概要
フェイズシフト装甲の改良型。
通常装甲の内側にPS装甲を備えた二重構造とし、通常装甲内のセンサーが衝撃を感知した時にPS装甲に通電することで、被弾時のみフェイズシフトするようになっている。
これにより、欠点だったエネルギー消費を大幅に軽減することに成功し、余剰電力を潤沢に兵装に回せるようになった。
外観は通常の装甲であるため、フェイズシフトダウンを敵に悟らせないという特徴もある(整備場でカラーを保っているのはそのため)。
また、外側から露見し辛い特性を生かしてPS装甲を施し、コストカットも可能となった。
そのため、主に第2期GAT-Xシリーズのカラミティ、フォビドゥン、レイダー(X370型)のみに使用されている印象が強いものの、フォビドゥンヴォーテクスやレイダー(333型)と言った量産機にも採用されている。
ちなみにブルーフレームセカンドLにもコクピット周辺の装甲にトランスフェイズ装甲が採用されているが、これはブルーフレームの改修に関わったロウ・ギュールの独自案によるもので、厳密にはトランスフェイズ装甲とは機能が同じだけの別物である。
該当機種(後期GAT-X)
GAT-X131 カラミティ
GAT-X133 ソードカラミティ
GAT-X131B ブラウカラミティ
GAT-X252 フォビドゥン
GAT-X252R ロートフォビドゥン
GAT-X255 フォビドゥンブルー
GAT-706S ディープフォビドゥン
GAT-707E フォビドゥンヴォーテクス
GAT-333 レイダー(制式仕様)
GAT-X370 レイダー(先行仕様)
GAT-X370G ゲルプレイダー
余談
ガンダム作品において標準的なMSでの複合装甲は珍しいが、初代ガンダムの「ガンダムセンチュリー」版設定では「発泡金属や複合材を重ねた重装甲がジオン・連邦軍機を問わず採用されている」という設定であった。
後に既存の超鋼スチールやガンダリウム合金との設定的兼ね合いから初代ガンダムの設定は変遷していき、複合装甲の設定はRX-78の一次装甲の構造として名残が見られる程度となったが、ある意味でTP装甲は先祖返りした設定と言えるのかもしれない。