ベラミー海賊団
べらみーかいぞくだん
概要
5500万ベリー(当時)の大型ルーキー「ハイエナのベラミー」率いる海賊団。
元は北の海某所の裕福だが退屈な街「ノーティス」出身の悪ガキ集団だったが、北の海を根城にしていた「天夜叉」ドンキホーテ・ドフラミンゴの傘下に収まり、偉大なる航路に旅立つ。
元は不良集団上がりの海賊団な為か、メンバーも海賊というよりはカラーギャングを思わせるスタイリッシュな装いをしている。あと女の子はかなり可愛いのが多い。
海賊旗は唇にクロスした骨。さながら「人の夢を嘲笑う」というベラミーの底意地を表すかのような意匠である。
しかし、夢を語る者・追い求める者を嘲笑うリアリスト集団を気取ったその実体は、ただ目先の利益ばかりを重視する典型的な小物揃いのモーガニア集団である。
リーダーのベラミーは大型ルーキーとしてもてはやされているものの、モーガニア故に自分達よりも弱い海賊団や民衆のみを対象とした弱い者虐め同然の略奪といったセコいやり方しかせず、逆に圧倒的な組織力を持った海軍や大物海賊達へ戦いを挑むといった挑戦心は皆無で、当然海賊王になるという途方もない夢は全く眼中に無い。
リーダーのベラミー自体が「他人が苦労して手に入れたお宝を横から奪い取る事に喜びを見出している」という卑しい性根の持ち主で、更に王下七武海であるドフラミンゴの影響力を笠に威張り散らしているに過ぎない為、メンバーの個々の実力に関してはチンピラに毛が生えたレベルに等しく、他の野心や向上心の強い海賊団には遠く及ばないものとなっている。クリケット曰く「幻想に喧嘩売る度胸もねェヒヨッ子」
幼少期より何度も命を落としかけ、辛酸を嘗めさせられながら伸し上っていった当のドフラミンゴ本人からも、その存在を軽く見られていた。
それ所か、むしろ自身と対照的に非常に恵まれた環境や境遇でありながら、半ば暇潰し感覚で海賊になった彼等の世の中を舐めきった姿勢を激しく嫌悪されていた(ドフラミンゴの回想でも、名義貸しの際には「やれやれ…」といった感じの面持ちである)ようで、後の一件を見ても、ハナから利用するだけ利用した後に用済みになった彼等を切り捨てるか始末する算段だったようである。
ある程度名を挙げてからはすっかり満足しきったらしく、ジャヤのモックタウンに留まり、海賊をイカサマギャンブルで強請ったり、町ゆく船乗りをバカにして悠々自適に暮らす等、自分達の実績が「弱者を虐げているだけ」に過ぎないという自覚が無いまま完全に調子に乗っている様子を見せていた。そういった本質を見抜かれていたのか、居合わせた麦わら海賊団のモンキー・D・ルフィやロロノア・ゾロに暴行を振るっても、割と好戦的で喧嘩っ早い当人達からは全く相手にされず、それを見ていたマーシャル・D・ティーチに至っては、あえて抵抗しなかったルフィやゾロの方を称賛した程。
しかし、猿山連合軍からの略奪・ゴーイングメリー号の破壊に手を染めた為にルフィの逆鱗に触れ、船長ベラミーが一撃でノされてしまう。
その失態を知ったドフラミンゴは、聖地マリージョアからの帰りがけに制裁を下している。幸い命までは取られなかったものの、ルフィたちが行ったスカイピアに向かう最中に、突如として消息を絶つ事になった。
2年後、ベラミーは絵空事と決めてかかっていたスカイピアへ死に物狂いで実際に辿り着いた事で、それまでの自分の価値観を大きく変える経験をしたとされている。
また、スカイピアで手に入れた「黄金の柱」を献上したことにより、ドフラミンゴからはある程度認められたらしく(ただし、最後まで「使い捨ての駒」という認識は変えられる事は、遂に無かった)、ドレスローザで悪行の限りを尽くしていたが、そこにはかつての仲間の姿は無かった。
「おれも空島に行ったのさ 仲間は失ったが おれの世界はひっくり返った」
「もうおれは お前を笑わねェ」
彼のセリフから察するに、「ベラミー海賊団」は既に消滅したと思われる。