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謝花妓夫太郎の編集履歴

2022/02/08 02:04:31 版

編集者:ka2

編集内容:名前の利用状況に合わせて加筆編集しました。サムネは「兄妹が一緒」な風の作品に差し替えてみました。

謝花妓夫太郎

しゃばなぎゆうたろう

謝花妓夫太郎とは、漫画『鬼滅の刃』の公式スピンオフ『キメツ学園』に登場する人物(人間)。本稿では、人物造形の基となった(サムネの)少年についても記述する。

始めに

初出は漫画『鬼滅の刃』の公式スピンオフ「キメツ学園」。3年蓬組・妓夫太郎の名前(フルネーム)として登場した。

これを便宜に、本稿では人物造形の基となった妓夫太郎が人間であった頃についても解説する。

名前の留意

「謝花妓夫太郎(しゃばな ぎゅうたろう)」は、公式スピンオフ「キメツ学園」に登場する(元は)妓夫太郎へ与えられた名前。

この人物設定により「謝花妓夫太郎≒妓夫太郎が人間だった頃の名」という解釈もできる事から、ファンアート二次創作では人間時代の妓夫太郎へもタグ付けなどが用いられている。

だが公式ファンブック・弐だと、原作上で人間だった頃の名前は「妓夫太郎」とされている。そのため「謝花妓夫太郎」とは、キメツ学園にのみ登場する架空の人間として用いられる名前なのかもしれない。

但し、これといった確かな規制・制限はないので、作品のタグ付けなどで「謝花妓夫太郎」を用いる場合は、上記の経緯があると留意しておくぐらいの認識で用いればよろしいかと思われる。

キメツ学園の妓夫太郎

プロフィール

氏名謝花妓夫太郎(しゃばな・ぎゆうたろう)
性別男性
年齢18歳
所属キメツ学園高等部3年蓬組

原作13巻で設定が明かされた。

妹の堕姫こと謝花梅と兄妹揃って高等部の生徒。キメツ学園の世界でも兄妹仲は良好。妹・といつもつるんでいる重度のシスコン

ケンカが強い不良生徒(それも学園随一の問題児)で、ケンカっ早くもめ事を起こすため、炭治郎と衝突することが多い。

が、禰豆子の人気の高さに納得しない梅が、中指を立てて竈門兄妹にケンカを売ったときには「女の子がそんなことするんじゃない」と常識的にたしなめている。

梅と兄妹バンドを組んでおり、クォリティーの高さに人気がある。

ちなみにこのキメツ学園は元々問題児だらけとのことだが、その中でも随一の不良と評されるこの兄妹は普段一体どんなスクールライフを送っているのだろうか……。

 

しかし普通に通えている辺り、不良ながらも退学処分になるような事まではしていないのだろう。

人間の妓夫太郎

容姿は、キメツ学園妓夫太郎を幼くしたような風貌。

関連事項(親記事)「妓夫太郎」でも述べてある通り、彼の過去は凄惨の一言に尽きる。

本編から100年以上前に遊郭街の最も劣悪な環境の中で生まれた彼は、食い扶持を減らすために生まれる前から親に殺されかけ、そして生まれてからも何度も殺されそうになった。

生まれた当時から醜い姿をしており、美貌が求められる遊郭街に生まれた故に親を含めて周囲の人間から蔑まれ、酷い扱いの元で暮らしてきた。

※妓夫太郎の顔や体のあちこちには血の染みのような痣があり、歯もギザギザという身体的特徴は、先天性梅毒によくみられる症状で、前述の生い立ちからみて母親から感染したものと思われる。大抵は死産になるが、無事に生まれても障害児になるのだ(ただし物言いがつくのを避けるためか、彼が先天性梅毒の患者とは明言されていない)。

妓夫太郎は風呂に入るどころか行水すらできない(させてもらえない?)のかいつもフケと垢まみれで、腹が減ればそこらで虫やネズミを捕らえて食べるという、最早人間以下の暮らし。

当然遊び道具なども与えられないので、どこかの客が忘れていった鎌で遊んでいた。

そんな中で、彼の生活を変えたのは妹・梅(うめ)が生まれたことだった。

 

「梅(うめ)」という名前は死んだ母親の病名から付けられたもので、その事を妓夫太郎は酷いものだと愚痴った。が、それでも年端もいかない頃からその美貌で周囲の人間をたじろがせるほどの彼女の存在は、その醜さから忌み嫌われていた彼にとって救いとなっていた。

また、母親は梅の髪の色を「気味が悪い」と散々に扱っていた様だが、梅の髪を剃刀で切った際に兄・妓夫太郎は逆上し大暴れした。この事件をキッカケに彼ら兄妹に怯えて母親は近づかなくなったという。

その頃に自身には剣才があり腕っ節が強い事にも気付き、幼いころから使っていた鎌を利用し妓夫として遊郭の掛け金回収の取り立ての仕事を始める事に。誰もが彼を気味悪がった為に仕事は上手く進み、今まで悪い事ばかりだった人生も何とか良い方向に向かい始めたかに見えた。

