概要
トライポッド(tripod)とは本来三脚を表す英語で、H・G・ウェルズの『宇宙戦争』での火星人の三本足機動兵器の名前として使用され一般化した。トリポッドともいう。
通常、地球上の生物は偶数の脚を持ち、奇数である三本足の生物はいないことから、地球とは異なった環境下における異星文明や思想、テクノロジーを連想させるガジェットとして用いられている。
また、地球外生命体そのものが三本足のものが登場する場合もある。
現実には三本足の機動兵器を作ったとしても、二本足よりは安定はするものの一定方向の力には弱いことには変わらず、整備上の手間も増えるため費用対効果は見込めないとされる。
また現実に類する存在がいないことから、アニメートの際に演出家の頭を悩ませる。
宇宙戦争のトライポッド
家よりも背が高い三本足の戦闘機械で、熱線を武器として多くの人々や家屋を焼き払った。
高度な科学力の産物ではあるものの強度は常識的なレベルであるらしく、原作では19世紀の英国軍や、駆逐艦サンダーチャイルドの衝角攻撃(体当たり)によって破壊されている。
しかし、火星人側が途中から毒ガス攻撃に切り替えたために、英国政府はロンドンからの避難勧告を出すことになるが…
1953年版の映画では舞台が20世紀のアメリカ となり、バリアによって通常兵器が効かないという設定になった。
当時の特撮技術では三本足の操演が難しかったことから、ジョージ・パルによる「マーシャンウォーマシーン」という円盤型のメカとして登場し、足は三本の光の力場にアレンジされた。
スティーブン・スピルバーグ監督の2005年版ではCGの発達により三本足が表現され、核攻撃すら無効であるという強力なバリアを持つ。が、日本の大阪で数台が倒されたという噂が登場人物の口から語られる(監督曰く「日本人はアニメやオモチャでロボットに詳しいから」とのこと。ただしパニックで生まれる根も葉もない噂の可能性もあるとのことだが……)。
なお原作はSFの古典であるため、その他の『宇宙戦争』の映像化作品やパロディ作品でも同様のメカが登場する。
実際に存在する三足歩行ロボット
少数ではあるが実際に三本脚のロボットも研究されている。
ロボットにしかできない動きとして、脚を動かす過程で全体の上下がぐるぐると入れ替わるかなり奇妙な歩行様式が考案されている。
STriDER: Self-excited Tripedal Dynamic Experimental Robot
登場する創作の例
※生物やその他は →三本足
- トライポッド(宇宙戦争)
- トリポッド(三本足シリーズ)
- バイオット(宇宙のランデブー)
- 掃討三脚戦車(宇宙戦艦ヤマト)
- 重機動メカ(伝説巨神イデオン)
- ディラノス(魔境伝説アクロバンチ)
- ぴっけるくん(機動警察パトレイバー)
- 宇宙人(世紀末オカルト学院)
- エイリアン(機神兵団漫画版)
- ラボー戦闘機(超新星フラッシュマン)
- 仔月光(メタルギアソリッド)
- 火星クラゲ系(メタルマックスシリーズ)
- デストロイヤードロイド(STARWARS)
- バンブー系(還らざる時の終わりに)
- エナジーロボ(MOTHER2)
- メガレッグ(スーパーマリオギャラクシー)
- トリニティ(MS)/ジーラッハ(Gのレコンギスタ)
- コワスンダー(トロピカル〜ジュ!プリキュア)
- ランバラン(メガロ・ザマック)