概要
本来は、第二次世界大戦後フランスから始まった女性参政権などの女性の権利と差別撤廃を主張するウーマンリブ運動などの「婦人解放」を主張する女性のことを指す。
洋の東西を問わず女性には男性のような権利(例:選挙権、離婚権など)が長らく存在しておらず、女性は男性の所有物扱いであり、女性であるというだけで満足な勉強も受けられず、幼い頃から無理矢理結婚させられ子供を産む道具にされたり、就ける職業も限られていた(現在でも発展途上国ではこの傾向は顕著である)。
これらの不平等に対し、女性にも男性と同じ権利を、と立ち上がった者を指す。
初期のフェミニストとして、日本では平塚らいてう(平塚雷鳥)が知られている。
だが日本では、「フェミニスト」という用語は女性に甘い男性、女性を特に尊重する男性、女性を大切にする男性、女性をちやほやする男性といったものを意味する言葉としても用いられてきた。
1950年以降のカウンター・カルチャーの流れにおいて、米国の女権拡張主義者たちが皮肉を込めてこの用語を自分たちへの形容として用いることがあり、これが一般化して女権拡張主義者=フェミニストというカテゴリーが認知されるようになっていった。
だが、フェミニズムは女性による女性のためのものであるので、これは誤用である。
現在、フェミニズムが一定の認知を得たと同時にそれに対する反発や貶めも激しくなっている。
フェミニズム批判派、バックラッシュ派は、フェミニストに対しナチスの意味をかけ合わせて「フェミナチ」という蔑称を用いている。一方で、韓国ではゲイ・トランスジェンダーの排斥を掲げメガリアから分派したウォマドが「フェミナチ」を自称する事態も発生している。