過程で、本作の名シーンの一つでもある達5人による素面での名乗りの場に居合わせることにもなった。


「バカめ!転身もできずに揃い踏みか? ハッ!笑わせるな!」


転身能力を失い、生身のままでの戦いを強いられながらも塔を守ろうとする5人を圧倒し、二本の塔のうち「妖力の塔」の破壊にこそ成功するも、ジンやクジャクなど因縁のある者達の激励を受けた亮達が、自力で転身能力を取り戻すという予想外の事態が発生。

ヤケになったザイドスは、一気に片を付けようと巨大化に及び(記事冒頭の台詞はこの時のものである)、前述の通り素顔を晒して溶岩攻撃で大連王ウォンタイガーを圧倒してみせるが、ここにダイムゲンも介入したことで形勢は一気に逆転、かつてその威力を嫌というほど味合わされた「重甲気殿・大圧殺」を二度までも喰らう羽目になってしまう。

それでもなお撃破には至らず、等身大に戻ってなお悪あがきに及ぼうとしたザイドスであったが・・・ここでさらなる予想外の事態が、彼の身の上に降りかかることとなる。


なんじゃこりゃあー!! 俺の顔ぉ! 俺の体ぁー! 助けてくれェェェー!!」


突如として自らの手足、そして身体までもが土塊へと転じ脆くも崩れ去っていく中、これをただ驚愕の面持ちで見守ることしか出来ぬまま、ザイドスは惨めな最期を遂げることとなった。その様子はザイドスと対峙していた亮達のみならず、影からこれを覗いていたガラ中佐にも、並々ならぬ衝撃を与える結果となった。


それから程なくして、ザイドスの働きもあって決闘を制しゴーマ十六世を僭称したシャダムは、ゴーマ宮に乗り込んできたダイレンジャーに対し、ザイドスやガラ、それにゴーマ十五世までもが、自らの野望達成のために作られた操り人形に過ぎないことを暴露している。

言うまでもなく、当のザイドスはそんなこととは露知らず、今わの際まで「俺の出世はどうなるんだァァァーッ!!?」と、自らの立身出世への強い拘りを示すのみであった。


備考編集

衣装のデザインは、他の二人と同様に篠原保が担当。三幹部の衣装に共通して盛り込まれている服飾パーツについて、ザイドスの場合は額や胸周り等に見られる編み上げ状の「」がこれに該当する。

知性派であるシャダムに対して肉体派という位置づけであるため、胸板の辺りにもう少し筋肉が欲しかったと前置きしつつ、逆に詰め物が入るような形にしておけばよかった(が、三幹部の衣装に関してはレインボー造型企画ではなく、衣装担当の装美社が製作を手がけていたため流石に無理だった模様)と、後年のインタビューにおいて反省めいたコメントを残している。

また最終決戦でみせた「火山」については、制作サイドから「あまり深く考えずに火山の噴火口を付けてください」とのオーダーがあったようで、結果その通りに深く考えずに火山のカツラを被る形になったという。


演者の田村は、子役時代(一例として、『仮面ライダーV3』第32話では少年仮面ライダー隊隊員の品川地区・野間少年として出演)から東映特撮とも度々関わりのある役者の一人であり、スーパー戦隊シリーズには前年の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(ドーラフランケ/ゾンビフランケ/サタンフランケ役)に続いて二度目の出演となった。また2022年現在、東映特撮における田村のレギュラー出演はこのザイドスが唯一となっている。


関連タグ編集

ゴーマ族 シャダム中佐 ガラ中佐 愛すべき馬鹿


火の山仮面マグマン将軍:『秘密戦隊ゴレンジャー』の登場人物の一人。こちらも敵組織の幹部であり、ザイドスと同様に火山を模した頭部の持ち主でもあるが、あくまでも「秘密」としていたザイドスに対し、彼の場合は平時から火山頭を晒していたという差異も見られる

オーラ(仮面ライダージオウ):『仮面ライダージオウ』の登場人物の一人。こちらも中盤で自身が支援した井上キャラに反抗されて最終的に自ら処刑する等、ザイドスのオマージュとも言える人物であった


柴田純:『太陽にほえろ!』の登場人物の一人。ザイドスが自らの身の異変に気づいた際の叫びは、柴田(ジーパン刑事)の殉職時の有名な台詞のパロディでもある

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