概要
ダイハツが世に送り出す、軽トラ/軽バン。ワンボックスタイプで乗用モデルの「アトレー」については別項目で記述する。
名称に関しては、高性能を意味する「HI」と、超小型を意味する「MIDGET」をそれぞれ組み合わせた造語。軽オート三輪の「ミゼット」に対し、より一層の高い性能を備えるクルマという意味合いがある。また、そのスペル(HIJET)から、「ハイ"ジェット"」と呼ばれて弄られることがある。
ミゼットの後継の四輪車として1960年に登場。実は元々はピックアップトラックだった。翌1961年にはバン(ボンバン)が追加、さらに1964年には現行型同様のキャブオーバースタイルのトラックとバン(ワンボックス)が追加されている。その後ピックアップトラックとバン(ボンバン)に関しては1967年にフェローに統合された。
1968年から1972年まで生産・発売されていた3代目以降、2004年12月まで生産されていた9代目まで、バンに電気自動車バージョンが設定されていた。なお、2004年12月から2021年11月まで製造・販売が行われていた10代目バン(この代以降バンは「ハイゼットカーゴ」と名乗る)に関しては、ハイブリッドカーバージョンが2005年8月29日から設定されていたが、2010年5月に製造、翌6月に販売を打ち切った。価格がハイゼットカーゴのガソリン仕様の約2倍と高価だったうえ、燃費も1Lあたり20kmとガソリン車に及ばず、売り上げが約400台にとどまったため。これを機にダイハツは「軽自動車にハイブリッド仕様はなじまない」と判断し、ハイブリッドの開発をトヨタからのOEMを除き撤退。再びダイハツのハイブリッドが世に出るには11年の月日を要した。
2016年6月から2021年3月まで販売されていたボンネットバンのハイゼットキャディーはウェイクをベースとして後部座席を撤去し、2人乗りバンに仕立て直したものであり、駆動方式から異なる別系統のモデルであるが、ハイルーフタイプの軽商用車ということでハイゼットシリーズとしての車名が与えられていた。
富士重工業がトヨタグループ入りしたことに伴い、同社の代表的な軽トラ「サンバー」はこれのOEMにとって替えられ、スバリストを大いに失望させた(その一方で、このOEMによって、サンバーにもデッキバン仕様(スバル名称オープンデッキ)が新たに設定された)のは有名な話である。なお、トヨタも、トラックはピクシストラック、バン(ハイゼットカーゴ)はピクシスバン(ただし、デッキバン仕様に限ってはトヨタに供給していない)という名称で、それぞれ販売(OEM供給)している。なお、ハイゼット キャディーは他社に供給されなかった。
事例1 ニコ動・「軽トラにジェットエンジン積んでみた。」
事例2 MTV公式・Pimp my Ride Season.1 「Episode 1: ダイハツ・ハイゼット#2」
関連項目
ソーラーカー『だん吉』
テレビ番組の企画でソーラーカーで日本一周する際、廃車のハイゼットバンを使って『だん吉』を製作した。
大分県ではハイゼットを製造する『ダイハツ九州大分(中津)工場』を訪れている。