概要
型式番号MSR-100。アナハイム・エレクトロニクス社が開発したエゥーゴの攻撃型試作MS。名目上、攻撃型試作機を名乗りながらも機動性・運動性の限界能力を計るための実験機であった「百式」の改良型にあたる機体である。
主な改良点として肩部にオプション用のラッチを新設、バックパックもユニットごと交換され、Ζガンダムのテール・スタビライザーを元に開発された新型バックパック『高機動型デバイス」に変更された。各部装甲や頭部の形状も変更され、肩には百改のマーキングが施されている。
また、メインカメラはImage Directive Encode(IDE)からバイザー付きツインアイに改められている。
機動性に特化していた百式に比べ、火力や総合性能を向上させることには成功したが、百式系列特有のピーキーな操縦性は改善できなかった。しかし、量産を前提に開発していたため、Ζガンダムの量産化に失敗したエゥーゴは、本機をエース用に少数量産して実戦に投入したため、百式系列のバリエーション機のほとんどは本機から派生する事となった。
武装
基本的には百式のものを流用できるため、以下に記載するものは本機に追加された兵装になる。
パルス・レーザー砲
ハードポイントに装備されるオプション兵装。設定当初は頭部に内臓されていると書かれていた。
ビーム・ガトリング
こちらもハード・ポイント用のオプション兵装。設定当初はビームガンとガトリングガンが別々に存在していたが、いつのまにか統合されていた。
メガ・バズーカ・ランチャー
百式が使用していた航宙用大型メガ粒子砲。設定には記載されていないが、ゲーム作品ではよく使用されている。
余談
ゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズでは、クワトロ・バジーナが百式の後継機として百式から乗り換えるか百式を本機に改修する。
ゲームブック『機動戦士ガンダム シャアの帰還』でも、シャア・アズナブルがストーリーの進行次第ではシャアがロンド・ベル所属になったネェル・アーガマからこの機体を奪取し搭乗する展開が用意されている。
バリエーション
フルアーマー百式改
型式番号FA-100S。
雑誌企画『M-MSV』に登場。
武装と装甲の強化を行なった百式改のフルアーマー仕様。
詳細は フルアーマー百式改を参照。
量産型百式改
型式番号MSR-100S。
『Ζ-MSV』に登場。
百式改の量産型。量産化に当たって原型機である百式との互換性を強化しており、頭部と肩部以外は百式と同一形状になっている。バックパックも百式と同型へと戻されたが、フレキシブル・バインダーは廃されている。
量産された内の一機はガンダムデルタカイとの機体性能比較機としてリアナ基地のボイド・クリフにて保管され、その後遊撃部隊フレスベルグの所属機として運用された。
陸戦型百式改
型式番号MSK-100S。
『M-MSV』に登場。一部資料では「陸戦用百式改」と表記している場合がある。
カラバ所属のMSで、百式改を陸戦用に換装したもの。各所に防塵、防湿処理がなされ、森林や市街地などの他に短時間であれば水中でも運用が可能だったという。
なお、機体色は金色ではなくグリーン系(緑がかった金色とも見える)の塗装が施されている。
ニューヤークのカラバ部隊に配備が確認されている。
忍者百式
型式番号JF-100(TYPE-M)。
雑誌企画『プロジェクトMUSHA』に登場。
アナハイム社から流れたデータを元に、木星圏で活動する宇宙海賊が開発した百式改の派生型。
隠密行動用MSとして運動性の向上が図られるとともに、ジェネレーターを内臓したダミー6基をバックパック内に装備しており、これをミノフスキー粒子とともに散布する「分身の術」を使用できる。
また、武装もハンブラビの「海ヘビ」を改造した鎖鎌「フウマ」や、ツインビームサーベル「ヴァジュラ」などの独自のものを装備している。
百式改
型式番号MSN-00100。
ムック『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』に登場。
『Ζ-MSV』展開直前に別に発表されたもので、『Ζ-MSV』の百式改とはまったくの別物。
ダカール演説で自身がシャアであることを公表したクワトロ・バジーナの専用機とすべく、カラバが百式を改良した機体。
機体塗装がシャアの象徴色である赤色へと改められているほか、プロペラントタンクの追加、ライフル用ジェネレーターの高出力化などが行われている。