概要
「大雪山おろし」とは、ゲッターロボシリーズ等に登場する柔道技。
掴んだ相手を自分の体を中心に回転して振り回し、遠心力をかけてから上方向に投げ飛ばす投げ技である。
「おろし」とは「颪(おろし)」のことで、技名は「大雪山から吹き下ろす滑降風」を意味しており、英語字幕は「グレートアバランチ」と表記される。
初使用はTV版ゲッターロボ第1話で、浅間学園柔道部の主将を務めていた巴武蔵が神隼人を勧誘しようとしていざこざを起こし「北海道は大雪山で編み出した必殺技」と称して生身で仕掛けた。
投げ飛ばされた隼人は体育館の2階を超える高さの高飛び込み台まで飛ばされたが平然と着地、さらに元の場所まで一足飛びで戻っている。
OVA「真ゲッターロボ 世界最後の日」においては伸縮自在なゲッター3の両腕で作り出した竜巻状の空間内で掴んだ相手に高速回転を加えて投げ飛ばすダイナミックな描写が為されており、以降の作品での描写に影響を与えている。
勘違いされがちだが、元々ゲッター3の武装ではなく、巴武蔵の必殺技と言うのが正しい(詳細はすぐ下の使い手を参照)。
使い手
スーパーロボット大戦シリーズにおいて巴武蔵の後釜である車弁慶もゲッターチームのメンバーの特訓や、巴武蔵本人による直伝によって大雪山おろしを習得するようになり、(後にその設定がOVAなどに逆輸入されている)そしてさらに後輩にあたる大道凱もまた、車弁慶によって直伝され習得している。(凱はゲームのみ)
東映版アニメとゲッターロボ大決戦では巴武蔵は「ろ」で伸ばし、車弁慶は「し」で伸ばして叫ぶ。
また、同じくダイナミックプロの作品であるおいら女蛮に登場する主人公の父である柔道家女蛮角(すけ ばんかく)も大雪山おろしを作中で使用している。作中にゲッターチームは登場するものの蛮角との絡みは無く、武蔵との関係は不明である。
派生
大雪山おろし二段返し
スーパーロボット大戦シリーズにのみ登場する。真ゲッター3のみ使用できる。動作の内容は作品によって変わり、新スパロボでは大雪山おろしと変化が無い。第4次、F完結編、GBA版Aでは投げる前に体当たりを加えるような描写があり、α、α外伝では投げ飛ばして地面に叩き付けられた相手に体当たりを行う(本来なら投げられた相手は倒れているはずなので体当たりできるかと言われるとかなり微妙)。第二次α、第三次α、Wでは投げ飛ばして落下してくる相手にミサイルストームを撃ち込む(落下のベクトルを有効に使うなら地面に叩きつけてから撃ち込んだ方が良さそうだが)。PSP版APでは一度投げ飛ばした相手を受け止めてからもう一度振り回してブン投げる(一回目の大雪山おろしは回転中にしかダメージが入らず、投げた瞬間やキャッチした時にダメージが入らない不自然な仕様だが、非常に豪快なアニメーションとなっている)。
真大雪山おろし
ゲッターロボ大決戦にのみ登場する。真ゲッター3のみ使用できる。相手を殴って浮かせてから上半身を回転させて竜巻を起こし巻き込んでダメージを与える。真ゲッターサイクロンという方がしっくりきそうな動作を行う。第二次スパロボZの真ゲッター1のゲッターチェンジアタックで似た動作の攻撃を行う。
大雪山おろしパンチ
読み切り作品「がんばれ武蔵」にて使用する。大雪山おろしで放り投げて落ちてきた相手を横から殴りつける。上から下に向って落ちてきた相手を横から殴っても効果が薄い気がする。
天地轟壊
ゲッターロボ飛焔に登場。明確には大雪山おろしではない。片手で相手を掴み、思い切り振りかぶって腕を振り上げると猛烈な回転がかかってねじ切れるようなダメージが加わる。一回きりの使用で、かつ相手が人型ではなかったため正確な技の効果は不明。
その他
オマージュの多い格闘ゲームでは珍しくパロディ化されておらず、唯一マッスルファイトのザ・魔雲天が超必殺技で使用する。
ACE3は唯一アクションゲームで真ゲッター3を使うことができる作品で、大雪山おろしを使用できる。
現実には不可能と思われているこの技だが、モンゴル相撲の内モンゴル自治区ルールでは「ドゥークルトゥホ(回転投げ)」という技で相手の腰や肩を掴んで自分を中心に回転して投げる技が存在し、またyoutubeのとある動画で柔道の実際の試合で相手の帯を掴んで回転して振り回し投げ捨てる選手が存在している。気になった人は「crazy judo throw」で検索してみよう。