概要
第7話「完成!! 超力ロボ」から登場する5台の超力モビルが「超力合体」することにより完成する巨大ロボ。オーレンジャーの1号ロボに相当する機体で、THエネルギーを動力源とする「THエンジン」を搭載し、地上や大気圏内のみならず、宇宙空間に至るまで幅広い環境で活動できる。
機体全長78.5mは、歴代戦隊の1号ロボとしては最大(逆に最小クラスであるファイブロボと比べると実に2倍近い)のだが、番組初期のリアル路線の影響なのか、その機体のサイズに反比例するかのようにコックピットが異様に狭く(※)、本機独特のシステム(後述)と相俟って「操縦時にどうやって座席を移動しているのか」とツッコまれるのは最早お約束の域である。
一時的な戦線離脱こそあったものの、物語前半~中盤にかけての主力として活躍。物語後半で上位互換機であるオーブロッカーが登場したのに伴い事実上前線を退いたが、その後も最終決戦など非常事態に際して切り札的に投入された他、TVシリーズ終了後のOVでもオーブロッカーではなくオーレンジャーロボが使用されている。
もっとも戦線離脱の理由も皇帝バッカスフンドとバラビルダーが土下座して降参した芝居に乗せられ油断した所をエネルギー吸収チューブでエネルギーを吸い取られ、放電攻撃でクラウンファイナルクラッシュを繰り出すことなくスーパークラウンソードを折られ、辛うじて自力で撤退できるほどのダメージを負うという、オーレンジャー側の柔軟性のなさも起因してはいるが。
前述の戦線離脱中は「リハビリ」の名目で、レッドパンチャーのスパーリングの相手も務めたり、調整の最終段階では跳び箱やバスケットボール等をこなす等、戦闘以外でも多芸な面を披露している。中でも極めつけなのが「エアロビクス」で、樹里と桃のコーチの元「Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~」(TRF)をバックに、レッドパンチャーと共に軽快?なステップを踏む姿は、何かとシュールなシチュエーションの散見される本作の中でも特に語り種となっている。
(※ TVシリーズ終了後に制作された『カーレンジャーVSオーレンジャー』では諸事情によりセットが変更され、若干ながら広くなっている)
ヘッドチェンジシステム
本機の最大の特徴が、メイン操縦者の交代に対応して特性の異なるヘッドパーツを交換する「ヘッドチェンジシステム」であり、これによって多彩な戦法を取ることが可能となっている。
作中では、非選択時のヘッドパーツの行き場について特に言及されていないが、DX玩具ではオリジナルギミックとして、ホーンヘッド以外の各ヘッドも機体後部の各所に懸架できるようになっており、キングピラミッダー内部にも一部のヘッドパーツを設置するスペースがオリジナルギミックとして設けられている。
なお武装はヘッドによって変わるものの、基本的には徒手空拳による格闘戦が主な攻撃手段となる。
ウイングヘッド
オーレンジャーロボの基本形態で、オーレッドがメインパイロットを担当する。スカイフェニックスの尾翼の一部がヘルメットとなっている。
必殺武器である「スーパークラウンソード」はウイングヘッド専用の装備であり、刀身に超力を充填させて敵を切り裂く必殺技・「クラウンファイナルクラッシュ」を繰り出す。
基本戦闘形態である都合上、主にレッドパンチャーを操縦する際にオーレッドが本機から離れている場合は、他のメンバーがメインパイロットを担当することも多かった。
ホーンヘッド
パワー特化形態で、オーグリーンがメインパイロットを担当。ヘルメットは腰部のグランタウラスの頭部が分離したものとなっている。
頭側部の角を活かした強力な頭突き・「タウラスダイブ」を得意とする他、1万ボルトの電撃技「超力タウラスサンダー」は攻撃のみならず拘束を破る際にも活用される。
グラビトンヘッド
スピード特化形態でオーブルーがメインパイロットを担当。ヘルメットはダッシュレオンの後頭部が分離したものとなっている。
重力をコントロールし、敵の動きを封じたり浮遊させたりする「超力レオンビーム」や、超重量級パンチ「レオンパンチ」を得意技とする。レオンパンチは作中では未使用であるが本作の超全集にはスチームパンクス相手に使用しているスチールが掲載されている。
ちなみにテレビ本編が放送されていた時に発売されていた玩具付きお菓子『オーレンジャーキャンディ』のCMにて『おまけカードの絵柄』という形でウィングヘッド状態を差し置いてちゃっかり登場している。
バルカンヘッド
空中戦にも対応した形態で、オーイエローがメインパイロットを担当。ドグランダーの上部兵装ユニットがそのままヘルメットとして装着される。
「超力ドグバルカン」を繰り出す頭部左右のバルカン砲は、飛行時の噴射をサポートする役割も兼ねており、これを活用した飛び蹴り・「ドグスカイキック」も強力である。
キャノンヘッド
一撃必殺の短期戦に優れる形態で、オーピンクがメインパイロットを担当。モアローダーの上部兵装ユニットがそのままヘルメットとして装着される。
頭頂部に装備されたキャノン砲から繰り出す「超力モアキャノン」と、高速回転して強風を起こす「モアトルネード」を得意とする。
関連タグ
リッキー・ゴールドツイカー:『機界戦隊ゼンカイジャー』の登場キャラクターの一人。デザインモチーフとしてオーレンジャーロボが採用されている。
他作品の関連項目
スーパー戦隊
チェンジロボ:『電撃戦隊チェンジマン』に登場する巨大ロボ。軍属の戦隊が運用する巨大ロボという共通項を有する他、映画『199ヒーロー大決戦』で共演した際には合体技も披露している
シンケンオー:『侍戦隊シンケンジャー』に登場する巨大戦力の一つ。「兜(ヘルメット)の換装により戦闘スタイルを切り替える」「胸にライオンの意匠を持つ1号ロボ」といった共通項を複数有しており、この共通項は後に・・・?
ライブロボ、ガオキング:いずれもシンケンオーと同様に「胸にライオンの意匠を持つ1号ロボ」という共通項を有する戦隊ロボ達。またDX玩具ではオーレンジャーロボと同じくヒジ関節が可動するという、シンケンオーにはない共通項も備えている
その他
阿久津潤一:デザイン作業に外部ブレーンとして参加。チャリオットフォーメーションは彼の発案による
十二戦支爆烈エトレンジャー:シャフト制作のTVアニメの一つ。オーレンジャーとは放送期間がほぼ重なっている他、韓国で同作が放送された際には関連商品の一つとして、オーレンジャーロボのDX玩具を元にしたと見られる海賊版のロボ玩具も発売されていた(参考リンク)