機体データ
型式番号 | MS-14JG |
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所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオニック? |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 19.2m |
頭頂高 | 19.2m |
本体重量 | 40.5t |
全備重量 | 80.3t |
出力 | 1,490kW |
総推力 | 178,500kg |
センサー有効半径 | 6,300m |
装甲材質 | チタン・セラミック複合材 |
固定武装 |
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携行武装 |
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解説
「ゲルググJ」は、ジオン公国軍が一年戦争末期に統合整備計画によってゲルググを再設計し、性能向上させた機体。
形式番号はMS-14JG。
「J」は「イェーガー」(Jäger)の頭文字で、元々ドイツ語で「狩人・猟人」を意味し、軍事においては「猟兵」という意味を持ち、洗練された優秀な兵士に与えられる称号であり、本機の高性能さからその名が与えられた。
名目上は「ゲルググの再設計機」とされているが、その中身は指揮官専用の高性能カスタムモビルスーツ(MS)である。
指揮官用なので通信機能の強化が施されており、隊長機を示す額部ブレードアンテナが標準装備されている。
性能は非常に高く、一年戦争中に開発されたMSの中でも最高クラスの性能を有する機体の一つとされる。
機体各部のセンサー類によって地球連邦軍のガンキャノンなどに匹敵する非常に高い射撃精度を有する。一方で、狙撃に特化した機体というわけではなく、本機はあくまでも汎用機で「狙撃も対応できる」と言った意味合いが強い。
本機のスラスターの推力は全てのゲルググの中で最も高く、バックパックを含めた総推力は通常のゲルググの軽く3倍以上を誇る(後年のリゲルグ、RFゲルググすら上回るほど)。また、バックパックにはレーザー通信用のアンテナも装備しており、プロペラントタンクによる行動時間の延長も可能になっている。
機動性重視のために対ビームコーティングされたシールドを装備していないが、装甲は厚くそのままでもシールド装備と同等の防御力を持つ。
初出となったアニメ『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する赤系で塗装された機体がよく知られている。
アニメ『機動戦士SDガンダム MK-IV』収録の「夢のマロン社『宇宙の旅』」などに登場するゲルググJは、通常のゲルググに近い緑系の塗装の一般機仕様になっている。
武装
大型ビーム・マシンガン
本機の主兵装。一年戦争当時では珍しく出力調整が可能となっており、通常時はペレット状のビームを連射し、モードを切り替えて単発で発射することが可能となっている。その威力は当時でも最高クラスの威力を誇るらしく、本機体の破格の照準精度と相まってその命中性は特筆すべきものとなっている。
形状は旧ドイツの機関銃・MG42をイメージしたデザインとなっている。
ビーム・スポットガン
両前腕に内蔵される副兵装。低出力のビームを一定間隔で連射可能だったとされるが、実際には牽制・威嚇レベルの威力しか発揮できない未完成状態だったらしく、機体によってはゲルググMと同型の110mm速射砲などで代用されたとされる。
頭部バルカン砲
口径不明の牽制用機関砲。
ビーム・サーベル
装備位置不明。設定上は運用可能とされているが、本編未登場という事もあってかゲーム作品によってはオミットされている事も。
シュツルムファウスト・ジャイアント・バズ
設定上運用されたとされる装備。こちらに至ってはゲーム作品でも再現されていない。
関連動画
バリエーション
シン・マツナガ専用ゲルググJ
書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』の文字設定が初出。
シン・マツナガの専用機。彼のパーソナルカラーである白と灰白色で塗装されているのが特徴で、エンブレムは左肩に描かれている。
漫画『虹霓のシン・マツナガ』ではサイド3における戦闘で使用。両腕のビーム・スポットガンからビームサーベルを発生させる事が可能となっている。彼の卓越した技量も相まってロバート・ギリアム大佐のビグ・ルフやキマイラ隊を単機で圧倒したが、デギン・ザビ直属のロイヤルガードが搭乗するギャン・エーオースの介入により戦闘は中断。マツナガはソロモンから敗走した部隊に合流する際にはリック・ドム(塗色変更は行わず左肩にエンブレムのみ装備)を使用しているため、本機はズム・シティに置き去りにされたと思われる。
リゲルグ(オーラフ・デール機)
型式番号MS-14J。
漫画『機動戦士Ζガンダム外伝 審判のメイス』に登場。
ゲルググJをリゲルグ仕様に改修した機体。ネオ・ジオンの騎士オーラフ・デールが専用機として用いた。
詳細はリゲルグを参照。
ガンプラ
1/144スケールで『ポケットの中の戦争』展開時に発売された旧キット、及びHGUCが発売されている。何れも武器は専用大型ビームマシンガンのみ。
プレミアムバンダイ限定でHGUC版シン・マツナガ専用ゲルググJが成型色変更及びビームサーベル付属(HGUCゲルググMにものと同じクリアパーツ一体成型)で発売されている。
ゲーム
- Gジェネレーションシリーズ
サーベルとライフルを一通り備え、更には”狙撃”というピンポイントで敵一体に必中攻撃を仕掛けるMAP兵器がある。
但しビーム系防御が充実した機体には弱い。
- ギレンの野望シリーズ
なぜかシリーズを通して残念機体にされやすい。ぶっちゃけギレンの野望シリーズの次期量産型計画イベントでゲルググではなくギャンが選ばれやすい一因がコレ。
まず、本機は宇宙でしか使えないため一年戦争で終わるシナリオの最終ステージであるジャブロー戦には使用できない。そして盾がないため守りに回ると意外にもろい。さらにはビームサーベルを持たせてもらえず接近戦が貧弱になるナンバリングまで出る始末。
系譜ではギャン・キャノンが地上でも使えて索敵もでき接敵されても射撃と近接攻撃ができる万能機隊として君臨。ゲルググJの存在意義を取られてしまう。
独立戦争記ではミラー機体のギャン・クリーガーが初登場。あちらは地上でも使用でき燃費も素晴らしく格闘が素晴らしい(しかも独立戦争記は格闘が特殊で接敵した機体を格闘ウで倒してもまだ回数が余っている場合別の機体に攻撃できる)とゲルググJが完全に涙目状態。
また、ギャン・キャノンが量産型のため生産制限が緩く20部隊まで作れるため、支援火力でもギャン・ギャノン20部隊のほうがゲルググ・キャノン10部隊+ゲルググJ10部隊を上回ってしまう。
アクシズの脅威ではギャン・キャノンが一機編成になり弱体化したが、今度はゲルググJは開発時期が前のはずのゲルググ・キャノンに火力で負けるという理不尽な仕打ちを喰らう。一方で今作のバランスブレイカー機体であるバウの開発にはなぜかゲルググJが必要なので、本機はバウ引換券となってしまった。
脅威Vでは久し振りにゲルググORギャンの択一イベントが出たが、やはり使い勝手では攪乱膜を戦法に組み込みやすいギャン側に分があり、さらにはバウの開発にゲルググJが必須ではなくなってしまった。(一応ゲルググJを開発すればバウの開発レベルが下がるというメリットがあるが、脅威Vのバウは前作同様Zガンダム並みの性能を持ちながら開発時期大幅に前倒しされてさらにバランスブレイカー度が上がっている)。
どうしてこうなった。
関連イラスト
関連タグ
ザクⅡ改 リックドムⅡ ケンプファー ハイゴッグ ズゴックE
リゲルグ - 型式番号が「MS-14J」であり、ゲルググJの型式番号と混同されやすい。