「お前を苦しめるには、この娘を利用するのが一番だからな」
登場話数:第6話「強敵 頭脳マシン」、第7話「完成!! 超力ロボ」
CV:塩沢兼人
概要
U.A.O.H.の新型メカ(超力モビル)開発を阻止すべく、ヒステリアが地球へ送り込んだ選りすぐりのマシン獣。
マシン獣という括りではあるものの、赤と銀で左右に分けられたスマートな出で立ちや、その名の通り頭脳派な立ち居振る舞いが目立っており、さらに後述の通り専用機も所有しているなど、後述のデザインの経緯も含めて従前までの破壊兵器然としたマシン獣とは一線を画した、どちらかといえば幹部格に近い立ち位置となっている。
その持ち前の頭脳と念動力を活かし、人の心を操ったり幻覚を見せ付けるといった手段を得意とする。直接の戦闘はバーロ兵などに任せることが多いものの、超力モビルが出撃した際には専用にカスタマイズされたタコンパスを操縦し、これに応戦した事もある。また右目に備わった球体を分離させ、これをコアとして分身である巨大マシン獣バラセパレートを生成する能力も備わっている。
デザインは森木靖泰が担当。デザインの発注があった際には「幹部っぽいもの」というオーダーがあった覚えがあると述懐している他、肩から胸にかけてのラインは以前に手がけたクールギンも含め、森木にとっての「落ち着く」形状であるといい、その原点がハカイダーなど石ノ森章太郎のキャラクターや、永井豪から影響されたものであるとも語っている。
声を担当した塩沢兼人は、本作がスーパー戦隊シリーズ並びに特撮への初出演でもあり、翌年以降もほぼ連年に亘って東映特撮に関わっていく事となる。
作中での動向
前述の通り地球へ送り込まれた後、超力モビル開発の指揮を執っていた三浦参謀長の意識に干渉。亡き旧友の娘である光子の救いを求める姿を見せる事で、三浦を精神的に疲弊させると、これをきっかけに光子の身を案じて三浦と吾郎が彼女を迎えに出向いたところを襲撃。光子を念動力で操って三浦を襲わせ、両者を誘拐する事に成功する。
とある海岸にて三浦を磔にしたバラブレインは、バラセパレートによる市街地の破壊を見せつけると共に、光子を操り三浦の過去の悔恨(※)を抉ったり、その光子に危害を加える事で揺さぶりをかけ、超力モビルの所在を吐かせようとするが、これがバラブレインの計略であると即座に看破した三浦は固く口を割らず、その間に捜索に当たっていた吾郎たちに発見され、三浦と光子の奪還を許してしまう。逃走を阻止すべくバーロ兵やタコンパス、さらにはバラセパレートまでも投入して執拗な追撃におよび、吾郎たちを逃がすべく囮となった三浦の身柄を再び確保すると、バラセパレートによる破壊活動を再開させてオーレンジャーに降伏を迫った。
「来なければ来ないで、降伏の調印式などしなくとも、既に地球は我がバラノイアの物。この男には約束通り死んでもらうだけです、皇妃様」
勝利を確信していたバラブレイン達であったが、吾郎達は三浦から託された超力モビルの開発を急ピッチで進め、三浦が処刑されようという間一髪のところで完成・出撃に成功する。この思わぬ反攻に、バラブレインはバラセパレートを差し向けるのみならず、自らも専用のタコンパスに搭乗し応戦。一時はこれを窮地に追い込んだ。
しかし、土壇場で超力の導きを受けた超力モビルはオーレンジャーロボに合体。巨大ロボ同士の激闘が展開された末にバラセパレートが破壊され、連動してそのダメージを受けた事で本体たるバラブレインもまた爆死という末路を迎えたのであった。
(※ 物語開始から遡ること5年前、光子とその父親である遠藤中佐、そして三浦が事故に遭った際、三浦が両者を救おうとして力及ばず、結果的に遠藤を死に追いやってしまった出来事を指す)
関連タグ
ヒラメキメデス :『炎神戦隊ゴーオンジャー』の登場キャラクターの一人。専用の戦闘機を所有する頭脳派の敵であるという共通項を持つ一方、こちらは明確に幹部怪人として位置づけられているという差異もある