トンベリ
とんべり
概要
トンベリとは、スクウェア・エニックスのRPG・ファイナルファンタジーシリーズに登場するモンスターである。FF5にて初登場。
魚か爬虫類がローブを着こんでナイフとカンテラを持ったような、キモ可愛い生き物。
ただし、その見た目に反して【みんなのトラウマ】認定される凶悪な力を持つ。
魚類ないし両生類のような顔で、直立二足歩行し、フード付のローブを羽織り、右手に包丁、左手にランタンを持った姿が基本デザイン。
遺跡や洞窟など、冷たく湿気た場所を好み、通常フィールドには現れず、特定のダンジョンにしか出現しないのもシリーズ共通。
姿だけを見るならば、小柄で丸い顔つきから意外と可愛らしく見える。
——が、
その戦闘能力はかなり高く、特に特殊攻撃「ほうちょう」は当たれば即死(もしくはそれに匹敵する大ダメージ)という凶悪な威力を誇る。また防御力も高く、シリーズによって防御力かHPのいずれかが高めに設定されており、生半可なレベルで戦うと全滅の危機に陥る可能性もある。
また「みんなのうらみ」という技も持っており、シリーズによって様々な効果を持つ。大体の場合は、『キャラクターの倒した敵の数×倍数』という式でダメージを発生させるので、パーティの主力メンバー(特に主人公)が狙われた瞬間にほぼそのキャラの即死が決定。長時間プレイでのゲーム終盤でうっかり狙われた日なんかにはダメージが9999というカンストを起こす惨劇が待っている。
FF13では攻撃された回数や受けたダメージの量をきちんとカウントしており、「逆うらみ」や「うらみ顔」を経て「うらみ骨随」や「深刻うらみ骨随」、さらには「猛烈うらみ骨随」まで使う。これらは段階的に攻撃力が上がる上、うらみ骨随の類を使うたびにHPは全回復し、しかも耐性まで上がる。これを3体同時に相手しなければならないとなると震えが止まらない。
そして、なにより怖いのがすぐには攻撃せず、プレイヤー側に向かってじりじりとにじり寄っていくという独特の戦法。こちらの攻撃をものともせず、一歩一歩近づいてきてブスリと一刺しが来るため、プレイヤーはコントローラーを放り投げたくなるような恐怖や緊張感とも戦わなくてはならない。
FF14ではインスタンスダンジョン「旅神聖域ワンダラーパレス」および「武装聖域ワンダラーパレス」に登場。
内部には大勢のトンベリがおり、その中でもひときわ巨大なトンベリストーカーは無敵かつこちらを執拗に追跡してくる。幸い足は遅いので、複雑な機構を操作してうまく逃げる必要がある。
最奥のトンベリキングを倒した後、および学者のジョブクエストで、トンベリは古代ニーム人が奇病にかかった成れの果てである事、バケモノだとして迫害を受け、隔離施設であるワンダラーパレスごと封印された事が判明。1500年もの間ずっと恨みをため込んでいたが、第七霊災の影響で封印魔法が解除。お宝を求めて踏み込んだ冒険者が命からがら逃げだす羽目になった。
元ララフェルの学者スリト・カリトも奇病の犠牲者であり、恨みを抱いて彷徨っていたが、かつて縁を結んでいたフェアリーと再会、正気を取り戻す。トンベリ達は静かな時間を求めており、冒険者との間にも和解が成立。ワンダラーパレスは彼らの安息所となった。
しかしその後、マムージャ族による侵攻を受けてトンベリ達は強制労働につかされる。冒険者らの願いを受けた光の戦士により、マムージャの族長が討ち果たされて問題は解決したが犠牲は多く、生き残ったトンベリ達は倒れた族長に次々と包丁を突き立てて「我らの恨み」を晴らした。
その後もトンベリを巡る物語は学者のジョブクエストで進行し、トンベリ病の原因究明や治療に向けて前向きに進む姿が描かれる。
FF15ではシガイとして登場。上位種にマスタートンベリ、トンベリナイトなどがいる。
こちらもゆっくり移動してくる点は同じだが、突然ダッシュしてきたかと思うと包丁で切りつけてくる(特に背を向けていると頻繁に刺してくる)。
防ぐことは可能だが、直後にまた刺してくるパターンも多い上に近いほど攻撃を仕掛けてくるため、見てからの回避は困難。特に2体以上で現れると防ぐことも反撃することも出来ずに致命傷を受ける地獄を見る。また、カンテラからは「みんなのうらみ」の代わりに追尾するストップ効果付きの火の玉(ガード不可)を出してくるが、こちらは動きが遅いので回避は簡単。むしろ恐ろしいのは包丁さばきであり、上位種になればあちこち跳ね回りながら斬りつけるという離れ技をやってのける。
見た目は従来のそれと大して変わらないが、ダメージを与えるとシガイらしく皮膚が剥がれてコアや心臓部らしき部分が見え隠れしていき、彼らがどのような種族なのかを考えさせられる。
余談だが、プロンプトはトンベリを見て「イグニスの仲間」などとボケをかまし、イグニスも料理対決するのかとボケながら戦うというシュールなバトルとなる。
そんな余裕があるのか?
