MS-09R-2リック・ドムⅡ(ツヴァイ)は『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』および『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場した架空の兵器。
主なパイロットはカリウス・オットー、ギー・ヘルムート、アイロス・バーデ(漫画版)など。
カリウスはこの機体単機でアナベル・ガトーの観艦式襲撃のために遭遇したジム改部隊を撃退している。
機体説明
統合整備計画によって再設計され、全体的にリック・ドムから性能の向上が図られている。
特に背部へ2本のプロペラントタンクを装備可能とすることで、航続距離の延長が図られている。この方式は、同じく統合整備計画によって改修されたゲルググJ(イェーガー)にも採用されている。
急遽宇宙用に改修されたリック・ドムと違い、元から空間戦闘用として設計変更されたため、装甲及びフォルムは空気抵抗を度外視した平面的なものへと変更されている。
攻撃面については、近接戦での目くらまし程度の用途しかなかった胸部ビーム砲の出力が上がっており、武器としての信頼性が改善された。
また、ドム・トローペンのように追加装備としてシュツルム・ファウスト(使い捨てロケットランチャー)を携行することもある。
一年戦争末期の機体のため生産数は少ないが、宇宙世紀0083年のデラーズ紛争ではドラッツェ、ザクF2型と共にデラーズ・フリートが多数保有していたことが確認されている。
後にドライセンの開発母体となった。
『0080』にて緑色に塗られた当機がスペースコロニー内部で登場したこともあり、ゲーム作品では地上でも運用可能という解釈は珍しくなく、ゲーム『機動戦士ガンダム0079カードビルダー』では、緑色の当機を地上用機としている。HGUCの解説では「重力下仕様機とのほぼ完全なコンバーチブル機」と設定されている。
一年戦争末期にはア・バオア・クーにも配備がされており、マルコシアス隊のギー・ヘルムート機はドム・グロウスバイルの装備の試作品と思われる大型対艦ヒートサーベルを携行していた。
なお、初期の『スーパーロボット大戦シリーズ』では「ドムⅡ」と呼ばれていた。
ちなみにヒート・サーベルは『0080』では装備設定がされておらず、『0083』登場時に、バックパック左側に装備する形で設定が描き足されている。
機体データ
型式番号 MS-09R-2(MS-09RII)
頭頂高 18.6m
本体重量 45.6t
全備重量 79.9t
出力 1,219kW
推力 21,000kg×5
2,500kg×2
合計110,000kg
センサー有効半径 5,400m
装甲材質 チタン・セラミック複合材
武装
360mmジャイアント・バズ
胸部拡散ビーム砲
ヒート・サーベル
シュツルム・ファウスト
大型対艦ヒート・サーベル(ギー仕様機)
ガンプラ
1/144スケールのガンプラが『0080』展開時の旧キット及びHGUCで発売。前者は通常カラー版のみだったが、後者では緑色のものもライトグリーンバージョンとして発売されている。
派生機・後継機
プロトタイプ・リック・ドムⅡ
エギーユ・デラーズの乗るグワデンに配備されていたリック・ドムⅡの試作機。
機体形状が一部ドム・トローペンに似ている。
設定が固まる前はファンの間でドム・フュンフと呼ばれたり、カードゲームなどにおいて試作型リック・ドムのエギーユ・デラーズ専用機という呼び方をされていた機体でもある。
ドライセン
リック・ドムⅡをベースに開発した次世代MS。