概要
2代目セルボ(SS40C型)の屋根の後半部をぶった切って荷台を設けた軽自動車規格のピックアップトラック。1983年に発売され、1988年まで販売されていた。
「スズキのマー坊とでも呼んでくれ」というテレビCMから「マー坊」の通称で親しまれた。
定価45万円と当時の軽自動車の中ではもっとも安い価格設定であった。4WD仕様がなかったこと、荷台の長さが66㎝しかなく積載量に劣ることなどから軽トラックとしての実用性は微妙な車種であるが、それでもファニーな外観の虜にされた若者の購入によってそれなりの販売を記録し、販売終了後も中古車市場では相当のタマ数が流通していた。
余談
車重が軽く(バモスホンダと同じ程度)、また最初から2座席のためシートを変えても変更届が要らないなどレース用としても需要があり、また姉妹車であるセルボ/アルト/フロンテの部品の流用がやりやすいため改造ベースとして人気があった。中にはアルトワークスのターボエンジンをスワップする者もいたという。
軽自動車としては最後のピックアップトラックである(2021年現在も販売中のダイハツのハイゼットデッキバンをピックアップに含めなければだが)。360cc時代は新三菱重工業(現・三菱自動車工業)の三菱・360や愛知機械工業のコニー360などがあったが、550cc時代以降では本車のみであった。