闇医者
やみいしゃ
概説
もしくは闇で認可外の医療行為を行っている医者のこと。
医師免許を停止させられた、もしくは医師免許を取得するに必要な過程を通っていない場合、特定の医薬品による治療行為や、医療機器を用いた手術を行ったことが明るみなると、傷害罪や薬事法違反など、様々な刑事的な責任を課せられ、法の下で裁かれることになる。
免許を取得していたとしても、日本医師会が認可していない医療行為を行った場合、職務停止や免職、程度によっては医師免許の剥奪もあり得る。
日本一有名な闇医者といえば、あの天才外科医『ブラック・ジャック』こと間黒男だろう。『ブラック・ジャック』作中でも、日本の警察がブラック・ジャックを闇医者として逮捕しようとする姿が端々で描かれている。
中には天才医師を自称する凶悪な犯罪者が登場するケースもお約束。
「人を医療で救いたい」という高潔な意思を持ったままの人物もいれば、闇の誘惑に負けて悪党へと落ちてしまう者、権威ある医学者の道を志すも「医者の世界」特有の権力抗争に揉まれて絶たれた末に場末の診療所に流れ着いて腐ってしまった者など、千差万別の闇医者が存在する。
非合法であるがゆえに、取り扱う薬剤や機器については入手経路を明かせない代物が多い。
またそんなルートで資材を入手することになるため、極道やマフィアなどの闇社会に伝手を持っている者も存在する。
中には臓器売買などに加担する者もいる。
そして危ういルートの代物だからこそ、法外な経費が不可欠なため、その治療費も医者当人によほどの恩義がない限り、法外な請求が待っている。
社会が崩壊して医大などが存在しなくなり、医学書や本職から学び医者の真似事をしているキャラクターなども闇医者扱いされることがある。
あなたのそばにも……?
架空の存在と思われがちではあるが、意外に現実の日本でも見知らぬところで実在しているという。
その多くが、個人経営の医院の立ち上げに失敗して闇社会に拾われた者や、売春ビジネスにおけるサポート役としてなど、日の当たらない場所で暗躍しているという。
日本の場合、一度でも医師免許を取り上げられると、特殊な事態がない限りに免許の再発行は不可能となっている。それも手伝って、医師としての立場が忘れられず闇医者に堕ちた医師も少なくない。
中には免許を取得して個人診療所を経営しつつ、薬局やドラッグストアで購入できない特殊な治療薬を、秘密裏に患者の希望に応じて横流しする闇商人のような闇医者もおり、日本ではこのケースが多いと見られている。
