レザード・ヴァレスとは、トライエース製作のゲームソフト「ヴァルキリープロファイル」シリーズの登場人物。
タグとしてはどちらかというとレザードの方が多い。
『VP1』ではノーマル・ハードモードのみ登場する。
概要
声 - 子安武人
人物
魔術師。24歳、男性。
自分の目的のためには手段を選ばない残虐なエゴイスト。
賢者の石をもち、錬金術師と死霊術士(ネクロマンサー)という二足の草鞋を履きこなす。
神々でも扱いきれるのはオーディンのみという「失伝した呪(ロスト・ミスティック)」すら使いこなす強大な魔力を持ち、神々の力を得るために禁断の魔術に手を染める狂気の魔術師である。
かつてフレンスブルグの学院に在籍していた際にはメルティーナとは級友で、ロレンタを師に持っていたが、学院を追放された。
レナス・ヴァルキュリアに偏執的な愛情を抱いており、「人間としてのレナス」にこだわっている。そのため、エルフの肉体を使って彼女に瓜二つのホムンクルスを大量に作りだし、研究に使っている。
本作の開発スタッフ曰く彼は「変態」であり、好き嫌いが両極端に分かれる強烈な悪人キャラクターであることを意図して描かれている。実際、公式のアンケート調査では主人公のレナスと1、2を争う人気がある一方、嫌いなキャラクターランキングでも第1位を獲得している。
一方、悪役ではあるものの、Aエンディングルートのイベントでの1シーンではレナスの危機に際して一時的に仲間になり、エインフェリアたちと共闘する場面もあるほか、エンディング後の隠しダンジョンで仲間にすることができる。
続編『ヴァルキリープロファイル2 シルメリア』でも主要登場人物として登場(セラフィックゲートでは名前が「フラれストーカー」となっている)するほか、『スターオーシャン セカンドストーリー』には彼の名を冠したアイテムが登場する。
過去
ゲームでの行動から見ても、レザードは救いようの無い「絶対悪」な人物にしか見えないが、実はレザードは最初から残虐非道な性格であった訳では無く、過去に起きた出来事の数々が、現在の性格を醸成させてしまうに至っている。
フレンスブルグの領主である貴族の子として生まれた幼少期のレザードは、とても母親思いな性格をした善良な心の持ち主で、父親からも北欧神話の絵本やチェス等を買い与えて貰う等といった形で愛情を向けられていた。
物語の中でこの北欧神話の絵本を所持していたのはプラチナ、アリューゼの弟ロイ、そしてレザード。この3名であり、この3人が3人共、死ぬまでは行かずとも呪われた運命を背負う事になる。この絵本で描かれているのはオーディン、フレイ、ヴァルキリー等の神々。ロイの場合は幼少時に暴走した馬車に巻き込まれ足を折られた挙句盗賊達によって兄以外の家族を全て失ってしまう。プラチナの場合は母親によって買い与えられており彼女の宝だった。プロローグで奴隷商人に追い付かれた時に血まみれになりプラチナ死亡時にルシオにより「神なんて助けてくれやしないじゃないか!こんな物!こんな物!」とルシオにより切り裂かれた。と、この様に呪われたエピソードしか無いと言う呪われた絵本。後にこの絵本が元になりホムンクルスを精製するにいたる。なお彼は何度も絵本に描かれたヴァルキリーを紙に模写している。
しかし、自身が生まれた後、病弱な母親の存在を疎むようになった父親の態度に苛立ちを覚えていき、遂には「人形のような気持ち悪い病弱な女」と母親を罵った姿を見た結果、レザードは父親を心の底から憎悪するようになり、同時に病に侵された母を救う為の「薬」を自身の手で生み出そうと魔術師を志すようになった。
魔術師として天才的な才能を遺憾無く発揮していたレザードは、既に少年時代には、メルティーナの夢であった「虹の橋ビフレストを渡る」事にも成功させていた。
しかし、母親を救う為に必要だった薬草を手に入れるべくエルフの森へ向かったレザードは、そこでエルフ達に事情を話した上で薬草を分けて欲しいと必死に何度も懇願したのだが、排他的で人間を見下しているエルフ達は、レザードの必至の願いをにべもなく断るどころか、遂には弓による威嚇射撃を行って嘲笑うという冷酷な態度に出ており、この事がゲーム中においてレザードにエルフに対して残虐非道な行いを辞さないまでの憎悪を植え付ける事になってしまった。
