概要
その名の通りクジャクをかたどった星座で、日本では熊本市以南でようやく一部が見えるのみという南天星座。
クジャクのイメージから羽を広げた姿で描かれがちだが、本来は羽を畳んだキジのような姿を模しているとされる(元々キジの仲間だが)。
そんなクジャクはギリシャ神話にも登場する由緒ある鳥であり、それも最上位の女神であるヘーラーが従えていた高貴な存在。
彼女の忠臣で全身に目を持つ巨人『アルゴス』が死んだ際、その形見として無数の眼を尾羽に授けられたのがクジャクの羽のルーツ。
……というエピソードをお持ちにも拘らず、このくじゃく座は神話とは関係ない。
ヘーラーの夫であるゼウスは自身が従えていた大鷲や、自身が不倫するために化けた白鳥すら星座にしたというのに……。
なお南半球の星座は大航海時代以降に「当時の画期的な発明品」や「珍しい生物」を記念のごとく星座としたものが多かったため、神話を差し置いて「ただのクジャク」になるのもむべなるかな。
南天星座はリアル指向なのである。
探しかた
一応いて座のずっと南というアバウトな目安はあるが、日本ではほとんど見えないため九州から北では無意味同然。
また隣近所の星座(ぼうえんきょう座とかインディアン座とか)はどいつもこいつも地味な上、こいつを構成する星も3~4等星が主。
しかし頭のてっぺんにあたる青い星「ピーコック」だけは2等星とかなり明るくよく目立ち、形も整っていて辿りやすいので何だかんだで簡単に見つかる。
なお日本では秋の星座だが南半球では初夏頃に見える。
関連タグ
孔雀座→表記ゆれ
→南天の鳥星座たち