概要
1937年、上海で起きた碑坊路事変は機械兵を操る「エイリアン」の仕業だった!?
破壊されたエイリアン兵の残骸から発見された、機械を効率よく制御できる未知の部品「モジュール」を手に入れた各国は研究を開始。
3基のモジュールを手に入れた日本は、エイリアン兵を模した人型の兵器を製造しようとしたが、技術的限界によって巨大な「雷神」「風神」「竜神」の3機の「機神」を生み出した。
エイリアンと、そしてモジュールの存在によってパワーバランスが崩れた世界の各勢力との戦いが始まる!
登場メカ
小説版(中央公論社版・ハルキ文庫版)、コミック版、OVA版ともにデザイン、設定が異なる。
pixivでイラストとして投稿されているのはOVA版と、それを元にした岡昌平によるコミック版でのデザインである。
機神兵団
機神のモジュールは真空管を大量に使用する起動装置の信号で起動する。
OVA版では鷹村大志少年が操縦する後述の3機よりも強力な「四式機神」が登場。
雷神
陸戦型の機神で火炎放射器と放電器を装備。操縦士は美貌の馬賊・白蘭花(バーレーホー)。乗り物の操縦が巧みで、後に起動装置なしで起動する方法を見つけ出す。
竜神
水陸両用型の機神で酸素魚雷を装備。潜水形態に変形できる。操縦士はアマ相撲横綱で元水兵の榊大作。
風神
空中降下型の機神で手足が翼(小説版だと布張り)となり滑空形態に変形する。操縦士は真澄伯爵家の跡継ぎの、ディレッタントでパイロットの技能をもつ真澄公彦。
機神号
機神の輸送や整備をおこなうパシナ型「あじあ」牽引用の流線型蒸気機関車が元になった装甲列車。
富嶽
計画のみの幻の爆撃機だが、技術発達が異なるこの世界ではすでに完成しており機神兵団で運用される。
ボルウェルク
エイリアンと同盟を結んだといわれるナチスドイツの装甲騎士(パンツァーカバリエ)部隊。
小説版の説明によると各機種のパーツが共通の規格で流用可能。
OVA版は装甲騎士1種のみが登場。
ミッドガルドシュランゲ
空戦型の装甲騎士。コミック版ではホルテンのような全翼ジェット機に変形する。
フリュム
水上戦闘型の装甲騎士。コミック版では変形後の姿がエクラノプランと明言される。
フェンリル
陸戦型の装甲騎士。コミック版での外見はプロテクトギアに酷似。ラスボスとして暴れまわり、後の同人誌での伏線を残し倒される。
新時代(ウーイ・イデーク)
試作型の装甲騎士。ナチスの属国ルッチェランド国王のカーロス2世が搭乗する。中央公論社版のひろき真冬デザインではドクロを思わせる頭部。コミック版は重機を人型にしたような姿である。
エイリアン
突如出現した謎の存在。オーバーテクノロジーの産物のようだが、何故か使用する兵器は現地調達を基本としているため、地球のテクノロジーでもなんとか対応ができている状態である。「モジュール」は初戦以降は自爆機能が搭載されたため得られていない。
小説、コミック、OVAではそれぞれ正体や目的に差異がみられる。
魔神(ましん)
エイリアンの一般兵。赤いレーザーサイトが特徴。無生物と融合することができ、戦車や自動車はまだしも、案山子まで融合し操った。OVAでは…
多砲塔戦車
日清戦争で使用され博物館に展示してあった大小の砲を使用して作られた機動要塞。重力制御されているようで、接地圧など無視した形状をしている。
サンダーボルト
アメリカ合衆国の疑似機神部隊。コミック版では本国をエイリアンの大型三本足機械兵に襲撃されたが、現場中継を俳優オーソン・ウェルズの機転により、真に迫ったラジオドラマと偽装、パニックを最小限におさえた。
ライトフット
モジュールを模造し、似た働きをする装置(コンピューター)を量産化することで製造されたロボット。部隊単位で行動し数によって他の勢力と対抗しようとする。
余談
- 小説版は星雲賞受賞。架空戦記だと思って読むと、最終巻はやはり山田正紀SFという展開である。
- ノベルズ版のひろき真冬による挿絵は独自の美学があったものの、メカデザインが独特であったので、アニメ版や文庫版では引き継がれなかった。
- コミック版は徳間書店による「少年キャプテン」突然の休刊によって物語中盤で中断したが、作者の岡昌平によって同人誌として独自展開の続編が刊行された。
- 岡昌平がアシスタントをしていた漫画家あさりよしとおはOVA版を酷評。自作宇宙家族カールビンソンで妙な3人組「奇人兵団」を登場させた。