解説
米国ではメガ・ギークとして知られる著者のアーネスト・クラインが執筆したSF小説。
過去の、主に80年代の映画、漫画、ドラマ、アニメのパロディ・オマージュが多数存在するほか、日本のキャラクターも実名で登場する。
当初は2017年公開予定だったらしいが、最終的には2018年に公開。監督はスティーブン・スピルバーグ。タイトルは原題の「レディ・プレイヤー1」となった。
小説版とは登場人物に差異があるらしく、トゥームレイダーのララ・クロフトやOverwatchのレナ・オクストン(Tracer)も参戦。その一方でガンダムは原作版と同じく登場。これに関しては、まさかのハリウッド進出と驚く声もあった。海外でガンダムと言うとこちらも海外作品だが……。
逆に、ウルトラマンは権利関係の問題で登場せず、スピルバーグ関連作品への言及も「自作への言及が自惚れによるものだと批判されることを回避するため」全てカット。また、クライマックスで主人公が搭乗した「レオパルドン」(東映版スパイダーマン)も、欧米での知名度が低いために登場しなかった。
(小説版との登場人物変更に関しては、一部の登場人物で権利関係がクリアできなかった為に変更している部分があるようだ。この辺りは大人の事情と言う事で)
こちらでは原作小説版に関して記載する。映画版の要素に関してはレディ・プレイヤー1を参照の事。
2015年には星雲賞にノミネートされている。2018年にはレディ・プレイヤー1(映画)の方もノミネートされた。
ストーリー
西暦2041年。革新的なネットワーク「オアシス」が張り巡らされた世界は、深刻なエネルギー不足に陥っていた。多くの人々はその現実から逃避するように、「オアシス」と呼ばれるコンピューターの仮想世界にのめりこんでいた。
ある日、「オアシス」の画面に開発者である世界的億万長者のジェームズ・ハリデーが死去したというニュース速報が表示される。それと同時にハリデー氏の遺言メッセージが流れる。そのメッセージは驚異的なものだった。
「オアシス内に隠したイースターエッグを一番先に見つけた者に、全財産を譲渡する」
イースターエッグの手掛かりとなる3つの鍵があるヒントは、ハリデーが少年時代を過ごした80年代のサブカルチャー。
世界中でエッグ探しが行われる中、冴えない青年、ウェイドは偶然3つの鍵の一つを発見してしまう。
これをきっかけに世界的大企業IOIに命を狙われてしまうウェイド。彼は頼もしい仲間達と共にIOIの魔の手から逃れながら、宝探しを始める。
キャラクター
ウェイド
トレーラーハウスを積み重ねたスタックパークで最底辺の生活を送る少年。
パーシヴァル
ウェイドのアバター。つづりは"Parzival"
貧乏なのでほとんど拾い物のデフォルト装備で固めていたが、やがて世界で最も注目されるアバターとなる。愛機はレオパルドン。
エイチ
OASIS内でのパーシヴァルの親友のアバター。
パーシヴァルをZなどと呼ぶ気さくな性格で趣味がよく合う。いつも"地下室"でパーシヴァルとディープなオタクトークに花を咲かせている。
PvPのアリーナゲームの一部の競技のトップランカー。愛機はRX-78。
アルテミス
OASISの人気ブロガー。愛機はミネルバX。
アイロック
同級生のアバタ-。パーシヴァルをペニスヴァルなどと呼ぶ知性の持ち主。彼が場にいると会話のインテリジェンスが"急上昇"する。
ダイトウ
日本人アバター。パーシヴァルと協力してウルトラマンに変身できる超レアアイテム、ベーターカプセルを入手する。
ショウトウ
日本人アバター。ダイトウの弟。愛機はライディーン。
ソレント
IOIの運営統括責任者のアバター。あらゆる汚い手段を使ってパーシヴァルを妨害する。
愛機はメカゴジラ。
キーワード
オアシス
地球上のほとんどの人が使用しているVR型ネットワーク"ゲーム"。プレイヤーは好きなアバターになりその中で生活できる。インフラ、ビジネス、コミュニケーションなどあらゆる情報ネットワークを内包している。
開発者は、ジェームズ・ハリデー。
スタックパーク
トレーラーハウスを20台以上積み重ねた高層スラム。
レイプや臓器密売などの犯罪が横行するほど治安が悪い。
構造がもろく、足場も不安定で頻繁に崩れている。
石油枯渇により難民が溢れ、大都市周辺の土地が高騰したことで、それまで平地に並んでいたトレーラーハウスが縦に積まれる事になった。
地下室
パーシヴァルやエイチなどが出入りしているチャットルーム。
レトロなゲーム機やレーザーディスク、ボードゲームなどが並んでいる。
ガンター
イースターエッグを追い求める人たちをガンターと呼ぶ。
EGG HUNTER 略して GUNTER。
READY PLAYER ONE
オアシスログイン時に必ず表示されるメッセージ。ハリデーが青春時代を過ごしたゲームたちに対するオマージュとして自ら実装した。
IOI
イノヴェーティブ オンライン テクノロジーズ。ネットワークビジネスを行う大企業。ハリデーの遺産を受け取りオアシスを廃課金とステマの道具にせんと企んでおり、そのためならばいかなる汚いことも行う。
シクサーズ
IOI卵学者(オーソロジスト)事業部の社員。IOIの実働部隊としてOASIS内で活動している。アイテムの買い占め、地域の封鎖など、その数と資金にあかせてやりたい放題に振る舞っているため、ガンターからは敬意をこめてサックサーズと呼ばれている。
本編に登場するキャラクター・メカ等
SF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場するタイムマシン。パートⅡのようにウイングを展開できる。
『カウボーイビバップ』に登場する宇宙船。改良が加えられている。
『ファイヤーフライ宇宙大戦争』に登場する宇宙船。
『マックス・ヘッドルーム』に登場するアンドロイド。
『ウルトラマン』に登場するヒーロー。
『指輪物語』に登場する高名な魔法使い。アバターとして登場。
『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する人型決戦兵器。
『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ。
『スパイダーマン』に登場する可変ロボ。パーシヴァルが搭乗する。
『マジンガーZ』に登場する女性型ロボット。
『勇者ライディーン』に登場するロボット。
『ゴジラ×メカゴジラ』に登場するロボット怪獣。
『ブレードランナー』に登場する企業。
日本のアニメ『百獣王ゴライオン』をリメイクした作品に登場するロボット。
日本のアニメ『超時空要塞マクロス』をリメイクした作品に登場する可変式戦闘機。
アニメ映画『アイアン・ジャイアント』に登場する巨大ロボ。
『STARWARS』に登場する宇宙船。
続編
2020年7月に、続編『レディ・プレイヤー2』が同年11月に発売されると発表された。
作者のアーネスト・クラインは「前作以上のキャラクターが登場する」と語っている。
関連タグ
Re:CREATORS:様々な漫画やアニメ、ゲーム作品の登場人物が現実世界に現れる2017年春アニメ。クロスオーバーと言う点で類似部分あり。