ゆい(天穂のサクナヒメ)
ゆい
概要
いつの頃からか、きんたにまとわりつくようになった美少女。物腰が柔らかく落ち着いているように見える一方で狡猾な立ち回りをすることもあり、油断がならない。織物、手芸に関しては類稀な技術を発揮する。
CV:古賀葵 (日) / Megan Harvey (英)
人物
「こんにちは、神様」
きんたと同様、東北方面らしい方言で話す方言女子。
物腰が柔らかく、サクナにも会うたびに挨拶もしてくれてわりと友好的。癖の強い人間たちの中では比較的まともな性格の「良い子」という印象を受ける。
……が、そう思わせておいてこれがかなりの食わせ者。
目に見える形で反発的なきんたとは別方向で問題のある(下手したら登場人物の中で最もヤバい)性格であることが徐々に明らかになってくる。
ちゃっかりもの
当初は田右衛門・ミルテの大人組の言うことをきかず、(明日の食事にも困り全員が協力しなければならない状況であるにも関わらず)仕事の約束を平気ですっぽかしたり、仕事中にも隠れて休んだり、幼いかいまるに過剰に冷たく接したりと、サクナの見ていないところで問題行動をとっていることが次々と判明する。
(仕事の約束についても要約すると「大人組がしつこいから仕方なく約束しただけ」と話しており、悪びれた様子もない)
きんたとサクナ以外の人物に自分から話しかけることもほとんどなく、序盤からサクナに友好的なのも「この峠の中で一番偉いから」でしかないのであった。
上記のような問題行動が明らかになり、サクナに直接注意されてようやく周囲と折り合いをつけ始める。
集団の中での力関係を素早く見抜き、うまく最高位の人物に取り入って利用するあたりは、サクナやきんたよりもずっと生々しいクソガキらしさを持っているといえる。
とはいうものの、集団の中でも力が弱く下位に見られやすい立場にあるゆいにとって、こうした立ち振る舞いは一種の生存のための知恵でもある。自分のやりたいこと(後述)ができるように要領が良く立ち回ることは、(度を過ぎない程度であれば)決して悪いこととは言い切れないだろう。
きんた以外の「人間」に心を開かなかったのも、後々判明する彼女の過去を考えれば致し方ない部分もある。
後に一行の生活が軌道に乗り、打ち解けて関係も良好になってくると、態度も徐々に軟化。所々で手を抜くところは変わらないものの、必要なことはしっかりこなし、困っているミルテを積極的に助け、転んだかいまるを起こしてあげるなど、優しさも芽生えていく。
ストーカー
兎にも角にもきんたを慕っており、きんたと一緒にいることを第一の行動原理としているのだが、その度合いがいささか行き過ぎている。
朝から晩まで毎日のように彼に付き纏っており、きんたに悪いことが起きないように見張っている。彼の鍛冶小屋を覗き込みじぃ~っと監視する姿は、完全にストーカーそのもの。
その過剰な付き纏い行為にはきんたもウンザリしており、「頭がおかしくなりそうだ」逃げ回ることもしばしば……愛が重い。それでもめげずに名を呼びながら追いかけまわしており、その様子を目撃したサクナからも「度が過ぎている」と呆れられている。
「サクナときんたが物陰で二人きりで話しているところに、ゆいがスッと現れる」一幕では、ヤンデレの気配を感じるプレイヤーも多かった。
これほどまでにきんたを慕うのにも理由はあるのだが……。
ビンタ
そしてゆいといえばビンタである。
目の前で転んだかいまるに対し、慰めるでなく介抱するでなく、容赦のないガチビンタを繰り出し「この聞かず!」「静ねえ!!また叩きつけっと!!」(このきかん坊め!静かにしろ!!もう一度叩きつけるぞ!!)とブチギレ、プレイヤーをドン引きさせる。ヒエッ…
(あるいはドMなプレイヤーからはありがとうございます!と悦ばれる)
オープニングでのいきさつや、飢えに直面していることもあり、序盤はとにかくギスギスすることの多いサクナ一行だが、つい怒鳴ってしまったり、ヒステリーになったりはするものの、一応は口喧嘩になる程度に留まっていた。そんな中で直接暴力に訴えているのはゆいだけであり、特に強く印象に残ることとなる。
一応フォローしておくと、自分でふざけて走り回り勝手に転んで泣き出す、仕事に集中しているときにはしゃいで邪魔をする、下ネタを叫んで喜ぶなど、かいまる自身にも非がないわけではない。特に泣き癖についてはきんたも辟易している。
ゆいはただ一人かいまるの言葉が理解できるのだが、そのためにかえって喧嘩に発展してしまうこともある。他の人物には「うーい、うーい」と言っているだけに聞こえても、ゆいにとっては相当苛立たしい言葉に聞こえていたのかもしれない。
なお、かいまるは過去のトラウマから幼児退行しているだけで赤ん坊ではない(それでもまだ幼いが)。大人であるミルテやサクナはついつい甘やしてしまいがちだが、ゆいからすれば年端も近く、赤の他人であるかいまるを甘やかす理由も、特別な愛着を持つ理由もない。
そもそもゆい自身もまだ子供であり、自分のやりたいことも当然ある。そんな中、一緒にいるだけで「遊ぼう遊ぼう」と甘えられてしまえばフラストレーションが溜まり、嫌ってしまうのも無理もないだろう。
(上述した通り、こうした態度も徐々に軟化していく。)
( ‘д’⊂彡☆))Д´) この聞かずー
容姿
茶色寄りの腰までの長髪に、右後頭部に赤いかざぐるまの形の髪飾りを身に着けている。鳥の翼を畳んだように交差した前髪、肩にかかるほどのもみあげ、サイド中腹から飛び出たアホ毛(資料を見ると顔の向きで飛び出る側が変わっている)が特徴的。
服装は灰色系統の着物に赤い帯。赤い鼻緒と二本歯の下駄を履いている。
田植え等の水に触れるシーンではたすきがけで袖を捲り、裾もたくし上げて膝を露出させている。
ある場面では巫女服にも着替える。
主人公であるサクナを除くと、珍しく着替えを行うキャラでもある。
設定資料集の中で『開発側の定義的には今作唯一の美少女』とされており、名実ともに見目麗しき可憐な美少女。そのべっぴんっぷりはサクナからも「ゆいは美人」「あれほどの器量良し、麓の世でも滅多にはおるまい」と高く評されている。
裁縫が得意ということもあってか衣や人物の美しさに関心を寄せており、ミルテの話す外国の衣服に興味を示す、ココロワヒメの美しさに目を魅かれるといった描写がある。