そんな中、レザードは自身の魔術師として優秀な才能に目を付けた魔術師ギルドの命令を受けたロレンタによって、病弱な母親が気掛かりで入学したくなかった自身の意に返されない形でレザードはロレンタにより見出され、国王の命によりフレンスブルグの魔術学院に入学させられてしまう事になる。
図らずも、母親と引き離される原因を作ったロレンタに不満を抱きながらも、「錬金術で母親の病気を治す薬を精製する」という目標の遭ったレザードは優秀な成績を収めながらも薬を精製する方法を模索し続けるも、それは間に合う事無く、母親は病死。憎悪の対象であった父親も政争の末に暗殺される形であっけなく失い、「母親の治療」と「父親の復讐」という二つの生きる目的を失ったレザードは、母親を生き返らせたいあまり魔術学院の禁書庫に侵入し禁書とされる死霊術の魔術書を盗み出し、その一心で死霊術にのめりこむ様になってしまう。もちろんレザードほどの魔術師が死霊術を使うと言う事がどういう事か解かっていなかった訳では無い。喚魂の法という手も無くは無いがそれで母親の病気が治る訳では無い。
しかし、そこまで追い詰められていたレザードの心情を理解出来ていなかったロレンタは、葬儀の際に「死霊術の事なんて忘れて、一流の魔術師を私と共に目指しましょう」という一言でレザードの考えを否定。絶望のどん底にいたレザードにとって、そのロレンタの発言はただの「自己満足的な奇麗事」でしかなく、母親と引き離される原因を作った事も重なって、「一流の魔術師を目指すのは貴方の夢であって私には関係ない。全て貴女のせいだ…」と小声で呟いたレザードのロレンタへの反感は父親同様の憎悪にまで膨れ上がらせてしまい、結局そのままわだかまりを残したまま、ロレンタに破門を言い渡される事になった。
更にその後、掌返しをしてレザードを危険視した国王が魔術師ギルドに命令を下しその命を受けたロレンタの放った刺客によって、レザードは命まで狙われる形で魔術学院を追放される事になる。気が付いたと思うがフレンスブルグの魔術師ギルドは王国が運営しておりほぼ国王のワンマン経営となっている。そう、元凶の国王は死んでいないのだ。これらが、夫を巻き添えにした上でロレンタがヴァルキリーを引き寄せる為の「生贄」に選ばれてしまう原因となったのは言うまでもないだろう…。
魔術学院追放後、狂気と憎悪に囚われながらも独自に錬金術と死霊術の研鑽を重ねた結果、レザードは自らの手で「賢者の石」を精製する事に成功。
これがレザードに、自身を理解せず認めなかった者達に対する復讐を実行に移させる決定的な出来事となってしまう事になった。
他作品出演
レザードという町の子供の1人としてルシオ、プラチナらと共に他の町の子供達と出演している。母親と2人暮らしの天才少年としてプラチナを木陰からこっそり見守っている。
他の子供達からは「天才だけど変人」「プラチナのストーカーやめなよ」とからかわれている。世界自体すでにレナスにより改変されているようで歪んだ形ではなく本当に彼が心底望んだであろう幸福な世界が見れる。
また母子家庭で家計がやや厳しいのかレザードフラスコという彼に関連するアイテムも出ている。世界改変の際に母親の体質も病弱もやや体が弱いという風に変化。
彼の夢はもちろん「錬金術で体の弱い母親を元気にする薬を精製する」
期間限定コラボイベントで登場。ロールはキャスター。
期間限定コラボイベント「美しき戦乙女」で登場。
ディストの発明した具現化装置により、彼の思念が不完全な形で具現化、その場にいたジェイド・カーティスを器として乗っ取って戦乙女の塔を支配下に置き(この時塔の内装を「レザード・ヴァレスの塔」そっくりに変化させている)、塔の最上階に逃走、レナスを我が物にしようとホムンクルスを製造する。
しかし、最終的にコーキス一行に敗れ、弱った所を余剰次元アークの長であるワイズマンにより、ジェイドから引き剥がされ元の世界に追放された。なお、この時の記憶はなくなる模様。
魔鏡技は「メテオスウォーム」。
関連イラスト
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ジェイド・カーティス…CV子安、ネクロマンサーの異名持ち。