タコンパス
たこんぱす
マシン帝国バラノイアの擁する巨大戦力の一つ。
単座式のコックピット(※1)を持つ小型の戦闘機で、主操縦者であるバーロ兵(※)と同様に、量産型として多数の機体が随時生産され、戦艦バラクティカの艦載機として前線に投入されている。
コックピットブロックの左右に大型のサーチライトを一対、そして機体前方に主翼と4基の砲塔を備えた特異なフォルムを有しており、全体的にタコのようにも見えるようになっているのが特徴である。また、この砲塔は上下で同型のものが重なった形となっており、下側の砲塔を機体下方へと展開することで、基本の巡航形態から四足歩行の地上歩行形態へと、状況に応じて変形することができる。
武装として機体前部より発射されるリング状の光線や、コックピット下の格納式のガトリング砲を装備。前者はU.A.の主力機であるサンダーウイングさえも容易に撃墜せしめる程の威力を発揮する。
また耐久性にも優れており、通常のミサイル程度では傷一つ付けることすら叶わず、オーレンジャーのキングスマッシャーをもってしても1、2発では撃墜に至らないほどである。もっとも、オーレッドの振るうスターライザーの一閃で一刀両断される等、作劇の都合上必ずしもその点が徹底されているとは言い難いところもある。
いずれにせよ、量産型としては破格とも言える性能の持ち主であるタコンパスであるが、作中では量産型以外にも、バラブレインの専用機として改造された「タコンパスカスタム」も登場している。搭乗者と同様に赤と黒のツートーンを基調としたカラーリングと、機体後部に増設された大型のブースターが特徴であり、コックピット前方に設けられた砲口からはタコスモークやタコファイヤーといった、独自の攻撃を繰り出すこともできる。
(※1 搭乗するのが生身の生命体ではなくマシンであるためか、コックピットには風防が設けられておらず、搭乗者が剥き出しとなっているのも特徴の一つといえる。また操縦方式についてもレバー一本のみにて行うなど、前述した多機能ぶりに比してごく単純なものとなっている)
デザインは特撮監督の佛田洋が担当し、変形機構も彼の考案によるものとなっている。また地上走行形態での脚部プロップの製作に当たっては、足回りの詳細なデザインを阿部統が追加で描き起こしている。
ミニチュア製作には、当時佛田の下で美術スタッフとして参加していた寒河江弘も関わっており、このタコンパス以外にもバラノイアやU.A.O.H.関連など、多数のミニチュア制作を担当していたことを後に明かしている(参考リンク)。