シリーズによっては召喚獣としても呼び出される。
亜種
FF6に登場。
3体1セットという見るのもおぞましい組み合わせ。3体が包丁を持ってじわじわと迫ってくる様は、想像を絶する恐怖である。しかも回避率が異様に高く、「じゃあ魔法を当てればいいじゃん」などと考えたプレイヤーにはホーリーの返礼が待っている。
7では最終ダンジョンに出現し、体色は青、頭上に『☆』が回っている。「みんなのうらみ」の威力がハンパなく強い上にHPもかなり多く、あまりの凶悪さからプレイヤーたちを恐怖のどん底に突き落とした。
10ではオメガ遺跡に出現。着ているローブに幾何学模様が描かれている。
FF8に登場。見た目は超巨大なトンベリに、シンプルな王冠が頭上を回転している。
ある遺跡で20体以上のトンベリを倒すと、一族の恨みをはらすべく出現する。
攻撃も特殊で、地面を踏みならしてガラクタを降らせる「じだんだ」、「みんなのうらみ」の強化版である「とぎたて」の2つを使用してくる。
倒すと召喚獣(G.F./ガーディアンフォース)として、トンベリが仲間となり、召喚されると相手を包丁で「プスッ」と刺すという、今までプレイヤー側に与えてきた恐怖をモンスターに対して叩き付けてくれる。(ただし、単体攻撃な上にあまり威力が強くはないのが泣き所…)
また、覚えるアビリティに金銭関連のものが多く、都市に出入りできなくなるためショップが使えなくなる終盤に、「ショップよびだし」等で救済してくれたり、「ねぎる」「たかくうる」などアイテムの売買に関するお得なアビリティも修得してくれるため、こちらで真価を発揮してくれる。
WOFFに登場したタイプはさらに威厳の増した様相で王冠もかなり立派な装飾になりケープを身にまとった姿でラァンたちの前を立ちふさがる。
FF10&FF13-2に登場。
FF10では、訓練場で戦える。
闘技場オリジナルモンスターなので、もちろんかなり強い。
召喚獣に対してのみ「うしのこくまいり」という技を使用し、これを食らうと召喚獣は即死する。
13-2では、色が白い普通のトンベリとして登場。
ちなみに13-2ではデコレーション(デコレーション用アイテムを仲間になったモンスターに付けたりすること)ができるため、帽子をかぶったトンベリや頭の上に木や花がのっかっているなど見た目を可愛くできる。
トロフィー(PS3)の中にドン・トンベリが関係しているものがひとつある。
FFX-2に登場。
STORYLv.5の「聖ベベル廟 第41~99層」に出現する。この敵とはシンボルエンカウント形式で、うまく移動すれば回避可能。回避可能なのはあまりにも強すぎるため。
多少の対策ごときではエンカウントすればまず瞬殺される。
聖ベベル廟は深部へ行けば行くほどチートレベルの強敵やボスが当たり前のように出てくるが、メガトンベリもその例外ではない。
トンベリと共に大量に部屋をうろついている階層まである。
上述のようにバトルを避けることはできるが、ただでさえ薄暗く狭い通路にあの巨体がのろのろと歩いていたり、突然現れたりして恐怖したプレイヤーも多いはず。
オーバーソウルすると、「フレア」を唱えてきたり、ダメージを与えた上で石化させ戦闘離脱効果を及ぼす「真夜中の叫び」を使用する。この技はドレスフィア「魔銃士」がラーニング可能。
ちなみにFFX-2の聖ベベル廟ではトンベリの親子が通路をうろついていることがあり、話しかけるとアイテムが貰えることがある。話しかけると妙なSEと共に床に座り込むなどとてもかわいらしい行動も見られる。
FF零式に登場するキャラクター。クラサメ・スサヤの従者。北トゴレス地方のアミター出身。
その昔、候補生だったクラサメに命を救われたことがあり、以来クラサメの従者として共にいる。
クラスゼロと同じ赤いマントを身につけ、右手にはバスターソードを彷彿とする包丁(クラサメの中の人ネタか?)、左手にランタンを持っている。
この救出劇があったためか、アミター周辺のトンベリは人間を敬うようになり、アミターの人々も朱雀の人やトンベリのことも好きという、心温まるエピソードがある。
彼以外のトンベリも従来通り敵モンスターとして登場するが、朱雀トンベリと野生のトンベリとでは利き手が異なっている。
作中では「あのトンベリ」とか「クラサメのそばにいるモンスター」としか呼ばれず、固有名があるかどうかは不明。
◆トンガリ
ファイナルファンタジークリスタルクロニクル光と闇の姫君と世界征服の塔に登場。姫様の忠実な従者。便宜上、中の幼女などいない。