だがそうした幸福な時間は、唐突に終わりを告げる。それは彼が13歳のある日……

※妹・梅(うめ)が13の時とも言われるが、理由としては兄・妓夫太郎が物心をついてから妹が生まれているので妹はギリ10歳前後、この幼さで遊女は当時の価値観でも流石にアウトではないかという説や、自分の年齢も誕生日も知らないが妹の誕生日だけは数えて覚えていたという説がある。しかしナレーションの背景に梅の顔が描かれている事もあり、兄妹のどちらが13の時かは結局のところ不明慮。

梅は遊女としての仕事中、癇癪を起し客の侍を簪で突いて片目を失明させた(激怒した理由は兄の妓夫太郎を侮辱したため)。その責めを縛り上げられた後に生きながら焼き殺されるという凄惨な報復を受けたのである。

妓夫太郎がその場に駆け付けた時、梅は辛うじて生きていたものの、全身が丸焦げになっている状態で息をするのがやっとの有様。最早死を避けられない有様に変わり果てた妹の姿に、堪らず兄は絶叫する。

「わあああああああ!!やめろやめろやめろ!俺から取り立てるな!」

「何も与えなかったくせに取り立てるのか!許さねえ!許さねえ!」

「元に戻せ俺の妹を!でなけりゃ神も仏も皆殺してやる!」

妹を抱きしめながら絶叫する兄の背後から、梅に目を潰された侍が襲い掛かり、遊郭の女将と共に妓夫太郎を殺そうとする。実は客に対してあまりに強引すぎる掛け金回収を行う妓夫太郎を女将は陰で厄介者だと思っており、これを機に客である侍と共謀し厄介払いで兄弟を始末する気だった。

大人二人の邪な姿を見て心の何かが切れた妓夫太郎は、そのまま愛用の鎌に嫉妬と怒りを込めて反撃。その結果として彼らを手にかけることとなった。

結局、人間であった頃の彼を助けてくれる『人間』など、何処にもいなかったのだ。

瀕死の梅を連れ、雪が積もる冬の遊郭を当てども無く歩き回り、やがて妓夫太郎は侍によって負われた怪我も相まって、力尽きて倒れる。

最期まで、幼い兄妹を助けてくれる『人間』はいなかった。

そう、二人を気にする『人間』はいない・・・

どうしたどうした 可哀想に

俺は優しいから放っておけないぜ その娘 間もなく死ぬだろう

兄妹の前に現れたのはだった。

声をかけたのは当時から既に上弦の鬼(当時は"上弦の陸")として活動していた童磨であった。

命の大切さを説きながら遊女を喰っていた鬼は、死にかけている梅と妓夫太郎へ鬼となる様に誘いをかけ、そしてその誘いに乗るままに、兄妹はとなって生き延びた。

今際の際においても、妓夫太郎は自分の人生において鬼となったことへ悔いは無かった。

奪われるだけで与えられることの無かった自分が、幸せそうな他人から奪い、取り立てることのできる鬼という存在に成れた。

彼は生まれた時から人であったことなど一度もなかった、何度生まれ変わろうとも鬼になる事を決意させるほどの凄惨な人生であった。

そもそもゴミとして扱われ続けた彼が人であった事など産まれてこの方一度としてなかったのだから。

だが妓夫太郎は、鬼となっても捨てきれなかった唯一の心残りがあった。

それは、妹・梅(うめ)の事だった。

 

「奪われる前に奪え、取り立てろ」

そんな教えで育てたために、梅は客としてやって来た侍を簪で刺し、それにより復讐として焼かれ、自分と同じ鬼になってしまった。

自分が育てた故にそうなってしまったが、素直で染まりやすい性格をした梅ならば、もっといい店にいたなら真っ当な花魁に、普通の親元に生まれていたなら普通の娘に、良家に生まれていたなら上品な娘に、そしてあの時の客の侍に従順にしていればもっと違う道があったのかもしれない。

その思いだけが、彼に残る唯一にして最大の心残りだった。

そんな中、かつての人間だった頃の姿を取り戻した梅(うめ)と共に二人で黄泉路に渡った妓夫太郎は、今度こそ自分と違う道へ行くように仕向けるため突き放つように兄妹の縁を切り、一人で暗い場所に向かおうとするが、梅はそんな兄の背中にしがみつき泣きじゃくりながら訴える。

「離れない!絶対離れないから」

「ずっと一緒にいるんだから!!」

「何回生まれ変わってもアタシはお兄ちゃんの妹になる絶対に!」

そう泣き喚く梅の姿に、かつて人間だったころに妹と一緒に過ごしたことを思いだした妓夫太郎は、背中にしがみついた妹を背負いながら暗い地獄の中へと歩いて行った(この時の後ろ姿のみ、彼も人間の頃の姿に戻っている)。

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2022/02/08 02:04:31 版

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