子ども(じぶん)が泣かない世界
それを作りたくてオレはスパイになったんだ
CV:江口拓也
概要
本作の主人公。西国の諜報機関「WISE(ワイズ)」に所属する敏腕スパイ。
組織内でのコードネームは〈黄昏(たそがれ)〉。本名は別にあるが、スパイになった時に自ら捨てている。
東国の要人デズモンドの懐に潜り込むための任務「オペレーション〈梟〉(ストリクス)」を命じられ、バーリント総合病院勤務の精神科医「ロイド・フォージャー」の偽装身分を取得。任務に必要な「家族」であるアーニャとヨルと共同生活を送りながら、主任務だけでなく日々舞い込む別件任務と格闘していく。
人物
人物像
性格は冷徹な合理主義者。普段は人当りの良い好青年を演じているが、重要人物に取り入る、あるいは目立たずに社会に溶け込むためのスパイの処世術であり、スパイとしては任務の為に非情に徹することを心掛けている。
一方で子供に対しては非情になり切れない面がある。
東西戦争による戦災孤児であることが示唆されており、その時に味わった孤独、絶望、無力感から戦争への忌避感と東西平和を守る事への情熱が強い。任務を第一に考える冷徹さも東西平和を守るためという信念に基づくものであり、根っからの冷血漢というわけではない。
また、ツッコミ気質なところがあり、時々冷静さを失ってツッコミに走り墓穴を掘ることも。
能力
スパイになる際の訓練や元々の素質もあって、並外れた戦闘力・記憶力・情報処理能力を獲得している。
特技は変装術で、単に特殊メイクで容姿を変えるだけでなく状況に応じた人格に扮する高い演技力もある。「ロイド・フォージャー」以前にも様々な身分を演じることで任務をこなしており、東国の関係者の間ですら<黄昏>の名は知れ渡っているが、誰にもその正体は悟られていない。
戦闘能力も高く、主に格闘術を駆使する他、その場にある日用品などを即席の武器にするなど目立つ武器を好まないスパイらしい戦い方を披露する場面もある。キービジュアルでは拳銃を持っている事が多く、実際拳銃による脅威的な精密射撃をこなすシーンもあるが「目立たぬこと」を鉄則としているためか意外と使われる機会は少ない。
当然の様に家事も得意でフォージャー家の調理を担当している。
人間関係
フォージャー家
名門イーデン校の特待生とその親のみ出席可能な懇親会に出席し、東国の重要人物から情報を探る任務のための偽装家族。
自身の子供として学校に送り込む人員として孤児のアーニャを娘にし、父母同席が必須の入学面談を乗り切るためにヨルを妻に迎え、結成した。
自身がスパイであることを隠しながらロイド・フォージャーとして家族に接するが、アーニャとヨルも超能力者と殺し屋というそれぞれ明かせない秘密を抱えているという奇妙な偽装家族となっている。
ロイドは任務が終われば捨て去ることになる偽りの関係性に諦観とわずかな負い目を感じており、良好な関係を維持することに腐心しつつも踏み込み過ぎない様に自戒する傾向がある。一方で本心ではこの家族への親愛があることがうかがえる描写も多い。
ロイドの娘。自称6歳。イーデン校に送り込む人員としてロイドが孤児院から引き取った。ロイドには隠しているが他人の心が読める超能力者で、家族全員の正体に唯一気付いている。
ロイドの任務には協力的だが、成績が悪い、はちゃめちゃな言動をするなど、ロイドの悩みの種でもある。
当初は任務に利用するだけの対象と見ていたが、彼女の成長に純粋に喜びを感じるなど父性的な面も見られる様になる。
ロイドの妻で市役所職員。家族にも隠しているが殺し屋でもある。
イーデン校の面接でアーニャの母親役が必要だったロイドと、弟を安心させるために独り身であることを隠したいヨルの利害の一致からの偽装結婚の関係。書類上は1年前に結婚したと偽装しているが実際は新婚ほやほや。
偽装夫婦ということもありお互い独特の距離感で接しており、アーニャの良き父、母となるためには積極的に協力をするのだが、男女の関係に関しては相手に配慮してお互い一定の距離感を保とうとしている(夫婦で寝室を分けるなど)。そのため、仲が良いとかイチャイチャとか言われると夫婦揃って否定する。しかし基本的に関係は良好である。
フォージャー家の飼い犬。テロリストに爆弾犬にされそうになっていたところをアーニャと協力して脱出。その後、アーニャの機転でフォージャー家の飼い犬になった。
元はプロジェクト<アップル>という軍事研究の実験体で未来予知の超能力者。
ロイドはボンドの予知能力は把握していないが、実験体であることは認識しており、ボンドの過去には同情的。
犬ということもあり、フォージャー家で唯一スパイであることを隠していない相手で、ボンドと協力して任務を達成したこともある。
西国情報局対東課〈WISE〉
黄昏の所属する西国の諜報機関。ちなみに、同僚スパイには黄昏のファンが多い模様。
シルヴィア・シャーウッド
東国で活動するWISE諜報員の<管理官(ハンドラー)>を務める女性で黄昏の上司。黄昏と同じく東西平和への拘りが強い。
WISEの女性諜報員で、コードネームは<夜帷(とばり)>。黄昏の後輩にあたる。
バーリント総合病院事務「フィオナ・フロスト」として、精神科医「ロイド・フォージャー」を演じる黄昏のサポートをしている。
黄昏には隠しているが、彼に対して盲目的な恋心を抱いている。
国家保安局
東国の防諜機関。いわゆる秘密警察。
ヨルの弟であり、ロイドの義弟。重度のシスコンであり、姉を奪ったロイドのことを毛嫌いしている。
表向きは外務省勤務の外交官だが、実際には秘密警察所属。ロイドはそのことを察してスパイとして警戒しているが、姉同様天然な一面をつい心配してしまう場面も。
また、ロイドは密かにヨルとユーリの家族の絆を羨んでいる節がある。
東国国家統一党
東国の野党第一党で極右政党。東西戦争期に政権を握っていた政党でもある。
東国国家統一党総裁。再び東西戦争をひき起こそうとしていることが疑われている危険人物。彼に近付き戦争計画を探ることが黄昏の任務目標となっている。
その他
黄昏に協力する情報屋。黄昏からの扱いは若干雑だが、落ち込んでいる時には励ますなど友人として接する場面もある。