概要
ある目標や関心事に向かって一生懸命に努力した人が、期待する結果を得られなかったときに感じる疲労や欲求不満のこと。英語では「Burn out(バーンアウト)」という。
「自分がこれまでやってきたことはなんだったのか?」と感じ、文字通り「燃え尽きたような状態」になってしまう。生活における意欲を失い、悲しく、憂鬱な気持ちを持つなどの症状がある。
長い間慢性的なストレスにさらされる過酷な環境で疲弊したことで発症すると考えられており、しばしば職業性ストレスと関連づけられ、仕事以外では受験や就活などの場でも見受けられる。
現在は明確に一つの病気・障害であると定められているわけではなく、原因や症状から適応障害に分類されることがあるほか、心因性のうつ病の一種に数えられることもある。
また、努力の結果目標を達成したところで覚える虚脱感のことを指す場合もある。例えば、高校野球部で甲子園優勝を目指していた選手が優勝を果たした途端、気持ちがすっかり冷めてしまい、次に何を目指せばいいのか全くわからなくなってしまい、次の活動に対する熱意をすっかり失ってしまうなどが該当する。
解釈が拡大される燃え尽き症候群
インターネット上では解釈がさらに拡大し、ゴールデンウィークや夏休みなどの楽しい時間が終わり、やるせない気持ちになっている、悲しくなっている状態を指すことがある。
この場合は、休みの日が終わりに近づき、次の日の仕事や学校が憂鬱に感じられる「サザエさん症候群」などの方が意味が限りなく近い。
アニメや漫画など、あるコンテンツを熱心に追いかけていたところ、コンテンツが突然終了したり、コンテンツの方向性が大きく変わったりしたことがきっかけで、それまでのコンテンツに対する情熱が冷めて、追いかけるやる気を失い落ち込んでしまった場合などは、典型的な燃え尽き症候群といえる。