概要
CV:千葉繁
ミドリマキバオーをサポートしていくうえで欠かせないネズミ。通称「親分」。
マキバオーに最初の名前「うんこたれ蔵」と命名した名付け親。
大胆不敵で自信家である。母を捜すためにみどり牧場を抜け出したマキバオーと森の中で出会い、野犬からの命がけの逃走劇を共にして以降マキバオーの親分として付き添い、後にみどり牧場と調教師の飯富昌寅、正規騎手の山本菅助を鍛え上げる。物語初期は遊び半分な感じでマキバオーに付き合っていたが、時が経つにつれレースに勝つ喜びを見出していく。
「マキバオーは普通の馬じゃ無いから普通の乗り方をしても勝てない」と意気込むものの、正規訓練を受けた菅介の登場で一度は身を引こうとする。その際「船頭多くして船山に上る」「車に運転手が二人も居るか?」と露悪的な態度で身を退こうとするが、マキバオーの牧場主の飯富源次郎(アニメ版では息子の勝)から「車にも助手席っていうのもあるんだぞ」と諭され、以後は菅介と二人三脚でマキバオーを支えていく事を決意する。
レース中はマキバオーの頭の上が指定席。時に喝を入れるべく、マキバオーの頭に前歯を突き立てることもある。
しかし皐月賞でカスケードとの一騎打ちに際し、必殺走法「マスタングスペシャル」の不発を打開すべく、落馬仕掛けた状態から自らマキバオーの前髪にしがみついて頭を深く姿勢になるよう無茶な乗り方をする。
これでどうにか喝が入ったマキバオーだったが、ゴールを目前にチュウ兵衛が遂に落馬するトラブルが発生。チュウ兵衛を踏み潰しそうになったマキバオーがとっさに避けたため、カスケードに差を詰めらてビデオ判定に持ち込まれて敗北。
脊椎を損傷する重体となる。
(なお、アニメ化に伴ってOP楽曲としてカバーされた走れコウタローにて「(終盤で最前手まで登り上がるも)ついでに騎手まで振り落とす」というフレーズがあるが、これはチュウ兵衛の生き様そのものを示しており、落馬による途中退場は最初から決まっていたのでは無いかという考察もされている)
何とか復活を遂げて、日本ダービーで無茶を押して騎手に復帰。いつ死んでもおかしくないとドクターストップがかかっていたが、調教師の飯富昌虎に警告と励ましを受けて奮起、最終的に医師からは「菅介のポケットから出ない」ことを条件に出場を許可される。しかしあとひと踏ん張りが出せないマキバオーと菅介を見かねて最後の直線でいつもの指定席に座ってマキバオーと菅介に喝を入れる。
その甲斐あってついにカスケードと同着ゴールに持ち込み、カスケードに一矢報いて見せた。しかし……
漫画版ではその栄冠を見届けると帰らぬままとなり、マキバオーと菅介、さらにその魂に感服したカスケードに見送られた。鉄面皮と思われていたカスケードすら想像以上に堪えたらしく、後に度々思い出しては自らが走る存在意義まで示唆するほど、その生き様は周囲の競走馬と人々を巻き込んでいった。
アニメ版では生存しているが、やはり死んでもおかしくない怪我だったことから途中で引退を決意し、後方でサポートに回るようになった。より低年齢層に親しめるようにギャグ色を強めて児童キャラクターを追加したり、説明パートを挿入するなど様々なテコ入れを加えたアニメ版とっては仕方が無い配慮とも言える。犬山犬子によれば、アニメ化の際、チュウ兵衛のカタストロフ・シーンはスタッフ、キャストの間で問題になったらしい。
続編たいようのマキバオーでは、たれ蔵自身が調教師として競走馬のトレーナーになったことについて「ネズミに育てられた奴からすればなんでもないことなのかも知れない」という胸熱なコメントがこそっと挟まれている。