「海を知らん連中が造った水中用のMSを誰が信用できるか!旧型とはいえザクには実績がある」
機体データ
型式番号 | RMS-192M |
---|---|
所属 | 地球連邦軍、ネオ・ジオン軍、旧ジオン公国軍残党・カークス隊 |
製造 | 地球連邦軍ジャブロー工廠 |
生産形態 | 量産機 |
頭頂高 | 17.5m |
本体重量 | 48.8t |
全備重量 | 68.3t |
ジェネレーター出力 | 1,440kW |
ハイドロ・ジェット総推力 | 8,800kg |
潜行可能水深 | 4,000m |
装甲材質 | チタン合金・セラミック複合材(一部ガンダリウム合金) |
固定武装 | 肩部サブロック・ランチャー2基6門、背部サブロック・ランチャー1基8門、マグネット・ハーケン |
携行武装 | 4連装スプレーミサイル・ガン(サブロック・ガン)、他 |
概要
地球連邦軍が旧ジオン公国軍から接収し運用されていたザク・マリンタイプを改良して、ジャブロー工廠にて生産した水陸両用モビルスーツ(MS)。
しかし、この機体は第一次ネオ・ジオン抗争時、ネオ・ジオンがダカールを制圧した際に接収され、ベース機と同様にジオン系のMSとして使用されることになった。
外装は整備性向上のため旧ジオン軍のザクⅡのものを流用しており、ベース機のザク・マリンタイプや兄弟機のザク・ダイバーに比べて先祖返りしたような外見となっている。一方で、フレームに耐圧加工を施してあり装甲材にチタン合金セラミック複合材を採用するなど中身はほぼ別物となっており、潜航可能深度もザク・マリンタイプの500mから4,000mと飛躍的に伸びている。
肩部とハイドロジェットを内蔵した大ぶりのバックパックには、固定武装としてサブロックが計14発、左腕には牽引用のマグネット・ハーケンが装備されており、専用の携行装備として4連装スプレーミサイル・ガンを持つが、それよりやや太い銃身を持ったザク・マリンタイプのM6-G型4連装240mmサブロックガンを装備した機体や、ディザート・ザクの三連装ミサイルポッドと小型シールドを右腕に装備した機体も存在する。
頭部は指揮官機はブレードアンテナ、一般機はロッドアンテナを標準装備し、モノアイレールは全周式となり更に上方向も向くことが可能なため潜航時には前方を視認しながら進むことができる。劇中には登場しなかったが、旧キットの組み立て説明書には左側頭部に伸縮式のシュノーケル・カメラを装備した画稿も存在する。
脛のハイドロ・ジェットは上陸後にパージすることも可能。
劇中における活躍
『機動戦士ガンダムΖΖ』24話に登場。
ダカール南方400kmの沿岸に着水したアーガマを撃沈するために、最寄りの島に住む買収した少年タマンにアーガマを入江まで誘導させ、ネオ・ジオン軍の兵士3人と彼らに雇われた地元の島の漁師3人が搭乗、カプールに乗ったタマンと共にアーガマを襲撃する。
ネオ・ジオンで新規に開発されたカプールだったが、当の兵士は本記事冒頭の台詞でこき下ろし、練度の低い雇われ少年であるタマンに当てがった。
真相を知りタマンを止めようとするも反撃に遭い、ハンガーとなっていた洞窟で伸びていたジュドーは、兄を止めたいタマンの妹アヌの介抱で目を覚ましコア・ファイターで迎えに来たプルと合流、ΖΖガンダムにドッキングしアーガマに急行する。
パイロットに民間人が紛れているため撃つことを躊躇うジュドーだったが、威嚇射撃に恐れをなし逃走した漁師のザク・マリナーが隊長機に撃たれたことに激昂し、なおも襲い掛かってきたネオ・ジオン兵の乗る2機と隊長機を撃破、ジュドーの進言により島に逃げ帰った2機はパイロットが降りた後に自動操縦のカプールによる自爆で処分された。
『機動戦士ガンダムUC』で描かれたU.C.0096年の「ラプラス事変」の際には、トリントン基地を襲撃するジオン残党軍の機体が確認されている。この機体は、モノアイレール中央の支柱が撤去され、スカートがザクⅡF2型と同じ形状であるなど一部仕様が異なっていた。
バイアラン・カスタムの加勢による逆転劇の中で格納庫からの射撃で真っ先に撃破された機体だが、外伝漫画『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』によるとこれを撃破したのは格納庫の天井を突き破って現れた1号機ではなく、直後にOSのエラーによって機能停止した2号機ということになっている。
なお、本来の開発者である地球連邦軍による運用が描写された映像作品は、2024年現在存在しない。
立体物
1/144スケールで『ΖΖ』放送時に旧キットが、『UC』展開時にHGUCが発売されている。
旧キットにはモノアイレール中央の支柱が造形されていないので、スクラッチする必要がある。
旧キットはMSVの06RザクⅡの仕様変更品。『ΖΖ』放送時に展開されたキットの多くに採用されていた、指が可動する手首も付属する。
ブレードアンテナとロッドアンテナも付属し、指揮官機と一般機を好みで選択できる。
後者は完全新規キットで、頭部パーツのモノアイレール中央の支柱が造形されていて後のHGUC06Rバリエーションキットの元になる製品となった(関係が旧キットと逆転していると言える)。本キットに付属するサブロック・ガンは、ザク・マリンタイプと同様の太い形状のものになっている。
また、マグネット・ハーケン再現用の部品が同梱する。