概要
北米大陸、メキシコ東海岸のユカタン半島からアメリカ合衆国南東部のフロリダ半島に至る世界最大級の湾。
面積は狭義・広義あるが、一般的には約160万㎢とされている。
大西洋の附属海であり、西方でその本海域、南方でカリブ海と接続。
キューバは双方との出口に位置する。
湾内を時計回りに海流「メキシコ湾流」が流れている。
大西洋の最重要海流であり、英語で固有名詞として単に「湾流(The gulf stream)」と言えば通常本海流を指す。
豊かな漁場であるとともに海底資源の宝庫であり、世界有数の油田地帯となっている。
2010年には原油とともに噴出する天然ガスが大爆発を起こしてパイプラインを破壊し、史上最大規模の原油流出事故が発生した。
米墨両国にとって恵みの海であるとともに、ハリケーンの多発地帯という一面もある。
余談
メキシコ湾流はドイツのフォルクスワーゲンの乗用車「ゴルフ」の車名の由来になっており、採用理由は本海域をスタート地点として北上し比較的温暖な気候を西欧諸国にもたらしている影響によるものである。
またメキシコ湾をイメージした「ガルフストリーム」という、青色でフルーティーなウォッカベースのカクテルも存在する。
さらに「デス・イン・ガルフストリーム(メキシコ湾流に死す)」という、オランダのジンをベースにライムやビターズをふんだんに使ったカクテルもある。
こちらはノーベル賞作家アーネスト・ヘミングウェイが考案したものとされる。