アイザック(MS)
あいざっく
概要
ハイザックをベースに早期警戒用に改修した機体。「アイザック」の名称は部隊の「目」としての役割を担う事に由来する。スペルは「EWAC-ZACK」となっている。
宇宙世紀の戦場に於いてミノフスキー粒子の存在はそれまでの戦争の有り様を一変させたが、その効果は永遠ではなく粒子濃度が薄い場所ではレーダーが有効であった事から、本機はミノフスキー粒子濃度が低い環境下での偵察機として、ルナツー工廠にて開発された。
本機は頭部に各種センサーを搭載し下面にモノアイレールを設けたロト・ドーム、バックパックにプロペラント・タンク並びに射出可能なデータ・ポッドを追加装備する事で偵察機としての性能を強化している。
偵察用であることから武装の運用は想定されていないが、ハイザックの携行武装はひと通り使用可能である。
しかし、索敵範囲は360度全周をカバー出来ない為、完全に死角を無くす為には二機での運用が必須となる。また、ミノフスキー粒子散布濃度が低い状況での運用を想定している為、ザク・フリッパーと比較してミノフスキー干渉波探知システムを装備していない(この為、一年戦争後に旧ジオンから接収したザク・フリッパーに搭乗していたパイロットからは不満を抱かれる事もあったと言われている)。
地球連邦軍が開発した機体であるが、第一次ネオ・ジオン抗争におけるネオ・ジオンのダカール侵攻において、ティターンズの残党がネオ・ジオンへ合流した際に相当数の機体がネオ・ジオン側に持ち込まれた。
第一次ネオ・ジオン抗争期にアフリカ解放戦線「青の部隊」に流れた機体や第二次ネオ・ジオン抗争後に袖付きで運用された機体は、戦力の不足から戦闘に使用されザクマシンガン改を装備していた。
なお、ハイザックをベースとしているのはMSの性能向上の著しかったグリプス戦役中盤於いて、性能不足になっていたハイザックを再生利用する側面もあったとされている。
劇中ではザク・マリナーと同じく開発元である地球連邦に所属する機体は一切登場せず、青い塗装が施された青の部隊の機体、グレーの塗装のネオ・ジオン軍所属機に加えエングレービングが施された袖付きの機体が登場する。先に登場したことや出番の多さから青塗装の機体の方がメジャーだが、グレー塗装の方が正規カラーリングと思われる
仕様が仕様なのでネオ・ジオン、袖付きは言うまでもなく、たった3機のMSのみで構成されている青の部隊においてさえも武器を振り回すような目立った活躍は無かった。
主な搭乗者
- カサーケ:青の部隊に所属している兵士。
- ガエル・チャン:小説「機動戦士ガンダムUC」にて搭乗。マシンガンの他にビームサーベルを装備させていた。
- エメ・ウィルヘッド:漫画「ジョニー・ライデンの帰還」にて搭乗。