道具の概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC40巻収録「架空人物たまご」。
人物名が描かれた卵を模したカプセル型の道具で、これを投げ付けるとおとぎ話や小説等に登場する有名なキャラクターを召喚し、一度だけ頼みを聞いて貰うことが出来る。
ただし使い捨てであり、依頼を達成した時点で召喚したキャラクターは消えてしまう。また、一度頼んだ依頼を取り消すことは出来ず、依頼を達成するまでは自動的に消えることはない。それだけでなく、召喚されたキャラクターが依頼を嫌がったり、キャラクターから使用者に対して依頼の実行方法等を指示される場合がある。
作中では、のび太がこの道具で召喚したルパンに「けん玉を取り返して欲しい」と依頼した際、彼は「世界的大泥棒の吾輩にけん玉を盗めと!?」と怒り出してしまっている。その後、ルパンは「呼び出された以上は依頼を受ける」と渋々承諾したものの、彼はのび太に予告状を書かせ、ジャイアン達に渡しに行くよう指示している。
エピソードのあらすじ
幼稚園児時代からできなかったけん玉の皿に乗せる事ができたのび太は早速それを皆に見せに行こうとするが、ママからタンスの裏に落としてしまったハンコを取るために動かして欲しいと頼まれる。しかし、先を急ぐのび太はドラえもんに押し付けて出掛けてしまう。そこでドラえもんは、「架空人物たまご」を取り出し、『親指トム』の卵を使ってハンコを取ってもらう事に成功する。
一方、ジャイアンとスネ夫に遭遇したのび太は2人から「1回乗ったぐらいで」とバカにされたうえにけん玉を横取りされてしまう。泣きながら家に帰ってくると孫悟空がお使いに出掛け、シンデレラ(こき使われていた頃)が床の雑巾がけをしている光景を目撃する。ドラえもんによると、ママが架空人物たまごで家の用事をやらせていたのだった。
事情を知ったのび太は早速その中から『アルセーヌ・ルパン』を呼び出し、ジャイアン達に取られたけん玉を取り返す事に成功する。再び静香に見せに行こうと出掛けようとするが、今度は誰にも邪魔をされないようにと『マイティマン』を呼び出し、彼に襲い掛かってくるジャイアンとスネ夫を蹴散らしつつ静香の家へと向かう。
だが、けん玉を披露するも中々成功せず2人はその場から解散しようとするが「玉を乗せる所を見せたい」と契りを交わしてしまったマイティマンから帰らせてもらえず、夜になっても延々にけん玉をやらされるのび太であった。