概要
原作者のZUNによれば、東方Projectに登場する女性は全員が少女であるという。
「私が描くよりずっと大人っぽいですね。というか、東方に大人っぽい人が居ないというか」
(蓬莱少女繪)
「あれみんな子供だから」
(2007年8月11日「萎えラジ」)
「同じくらいの年代の同じくらいの女の子達ばかり」
(2010年11月第61回東大駒場祭「ZUN氏講演会」)
しかし、二次創作においては話作りやデフォルメの一環として、原作から遊離することがある。その中でも特に年増の女性という二次設定を付けられた五名が揃った状態に対し、五大老というタグが書かれたと思われる。
ちなみにそのような二次創作ではキャラが年増扱いを否定する・嫌がる傾向があるが、一般的な妖怪の説話ではむしろその古さは妖怪の誇りだ(情報源があれば、提供を求む)。
本来の「五大老」の意味
『五大老(ごたいろう)とは、末期の豊臣政権の政務にあたった徳川家康、前田利家ら有力五大名を指した言葉である(フリー百科事典「Wikipedia」より)。
顔ぶれは先に述べた二名に続き、毛利輝元、宇喜多秀家、小早川隆景の五人。隆景の死後は上杉景勝が加わった。
権威ある役職に就く人物は実質高齢である場合が多く的外れでもないが、年齢が高い人物を指す言葉ではない(実際秀家は着任当時二十代だった)。
構成
現在主流なのは西行寺幽々子、八雲紫、八意永琳、八坂神奈子、聖白蓮の五名。
なお(議論の的になりがちだが)、この構成は基本的に年増キャラの「集合」であって「選抜」ではない。
共通項はあるにせよ、『こういう理由だから』五大老扱いされるされないといったことはなく、つまり年増の二次設定を付与された人物は今回偶々外れただけで他にもいる。
以下に彼女達の年増扱いの主な原因を挙げる。
・八雲紫:作中でも「最も古い妖怪」と言及されている妖怪のため、「古さ=老い」というネタにされやすい。また式の式という橙の存在から見ると親の親的なもの、すなわちおばあさんである、という扱いもされている。
・八意永琳:人間が地上にいなかった頃から存在しているらしく、また「最近の若い者は~」という台詞がある。
・八坂神奈子:神話代から齢を重ねる神様。
・西行寺幽々子:八雲紫と同格であることからの印象。「食いしんぼ⇒ふくよか⇒おばさん体型」というパターンもある。
上記三名に比べれば年増の二次設定は少ない方だったが、白蓮の登場で半ば巻き込まれるように五大老にされた。
・聖白蓮:元老女が若返った人物で、また年配の女性特有の紫メッシュのような髪の色をしていることも一端にある。
ちなみに、彼らと同様の経歴を持ちながら年増扱いされない人物達がいる。
・彼女らと同じように勢力の首長であるレミリア・スカーレットや古明地さとり
・神奈子よりも明らかに年上と思われる※因幡てゐなど
※てゐ=因幡の素兎と仮定した場合。詳しくはてゐの記事を参照。
外見
東方Projectでは、服装以外どの人物も外見は同様になっている(例:顔を比較した絵)。
ZUNの言う「大人っぽくて色っぽい」とは、このような絵らしい。
なお、一部の人物を年増扱いする行為は、「○○歳以上はババア」というサブカルチャーのネタからであるため、年増ネタには「他の人物より少々大人びているというだけで年増扱いされるパターン」と「本当の年増であるパターン」とが存在する。
使用上の注意
二次創作で「妙齢」と「年増」が混同されていることがあるが、妙齢は「若い年ごろ」という意味である。「妙」とは若い意。
なお、幻想郷三大婆及びババルテットと同様、このタグや呼称自体を嫌がるファンも当然ながら存在する。
TPOをわきまえずに使うと諍いの原因となったり、荒らしとみなされる可能性もあるので、使用の際は思慮の心が大切であろう。
ただし代替となる同義の呼称は現状では存在しないことから、上記の五名を括るのみの用途で使用している人もいる。
もしも、この呼称が使用されていた場合は「荒らし目的での使用か、それとも括るだけか?」の判断も行うことを勧める。